懐かしい話をしながら認知症予防

すっかり初夏の暑さとなってきた5月22日(日)、千葉県地域同窓会が千葉市のバーディホテルで開催されました。
今年の記念講演講師は、日本福祉大学健康科学部リハビリテーション学科作業療法学専攻の来島修志准教授。「認知症予防と回想法」と題して、約40名の参加者を前にお話をされました。
DSC01091DSC01089「昨日の晩御飯のメニューを覚えていますか?」という先生からの質問で講演がスタート。
メニューを覚えていないのは問題がないが、食べたことを忘れているとしたら、ちょっと認知症として心配なところがあるという、物忘れと認知症の違いについてのお話に参加者一同ちょっと安心。
続いて、病識の希薄さ、取り繕い、時間や場所や人が分からなくなる(見当識障害)といった、認知症行動の特徴について解説がされました。
認知症では、昔のことは覚えていても新しいことは覚えられない(記銘力障害)、理解・判断力低下、見当識障害、幻覚や妄想・不安・抑鬱といった精神症状や心理的行動障害が起きるとのこと。
家族にこうした症状が出たとき、けして否定しないことが大事だそうです。
また、認知症という病気があるわけではなく、認知機能の低下による様々症状が出ていることを「認知症」と称していると先生は述べます。
認知症にはいくつかの原因がありますが、その後の進行を抑えるためには初期の診断が重要であるとのこと、認知症の原因によってそれぞれ治療の方法があるとのお話がありました。
認知症の中でも最も多いアルツハイマー病は、アミロイドβというたんぱく質の「ゴミ」が脳に溜まって神経系統を破壊するすることが要因であることが分かってきており、この「ゴミ」が脳内で悪さをしないような薬が開発されようとしていること、10年以内に根本的治療ができる可能性があることもご紹介いただきました。
認知症の予防のためには、日常生活の中で脳を積極的に使うことが有効とのこと。生活習慣病予防を行うこと、日常生活で何らかの役割を持つことが大事だそうです。
愛知県では「コグニサイズ」という歩きながらしりとりや計算をする取り組みが行われ、効果がでていることを事例としてご紹介いただきました。
さらに、人間には指先や顔に多くの神経細胞が集まっており、指先を動かしたり、人と話して笑ったり頷いたりといった表情を作ることが大事であること、日記を書いたり、自分史を書いたり、昔話を誰かにすること、好きな趣味の取り組みや、自分で計画を立てて旅行に行くことも認知症予防には有効であるとのお話がありました。
お話の最後には、ご自身の出身地である富山の薬売りを例に、参加者の方と当時の様子を回想法を実践。
参加者の皆さんは、何十年ぶりかの記憶を思い起こすことで脳を活性化する取り組みを体験しました。
回想法は、過去の体験を思い起こして脳を活性化させるきっかけになるとのこと。
昔話を交わすことは、脳の活性化に大いに有効だそうです。
認知症ケアに回想法を取り入れることの有効性や、取り入れるための教材もご紹介いただき、高齢者福祉分野で働く卒業生の方々にはたいへん参考になるお話となりました。
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講演会に続いて行われた同窓会総会では、千脇会長が千葉県地域同窓会の活動方針を紹介。
千葉県内の卒業生には、医師の方や元国立天文台の所長の方など、多様な経歴を持つ方々がいるので、多くの方の声を会報に掲載して交流を図りたいとの提案がありました。
その後、新役員14名を選出。新しい体制で千葉県の同窓会活動を進めていくことが参加者全員で確認され、引き続く懇親会でもさまざまな交流が行われました。
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