ソーシャルワーク専門職のグローバル定義の価値

<![CDATA[春のような陽気となった2月14日、日本福祉大学栃木県地域同窓会の総会と講演会が宇都宮市で開催されました。
会場には、栃木県に在住する約30名の卒業生の方が参加され、社会福祉講演会に熱心に耳を傾けていました。
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今回の講演会ではまず、社会福祉学部第1期生として日本福祉大学を卒業され、岩手県や栃木県で福祉一筋に取り組んでこられた金坂直仁さん(社会福祉法人わらしべの里理事長)が、ご自身の体験をを踏まえて、「とちぎの地域福祉実践史の振り返りから学ぶソーシャルワークとは」と題して講演
大学入学前にアメリカ兵のキャンプハウスでハウスボーイとして働いたことで視野を広げられたこと、大学卒業後の最初の赴任地である岩手県社会福祉協議会で、限界集落の中の絶対的貧困や家族の社会的孤立に向き合って社会福祉の原点を体験されたことなどをご紹介いただきました。
このご経験をもとに栃木県社協に移られてからは、「国内の福祉状況を高めるために、全国最低水準を引き上げる。」ことを目指して、市町村社会福祉協議会の体制強化や、社会福祉モデル事業の育成、地域での訪問看護活動開始などに取り組んでこられた経験をお話しいただき、こうした取り組みによって、今ではこのこと「普通のこと」になってきた現状をお話しいただきました。
お話の最後にはソーシャルワーク専門職のグローバル定義を紹介され、今の時代こそ、こうしたソーシャルワークの専門家が求められていると述べられました。
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講演の2つめは、日本福祉大学社会福祉学部の木戸利秋教授が「社会福祉法人改革の方向を考える」というテーマで講演。
2000年以降の規制緩和で、営利企業が社会福祉事業に参入してきた一方で、社会福祉法人の数は約19000に増加していること、貧困や生活困窮の広がりの中、「社会福祉制度のセーフティネット」としての社会福祉法人の役割が期待される局面になっている現状が紹介されました。
国会で継続審議されている社会福祉法人改革では、参入条件の緩和や財政優遇の見直しが議論され、社会福祉法人にとっては厳しい内容が示されています。
こうした中で、木戸教授ご自身が実践してきた事例には、地域福祉の仕事は、制度に基づく仕事共に、地域住民と社会福祉法人が一緒になって、そこに住んで良かったと住民が思えるような街を作るという、インフォーマル取り組みがあることが紹介されました。
地域の支持を得ていくことや地域の文化を大切にした取り組みを通じて、地域ニーズをくみ取っていくことができるのが社会福祉法人の役割であり、目指すべき方向の一つであるとの提起に、会場からも共感の声が寄せられていました。
2つの講演の後は恒例の懇親会。
講師のお二人も交えて、講演の感想・意見の交換や、近況報告などが和やかに行われ、卒業生のみなさんの福祉実践を交流する場となりました。
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*ソーシャルワーク専門職のグローバル定義
「ソーシャルワークは、社会変革と社会開発、社会的結束、および人々のエンパワメントと 解放を促進する、実践に基づいた専門職であり学問である。社会正義、人権、集団的責任、 および多様性尊重の諸原理は、ソーシャルワークの中核をなす。ソーシャルワークの理論、 社会科学、人文学、および地域・民族固有の知 を基盤として、ソーシャルワークは、生活 課題に取り組みウェルビーイングを高めるよう、人々やさまざまな構造に働きかける。」]]>