月別アーカイブ: 2013年10月

食で人を幸せにするのも「ふくし」の仕事

調布市の柴崎。
京王線の柴崎駅から商店街を北東に歩いて約200メートルほど。
右手に「中華そば みのや」と書かれた暖簾を出したラーメン屋さんがあります。

京王線「柴崎」駅から歩いて3分ほどにある「みのや」さん

京王線「柴崎」駅から歩いて3分ほどにある「みのや」さん

カウンターが8席だけの小さな店なのですが、この店の実力は知る人知るところ。
TVチャンピオンのラーメン王、石神秀幸さんもこの店のラーメンを絶賛するというのがその真の姿。
店頭や店内には、地元情報誌やラーメン雑誌に掲載されたお店の記事がたくさん貼ってあることもその証明です。

地元誌やラーメンの雑誌に掲載された記事がこんなに

地元誌やラーメンの雑誌に掲載された記事がこんなに

「私は全くのアナログ人間なので、パソコンとかネットとか全然分からないので、ただ掲載された記事を貼っておくくらいしかできないんですよ」と語るのは、この店のご主人である小美濃正さん
実は、この小美濃さんは日本福祉大学の卒業生
東京の高校を卒業した後、「どうしても東京から離れてみたかった」という理由で、日本福祉大学の社会福祉学部第2部に入学されました。
「自分で生活費を稼ぎだすつもりでしたから2部」にしたのですと小美濃さん。
美浜キャンパスで学生生活をすごしたのち、社会福祉施設の指導員に就職されました。

ご主人の小美濃正さんは日本福祉大学社会福祉学部第2部の卒業生です。

ご主人の小美濃正さんは日本福祉大学社会福祉学部第2部の卒業生です。

ラーメン屋開業の転機は34歳の時。
知人がやっていたうどん屋を、夜間だけ借りて国分寺で開業。
ラーメンは自分でも好きで作っていたとはいえ、まったくの自己流だったそうです。
この転機の際に力になったのは、日本福祉大学で学んだこと
当時の指導教官であった冨田輝司教授に「福祉ってなんですか?」と質問すると、「人と人との関わりだよ」と一言で教えられたことが今でも力になっているのだそうです。
人に関わることなら「全ての仕事が福祉職だよ」、恩師からの教えこそが「今でも私の大きな柱なのです」と小美濃さんは言います。
努力の甲斐あって、4年後には港区新橋で自分の店を開業。
着実にその実力は認められて徐々に評判店へと成長していきました。
しかし、2008年のリーマンショックと2011年の東日本大震災で、外食業は大打撃。
心機一転、現在の調布市柴崎に2012年1月23日に移転して新店舗を開業しました。

繁華街から住宅地へと環境が変わった店でモチベーションをアップさせるために取り組んだのが、Yahoo!や東洋水産などが企画する「第4回最強の次世代ラーメン決定戦」(2012年)への参加。
116万ものユーザーからの投票で争われ、エントリーした150のラーメン店の中で、見事「準優勝」を獲得するという快挙を達成しました。
小美濃さんの、自らが作るラーメンで、「食」を通じて人を幸せにしてきたという成果が、全国的に認められることになりました。

店ではそのラーメンが食べられます。
一つは、濃厚煮干し醤油ラーメン(600円)。

濃厚煮干し醤油ラーメン

濃厚煮干し醤油ラーメン

濃厚ですが優しい煮干の風味に、動物系素材と多めのラードでコクをプラスした、まろやかで香りのいいラーメン。

もう一つは、濃厚煮干し塩ラーメン(600円)。

煮干し塩ラーメン カップラーメンになったのはこちら。

煮干し塩ラーメン
カップラーメンになったのはこちら。

第4回最強の次世代ラーメン決定戦」に準優勝して東洋水産からカップラーメンになったのはこちらのラーメン。(現在は製造していません)
醤油ラーメンより味がまろやかで、煮干しの出汁と塩味の相性が非常にいいバランスのラーメンでした。
もちろん煮干しのエグミや臭味はまったく感じません。
醤油ラーメンも塩ラーメンも、小美濃さんの人柄そのもののような、まろやかでやさしい一杯です。

やはり日本福祉大学卒業生である、奥様のゆかりさんも週に何日か店をお手伝いされているとのこと。
お二人が力を合わせるこの店では、他にも下のようなメニューのラーメンで、地元の皆さんを幸せな気持ちにさせていらっしゃいます。

他にもこんなラーメンが食べられます。

他にもこんなラーメンが食べられます。

同じ市内に住む日本福祉大学卒業生の方も偶然食べに来て、以来一家で通うファンになっているとか。
みなさんも、小美濃さんの人柄がにじみ出たまろやかな煮干しラーメン、一度食べに行って幸せな気分になってみませんか?


中華そば みのや

東京都調布市菊野台1-20-37(京王線「柴崎」駅から徒歩2分)
http://tabelog.com/tokyo/A1326/A132601/13136356/

社会保障・税一体改革の光と陰

10月5日東京都内で日本福祉大学学園創立60周年記念事業の一つとして、通信教育部の公開スクーリングが行われました
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この日は、訓覇法子教授の「社会福祉政策国際比較」というスクーリング科目の中の一部を一般公開。
午前中は通信教育部学生を対象にした訓覇教授の講義が行われ、社会福祉と社会保障についての認識を再度深めました。

訓覇法子教授の講義

訓覇法子教授の講義

午後からは、東京大学名誉教授で地方財政審議会会長も務められる、神野直彦先生によるご講演。
このご講演のテーマが、タイトルにある 「社会保障・税一体改革の光と陰」

講演される神野直彦東京大学名誉教授

講演される神野直彦東京大学名誉教授

消費税が来年の春から8%に引き上げられることが発表されましたが、その引き上げ分は全額社会保障の財源にするということが安倍首相の約束です。

その考えが、「社会保障・税一体改革」。

「助け合い的な考えの社会保障と税をどう一体的に改革していくのか。」
「現代は「危機」的な転換期を迎えており、政治システム(国・政府・民主主義社会)、経済システム(市場)、社会システム(コミュニティのような生活の場)という我々が住む3つの場を結びつけた統合的な改革(3つの関係の調整のし直し)が必要になっている。」

という課題について、その背景となる自然環境破壊、人的環境破壊の現状を踏まえて、「質」の経済に社会を転換していくことの必要性と、そのための基本戦略を解説していただきました。

その基本戦略とは、
第一に、人を育て、誰でも、いつでも、どこでも、ただで、「やり直しの利く教育」を推進すること、知識の交換が自由に行われるような、人間能力向上の戦略
第二に、環境保全と医療の発展による生命活動保障の戦略
第三に、人間的能力を向上させることと、人が助け合って社会に参加していく社会資本を+させた知識資本の構築。それに共同体的人間関係を構築する社会資本を培養する社会資本培養の戦略

この3つが重要であるというお話を、豊富な知識とユーモアを交えて展開していただきました。

「目先のものしか見ないとその先には闇しかない」というお考えに基づく、先生の社会改革に対する見方について、参加した約130名の方々は、頷きながら、時に笑い声を交えながら、熱心に耳を傾けていらっしゃいました。