薬草の有効活用方法を提案!
岐阜COC+参加5大学の学生が一堂に会して、地域の課題解決に取り組むサマースクール。今年は、飛騨圏域の4コースで開催され、それぞれのコースで日本福祉大学の学生が参加しています。前半戦2コース目、本学から3人の学生が参加した飛騨コースの様子をお伝えします。
飛騨コースは、「薬草の有効活用と市民団体の交流を考える」。飛騨市は、市内に自生する薬草を資源として活用しようと20年ほど前から取り組んでいます。徐々にこの地域の文化として定着してきた薬草を通じて、新たなコミュニテイーも生まれています。
今回は、全国薬草シンポジウムに出展するブースを学生たちが考えます。
初日は、薬草カレーのランチからスタート。初めての薬草体験に、いい刺激を受けながら、薬草への興味が高まります。
午後からは、薬草を栽培している現場を見学し、これまでの経緯や、薬草についての理解を深めていきます。
夜ご飯では、薬草活用をしている団体のご自宅を訪問し、薬草料理を一緒に調理。薬草のピザや、薬草のおにぎりなど身近な料理への薬草の活用方法も学べました。
2日目は、薬草が自生している地域を散策しながら、野草茶を研究しているグループとの交流。色々とお話を伺うことで、午後からのグループワークへつなげていきます。
グループワークでは、発表に向けてグループで案を出し合います。2日間集めた情報をもとに、学生たちなりに真剣に課題に向き合い、シンポジウムのブース案を考えていきます。中間発表で、関係者の方から貴重な意見をいただき、最終発表へ向けて、ブラッシュアップは続きます。
そして、3日目の最終発表会。飛騨市長や職員の方、NPOの方などを前に、提案を発表します。
Aチームのテーマは「ぱくぱくベイビーフーズ」。離乳食に薬草を取り入れるという新しい視点での提案です。小さい頃から習慣化することで、味に慣れて長期的に栄養を補える。そのために、シンポジウムのブースでは、離乳食の説明や試食、子育ての相談をおこなう案が発表されました。
Bチームは、「薬草を食す」をテーマに発表。飛騨市の地域資源である温泉と日本酒との組み合わせで、薬草のイメージを変える試みです。ブースでは、薬草入浴剤や石鹸作りの体験、薬草を用いたおつまみの提案がされました。長期的に健康寿命全国1位を目指すことも目標だと訴えました。
「メディカルハーブ」をテーマに据えたCチーム。薬草を知ってもらうために、食べ物以外の活用考え、新たな薬草のイメージを作ることを考えました。ブースでは、インテリアとして植物標本のハーバリウムを作る体験を提案。当日の人員や時間配分、材料のコスト試算など、具体的な運営まで発表しました。
最後のDチームは「薬草の新たな試み」として、野草茶ウォーキングラリーを提案しました。薬草の魅力を伝え、親しみを持ってもらうために、市内を歩きながら各所で野草茶を飲む企画。当日使用するスタンプカードの見本を会場で配布するなど、具体的で現実味がある提案になりました。
来賓の方々の審査の結果、Dチームの野草茶ウォーキングラリーが最優秀賞を獲得。審査員の方々からは、これまでにない視点での提案が多くあり、非常に充実していた。学生のポテンシャルの高さを感じたと言葉をいただきました。