Monthly Archives: 6月 2019

【卒業生取材】社会医療法人蘇西厚生会 松波総合病院を訪問!

目の前の方が望む生活に、少しでも近づけることを突き詰める

卒業生の活躍を取材する企画。今回は岐阜県岐阜市出身の浅川真由(あさかわまゆ)さん[2018年卒]にお話を伺うために職場を訪問しました。浅川さんは、半田キャンパスで理学療法士の資格を取得。現在は岐阜県笠松町の社会医療法人蘇西厚生会 松波総合病院で働かれています。インタビュアーは、浅川さんと大学時代から関わりがあった、健康科学部4年の河合裕聖さんがつとめます。
━━入社してから、お仕事はどうですか?
1年目は回復期の病棟にいました。大学の時の実習でも回復期に行っていたので、1年かけてなんとか、仕事の流れをつかみ、自分なりに考えられる部分も出てきました。作業療法士や看護師の方など、他の職種と連携することも多いです。先輩と一緒に支援をする時間も以前より少し減ってきました。
━━2年目は何か変わりましたか?
2年目に入って、急性期のチームに入りました。大学時代も合わせて、急性期病棟は初めてなので、また入社したての頃に戻った感じです。回復期では関わってこなかった疾患を持った患者さんもいらっしゃり、勉強することが多くなりました。
━━働き始めてから、どんなことが身につきましたか?
患者さんがどこまでの回復を求めているのかを把握するために、最初に話を伺います。その際に、何を聞けばいいのか、ポイントが絞れるようになりました。また、その方の希望を叶えるために、どんな方法があるのかを考える力が身についたと思います。患者さんの力を高めることも大切ですが、ご家族の協力や、福祉用具の利用など、幅広く検討しています。ただ、急性期ではまだ回復期の時のようには考えられていません(笑)、これからです。
 
━━他にも身についたことはありますか?
身についたというか、自分がわからないことがわかってきました。最初の頃は、自分が何をわかっていないかがわからなかったので、先輩に何を聞いていいのか、質問が出てきませんでした。それでも、一人で抱え込んでいると患者さんにとっても良くないので、相談は早めにするようにしています。
━━どのようなことを大切に働かれていますか?
患者さんが望む元の生活になるべく近づけるにはどうしたらいいかです。私の想いですが、病気や怪我をされて、それが原因で家から出なくなるようにはなってほしくないです。完全に元通りとはいかないこともありますが、少しでもその方が回復できるよう、意識をしています。
━━他にはどんなことを意識していますか?
患者さんのモチベーションです。例えば、入院中にリハビリを続けていると、モチベーションが下がってしまう方も少なくありません。常に、患者さんの様子を見ながら、気持ちが下がっているなと感じたら、良くなっている部分を認めて伝えるようにしています。昨日できなかったことができたり、歩ける距離が伸びたり、前向きな変化がわかると、「もう少し頑張ってみよう」と思っていただける方が多いです。
この仕事のやりがいはどのようなことですか?
退院された患者さんが、その後、元気な姿で声かけてくれると、私も頑張ろうと思います。先ほども言いましたが、患者さんには、少しでも良い状態になってほしいです。なので、リハビリを頑張って、回復して、元気になってくれることが、とてもやりがいになります。それから、この職場は、患者さんもスタッフも良い人が多く、働きやすいところも、私にとって、仕事を頑張っていける原動力です。
 
━━岐阜で働こうと思ったのはどうしてですか
仕事を始める時は、仕事に集中したかったので、知っている土地が良かったです。それと、今の職場と出会ったことも大きいです。大学時代に、自分がどんな病棟で働きたいのかを決めきることができませんでした。だから、色々と経験ができる総合病院がよかったです。ここに見学に来た時に、対応してくれた方が今の上司ですが、とても安心でき、ここならやっていけそうだと感じました。それと、岐阜の雰囲気が自分に合ってるし、好きだということも岐阜で働くことを決めた理由です。
最後に地元就職を目指す後輩へのメッセージをお願いします。
働き先を選ぶ時には、まず、自分が働く上で何を重視するのかを考えると良いです。私は、職場の雰囲気や場所、総合病院という点でした。そのポイントをもとに見学に行くと、より自分に必要な情報が得られると思います。また、実際に働いている先輩と話をしたことも、私は決め手になりました。自分が目指す先に、日本福祉大学の先輩がいれば、ぜひ話してみてください。

