2019年2月15日(金)に、岐阜県岐阜市に本社を置く株式会社美濃庄で、福祉用具現場見学体験会を開催しました。株式会社美濃庄は、創業130年を超える老舗企業。福祉用具のレンタル・販売事業や、介護施設のサポートなど、地域で暮らす高齢者の生活を多方面からさせる事業を展開されています。
本日は、福祉用具体験という事もあり、参加した学生は車椅子に座りながらスタート。最初に、長村庄太郎社長から事業を始めるきっかけとなったご夫婦との出会いのお話を伺いました。現在の介護保険制度ができる前から、地域で暮らす方の声に応えるために始められた現在の事業。社長のお話からは、この事業に込められた大切な想いが伝わってきます。
続いて、営業の松原さんより、会社の説明や地域における役割、仕事のやりがいについてのお話をうかがい、いよいよ福祉用具の体験です。介護ベッドや電動車いす、可動式の手すりなど、実際の利用者になったつもりで体験しながら、各用具の機能や役割を学びました。
本日は、実際に現場で営業をしている卒業生も後輩のため駆けつけてくれました。学生たちは、卒業生の先輩から説明を受けることで、自分たちが学んでいることが、社会で働いていくことにどうつながっているかのイメージが描きやすかったようです。
「福祉用具は、利用する方の生活の助けになるために使用している。しかし、その方が今持っている身体の機能を奪ってしまわないように、用具を選んで提供していくことが大切」と声を強くして語る卒業生。大きくうなづきながら、メモをとる学生たちの姿が見られました。
美濃庄では、福祉用具レンタルの業界では珍しく、自社内に用具の消毒部門を設けています。利用者さんの要望に応じて、気持ちよく用具を使ってもらえるように、一つ一つ丁寧に消毒します。自社内で行うことのメリットは、必要としている人に必要な時にすぐに届けられる事。その現場を見学することで、企業の理念を肌で感じることができました。
後半は、お茶を飲みながら先輩社員との座談会です。明るく話しやすいみなさんの様子から、職場の雰囲気が伝わります。学生たちからは、業界や仕事内容の質問だけでなく、先輩たちの会社との出会いや、仕事の大変さなど、多くの質問をすることができました。
長村吉章専務から、これから社会に出ていく学生たちに向けたエールをいただき、体験会はあっという間に終了。社長含め、社員の皆さんが外まで見送っていただき、最後まで会社の温かさを感じられた1日でした。
~参加学生の感想~
・車椅子一つをとっても、用途に合わせて様々な種類や機能があることが学べた。
・社員の方一人一人が、利用者さんに対して最善を尽くそうとしている姿勢を感じることができた。
・目の前の方が困っている事に対して自分ができることを増やすために、もっと勉強をしようと思った。
・今回の体験会を通じて、「地域のため、人のために働きたい」と、自分がやりたいことに気付けた。
・福祉用具の知識だけではなく、職場の雰囲気や働く社員さんについて知ることができてよかった。