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GFSⅡ防災講座公開授業 「災間を生きる君たちへ」を実施しました!

 2年生総合進学コースの総合的な探究の時間「GFSⅡ」防災講座において、11月2日に元石巻西高校の校長先生でもある齋藤幸男先生をお招きし、「災間を生きる君たちへ~震災の教訓と人材の育成~」と題した講義と避難所運営ワークショップを行いました。今年、私たちは、美浜町防災課より、「誰も知らない避難所」をテーマに、災害時の避難所運営について、高校生に何ができるかについて、探究を行っています。齋藤先生は、東日本大震災の時に、勤務校が指定避難所でないにもかかわらず、人道的な立場から教職員のみで、44日間の避難所運営を行われました。避難所運営のリーダーとして、様々な経験をされ、そこから生み出された教訓を語り継ぐ活動を行われています。今回は、幸運にもその機会をいただき、学園関係者、美浜町職員の方、地域の防災関係者とともに学びました。

 最初の講義においては、平時の訓練から、大人が本気になることの大切さ、関係者をきちんと巻き込んで実施することの重要さを、ご自身の経験から語られました。実際に私たちが見ることのなかった震災直後の被災地の避難所では、何が起こっていたのか、その現実を私たちは学びました。常識にとらわれてしまう大人たちの中で、子どもたちの持つ柔軟性が、生と死が隣り合わせで存在する避難所において、いかに生きる力となったか、先生は、子どもたちが果たした役割の重要性について、熱心にお話をいただきました。

 後半は、その柔軟性を生かした避難所運営のあり方について、ワークショップを行いました。生徒たちは、当日ご参加いただいた大人の皆さんとともに、避難所の中で必要となる役割について、議論しながら模造紙にまとめていきました。実際に地域の方とともに、避難所のあり方についてともに考える機会は今までありませんでした。お互いが知識として持っている「正解」の非常時に起きるすき間をだれが、どう埋めるのか、議論はリアルな中身となりました。先生からは、災害直後の混乱期においては、縦割りの型の運営よりも、横のつながりを大切とするweb型の発想と行動パターンによる運営が求められること、「正解」よりも「成解」を探すことの大切さを教えていただきました。

 最後には、被災地の高校生たちが、どのようにして、自分たちの日常を取り戻していったか、実際の映像を見せていただき、改めての学校生活の大切さを認識しました。生徒たちの中では、コロナ後の自分たちの学校生活と重ねて感じた状況があったようでした。先生から、お互いが笑顔になるあいさつ、「ガシッ、ガシッ」を教えていただき、これは私たちの合い言葉となりました。私たちは、この後も探究活動を続けていきます。その意味合いについて、多くの生徒が理解できた1日となりました。齋藤先生、本当にありがとうございました。 「ガシ・ガシッ、ガシ・ガシッ!!」