~インタビュアーの感想~
卒業生へのインタビューを経験して、就職前後の生活や働いているときに大切にしていること、仕事をして身についたことなど、直接聞いてみないと分からないことがたくさんあり、とても貴重な経験ができたと感じています。現在、私は就職活動が始まっていますが、具体的にどういう所を意識して施設見学や情報収集をすればいいか、はっきりしていませんでした。しかし、インタビューで先輩が実際に就職活動で行っていたことや、重要視していたことなどもうかがうことができ、自分が悩んでいたことを解決することができました。今回の経験を就職活動だけでなく、就職後にも生かしていきたいと考えています。ありがとうございました。

健康科学部 理学療法専攻 河合裕聖

福祉の仕事就職ミニフェアat美浜キャンパス開催!

 

2019年6月20日に、岐阜県、岐阜県社会福祉協議会と共催で、「福祉の仕事就職ミニフェアin美浜キャンパス」を開催しました。今回が初めての開催となるこの企画。岐阜県内から高齢、児童、障がい、地域と4分野10法人が美浜キャンパスにお越しいただきました。卒業生にもたくさんいらっしゃり、母校を懐かしむ声も聞こえます。
フェアの前半は、社会人と学生の座談会。テーブルとお菓子を囲みながら、様々なテーマについてグループで語っていきます。
仕事の原動力や、地元で働く魅力などのテーマが発表され、みなさん楽しそうに語る姿がみられました。中でも盛り上がったテーマが「思い出にある失敗談」。思わずクスッとなるものから、笑うしかないような大失敗まで。社会人の先輩たちの姿に、学生たちはどんどん惹きこまれている様子です。

グループを入れ替えながら交流し、最後は社会人に聞いてみたいことをテーマに、学生たちからたくさんの質問が飛び交います。
就職活動を行っている4年生から、この夏にインターンシップを考えている1年生まで参加した座談会は、学生たちそれぞれに取って、いい刺激になったようです。
フェアの後半は、法人ごとの個別相談会。学生たちがそれぞれのブースに分かれ話をしていきます。座談会で話し足りなかったのか、多くの学生が座談会の会場から個別相談会に移動して話をしていました。
特に4年生は、優良法人と出会う絶好の機会。色々と話を伺いながら、今後の就職活動の進め方を考えている様子です。

インターンシップを受け入れている事業所も多数あり、説明を聴きながら、早速申し込みをしようとする学生も。インターネットや書面で情報を見るだけでなく、現場で働く方と直接話をすることで、インターンのイメージがつきやすく、モチベーションも上がります。
今回の取り組みが、岐阜県へとつながるきっかけになったのではないでしょうか。
暑い中、岐阜県内全域からお越しいただいた法人の皆様。参加した学生のみなさん。ありがとうございました。
【参加法人一覧】
社会福祉法人 大和社会福祉事業センター (関市)
・ふくし全体のイメージアップを目指し、多分野の施設を運営。
特定医療法人 フェニックス/社会福祉法人 フェニックス (各務原酢市)
・健康で活気ある地域づくりに貢献するトータルヘルスケア・グループ。
社会福祉法人 新生会 (揖斐郡池田町)
・岐阜県介護人材育成事業者認定「グレード1」認定。学生のインターンシップ受け入れも。
社会福祉法人 陶技学園 (多治見市)
・設立50年を超え、地域に根差した歴史ある法人。若い職員が職場を盛り上げている。
社会福祉法人 あゆみの家 (不破郡垂井町)
・障がいがある方が、自立した地域で生活を送るための多様な福祉サービスを提供。
社会福祉法人 各務原市社会福祉事業団 (各務原市)
・“笑顔で” “元気に” “自分らしく”を理念に、各務原市の社会福祉の拠点としての役割を担う。
社会福祉法人 誠心会 (瑞穂市)
・子どもと職員、それぞれの個の尊重と相互作用を大切にした取り組みを実施。
社会福祉法人 美谷会 (関市)
・児童・障害者・高齢者に寄り添ったトータル支援を提供。働く職員の補助も充実。
社会福祉法人 中津川市社会福祉協議会 (中津川市)
・誰もが住み続けたいと思える地域の実現を目指す。
社会福祉法人 高山市社会福祉協議会 (高山市)
・高山の福祉を支え、幅広く事業を展開。地域とのつながりも強い。
※敬称略

第4回岐阜しごとサロン開催!


