【Uターン先輩紹介】美濃加茂市役所三輪さん取材

想いを形にして、自分が住む街を創る

岐阜県関市出身の三輪京士さん。大学時代は水泳部でキャプテンとして活躍されていました。経済学部を2007年に卒業後、美濃加茂市役所に行政事務職として入職。環境整備の部署や福祉の職場を経て10年が経過。現在は議会事務局で3年間書記として活躍されています。様々な現場を経験されてきた三輪さんに現在の仕事についてお話を伺いました。
━━これまではどんな仕事をされてきましたか?
入職当時は、街の環境を整える仕事でした。住みやすい街にするためにどうしたらいいかです。それから、福祉部門に配属されて、生活保護のケースワーカーや障がいなど福祉関係の手続きの仕事をしていました。市役所は異動すると仕事が全く変わり、転職したような感じになります。
━━現在はどのような仕事をしていますか?
主には、議会の運営を行う仕事です。議会の日程調整や、議員さんの調査・視察のお手伝い、市役所職員との話し合いの調整などをしています。議会では、市民の方の暮らしに直接影響することが話し合われ決定されるので、みなさんにもっと関心を持ってもらいたいです。そのために、市民の方から見えにくい議会をどのように透明化してわかりやすく、身近に感じてもらえるかが私の役目です。
━━実際にどんなことに取り組まれましたか?
気付いたことはできるだけやろうとしています。例えば、市民の方向けの議会だより。私が配属されたころは、白黒で文字が多く、正直読みたいとは思いませんでした。そこで、市民の方に読んでもらうために、カラーにして写真も入れ、デザインも変えた結果、発行部数も増え、市民の目に留まるようになったと感じています。また、市政に関心を持ってもらうために、本会議場の演台の花を地元の高校生に作ってもらうなど、何か機会があれば市民の方に参加してもらえる部分がないか考えています。自分たちの生活がどんなところで、どんな風に決められているかは知っていてほしいですね。
  
━━仕事におけるやりがいは何ですか?
自分が思ったことを形にできることです。世の中の変化を、自分が持っている仕事にどうつなげるかを考えていますが、考え付いたことを実行していけることがやりがいです。先ほどの高校生に花を作ってもらったのも、18歳から選挙に投票できるようになることが決まり、自分の仕事の中で、何か高校生に関わってもらえることはないかと考えたことがきっかけでした。このような取り組みを積み重ねて、暮らしと政治をつなげています。自分の仕事で街が成り立っている、自分の街を自分で創っていけることが、この仕事の魅力だと感じています。
━━働いて感じた地域の魅力はありますか?
人と人との距離が適度に近いところです。どこに行っても知らない人がいなくなりましたね。市の規模も5万人程度と、大きすぎず小さすぎず、良い意味で色々なことが浸透しやすいです。働いていて感じるのは、皆さんが「顔」を見て、「人」を見て仕事をしているということです。だから、その方たちとの信頼関係を作っていくためにも、自分から心を開いて接していくことが大切だと学びました。
 
━━地元就職を目指す後輩へのメッセージをお願いします。
自分がどうして地元で働きたいかを、まずは自身がしっかり知っていてほしいです。そして、地域の特性を調べて、自分ならそこで何ができるかを考えてみてください。地元で公務員を目指す学生さんは、特にこの視点が大切だと思います。また、今振り返ると、大学での福祉の学びも色々なところで活かされていると感じます。皆さんも、それを大切にしてください。

〜インタビュアーの感想〜
今回初めて働いていらっしゃる方へインタビューをしました。インタビューを通して市役所の仕事、やりがいを知ることができました。地元の魅力もあらためて発見でき、地元就職への思いが一層強くなりました。また、思ったことを行動へ移すこと大切さ、そして、自分を知ってもらうということ重要だとわかりました。今後の就職活動へいかしていきます。 国際福祉開発学部国際福祉開発学科 若林咲良