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フィリピンスタディツアーin Philippines⑦

 8月16日の今日は、フィリピンのNPO法人「Ikaw・Ako」の理事の後藤順久先生(元日本福祉大学経済学部教授)のご指導のもと、カカオの植林の活動と戦跡巡りを行いました。「Ikaw・Ako」が設立された理由、それは第二次世界大戦中、日本軍の通信部隊の小隊長としてネグロス島に駐在していた土居潤一郎さんという方の呼びかけがきっかけだったとのことです。戦後、日本に帰国した土居さんは、1960 年にネグロス島を再び訪問します。土居さんは、フィリピンに取り残された日本人や日系2世3世の方たちの困窮した生活を目の当たりにし、「なんとか力になりたい」と私財を投じて支援にあたられました。土居さんは日系人だけに留まらず、「戦時中、フィリピンの方たちに大変迷惑をかけた」と、現地の支援を積極的に行われたそうです。訪問したパダック村には、日本の鳥居があり、その鳥居をくぐり抜けると、小さな日本軍の慰霊碑があります。戦争末期、ここで命を落とした日本兵の遺骨が納められています。この鳥居や慰霊碑も土居さんが中心になり、建設を行いました。土居さんは、ここで命を落とした日本兵の慰霊をしながらも、一方的な自分たちの思いだけではだめだと思います。自分たち以上に苦しんだ現地の方たちと一緒に、生活を改善するための活動を通じて友情を育むことができたら、自分たちの思いも慰められ、共に前を向いて生きていくことができると考えます。その友情の象徴とも言えるものがマングローブの植林だったのです。現在では、後藤先生らが中心となり、現地の農業支援も行いながら、この慰霊碑を守り、マングローブやカカオの植林活動に取り組んでいます。今日の訪問では、慰霊碑周辺の掃除も行いました。明日は、マングローブの植林活動に取り組みます。いよいよフィリピンでの活動も最終日を迎えます。