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「地域にある共通価値の再発見と創出」~CSVの実践とその課題~ 知多半島総合研究所主催 CSVフォーラムが開催されました

2016年2月18日、東海市芸術劇場多目的ホールにて「CSVフォーラム 「地域にある共通価値の再発見と創出」~CSVの実践とその課題~」が開催されました。近年、CSV(Creating Shared Value=共通価値の創造)は、地域社会の企業や諸団体(住民)を結びつける考え方として注目されており、同研究所がこのテーマでフォーラムを開催するのは今年で2回目となります。

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はじめに、フルハシ環境総合研究所研究員の城山裕美さんから「地域にある共通価値の創出」をテーマにご講演をいただきました。城山さんはまず企業のCSR活動の位置づけからお話しいただき、コンプライアンスやリスクマネジメント等、企業がステークホルダーと信頼関係を構築していくための「守りのCSR」、そしてそれを基盤にし、環境に配慮した製品を開発するなど、社会のニーズを先取りし企業価値を向上させる「攻めのCSR」を展開していくことの重要性を説明されました。これらのCSR活動を企業の経営戦略の中に組み込み、本業に即した形で社会的課題を解決し、新たな価値を生み出していくことが「CSV」であると述べられました。

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続くパネルディスカッションには、東海市の株式会社愛知印刷工業代表取締役の久野彰彦氏、株式会社ピー・エス・サポート代表取締役で一般社団法人CSRコミュニティ理事の村田元夫氏も登壇され、本学経済学部の鈴木健司准教授の進行で、実際にこの地域で取り組まれているCSVの内容と、課題についての意見交換がなされました。

久野氏からは「当社は創業以来ずっと東海市で営業してきた企業。地域の情報発信や人材育成を通じて、地域に貢献してゆくことは当然のこと」というお話があったほか、村田氏は「利益のために事業に社会性を加えていくことは、中小企業ならば昔から自然と取り組んできたことかもしれない。リスクマネジメントという点でも、新しい価値創出という観点でも、CSRやCSVは今や企業の生き残りの戦略といえる」と述べられました。

その後、半田市などで機運が高まりつつある「CSR認定制度」に話題が移り、「認定制度は自社のCSR活動について評価してもらうことで、改善につながる」「認定や評価の基準を行政だけで作るのではなく、民間や大学等様々な主体が集まり、評価していくべきだ」という意見が出されました。今回のフォーラムが、そうした多セクターでの協働のプラットフォームづくりのきっかけになっていけばと思います。

最後に鈴木健司准教授は「CSR、CSVを推進していくことは、企業だけでなくこれからの『地域』の生き残り戦略ともいえるのではないか」とまとめました。本学は、地(知)の拠点として、教育、研究、社会貢献の諸活動を通して地域の価値を発見し、創出していくことが求められていると実感したフォーラムとなりました。