2019年6月13日(木)に、岐阜で働く社会人と気軽に交流し語り合う企画「岐阜しごとサロン」を開催しました。
4回目の開催となる今回は、岐阜県の社会医療法人蘇西厚生会「松波総合病院」から、卒業生の西本様にお越しいただきました。
医療現場で社会福祉士として長年働かれている西本様を前に、学生たちは自分の進路に対する不安や考えを伝えながら、話を伺います。
今日は、実際に職場で着用されている白衣とPHSも持ってきていただきました。制服を身にまとってみることで、仕事への意欲も高まります。
ーー医療の知識は、今から必要ですか?
医療の知識は必要ですが、働き始めてからで大丈夫です。私も最初はカルテも読めませんでした。医師が書く文字も英語だったりするので、中学校の時に使っていた英和辞典を出してきて、頑張っていました。
ーー働き始めて最初は大変でしたか?
そうですね。特に1年目は、大学で自分が学んできたことと、現場で求められることの間でジレンマがあり、辛くなることや、自分はこの仕事は向いてないかもと考えることもありました。しかし、先輩は素敵な方が多く、支えられながら、自分なりにこの仕事の魅力を見つけていけたことで、ここまでやってこられたと思います。
 
ーーこの仕事の魅力はどんなところですか?
病院に来られる方の、想いや希望など、話をしっかりと聴けることです。人は、困っている時や辛い時、誰かに話を聴いてほしいと思います。病院では、どうしても治療が優先されて、その方のお気持ちは二の次になってしまいます。でも、その気持ちに関わることがとても大切。それができるのが、私たちの役割であり、魅力だと感じています。
また、病院は専門職の集まりです。自己研鑽をして、もっと学ぼうという人たちが多い環境は、新しいことを学んでいきたい私にとって、とても魅力です。
ーー働く上で、今の職場の魅力は他にもありますか?
総合病院なので、様々な診療科があり、幅広い経験が積めます。病棟も、急性期から慢性期まであり、高齢者の入所施設も併設しているので、自分の適正に合った場所が見つかりやすいと思います。
働きやすさでいうと、託児所や育休産休の制度や取得する方も多く、子育てしながら働き続けられる環境が整っています。私も、現在、子育てしながら時短勤務で働いています。
 
ーー西本さんが長年働かれている原動力は何ですか?
仕事のおもしろさでしょうか。この仕事は、経験を重ねるほどおもしろくなる仕事だと感じています。その経験とは、仕事だけではありません。歳を重ねてくると、仕事でも私生活でも、色々経験します。私も、働いて、結婚して、出産して、子育てして進んできた中で、多くの人と出会い、様々な立場で物事が見えるようになってきました。そうすると、この仕事はさらにおもしろくなってきます。それが今の仕事を続けている理由です。
ーー病院も色々あって、働く場所をどうやって選べばいいですか?
見学や実習など、現場を見てみるといいですよ。実際に足を運ぶことで、その職場がどんな雰囲気なのか、どんな人たちが、どうやって働いているのかを見ることができます。その上で、自分がどう感じたのかを大切に決めてみるのはどうでしょうか。
ーー今就活中ですが、今後の進路に迷いもあります。何アドバイスはありますか?
その時やりたいと思ったことをやれば、後悔はしないから、やってみるといいですよ。進路の修正はいつでもどれだけでもできます。
〜〜参加学生の感想〜〜
・西本さんが働く職場に、ぜひ見学にいきたいと思いました。
・今、今後の全てを決めなくてもいいと思えたら、気持ちが楽になりました。
・病院で働くことの役割や意義がわかり、自分がどう働いていきたいか、考えることができました。
次回の第5回岐阜しごとサロンは、6月27日(木)に開催します。お楽しみに!