若者を高山に引き込む企画を提案!
岐阜COC+参加5大学の学生が一堂に会して、地域の課題解決に取り組むサマースクール。今年は、飛騨圏域の4コースで開催され、それぞれのコースで日本福祉大学の学生が参加しています。まずは、本学から4人の学生が参加した高山コースの様子をお伝えします。
高山コースのテーマは、「自然観光資源を活用して、若者観光客を集める」。年間460万人の観光客が訪れる人気スポットの高山市。しかし、市内中心部の古い町並みなどをみて帰ってしまう観光客が増える中、郊外の豊富な自然観光資源が活かしきれていない現状があります。
今回は、その観光資源を自分たちで体験し、若者観光客を集める方法を提案します。
初日は、観光客で賑わう古い町並みを自由散策。学生たちはそれぞれに、歩いて、食べて、市内を味わいます。
午後からは、高山市の観光動向を市役所の方から伺ったのち、郊外の自然観光スポット「飛騨大鍾乳洞」を見学しました。
夜は、星空の観察会。曇り空が心配でしたが、しばらくすると、満天の星空に出会えました。鍾乳洞と星空。自然観光資源の魅力に触れた1日目でした。
2日目は、山岳観光からスタートです。新穂高ロープウェイに乗って、西穂高岳へ。標高2,156mの展望台から、北アルプスの山々を望みます。下山後は、濃飛バスの方から、奥飛騨温泉郷や穂高、乗鞍の現状についてお話を伺いました。
午後からは、これまで集取してきた情報をもとに、グループごとに分かれ、真剣に課題に向き合いました。短い時間の中、初めて会った学生同士で、発表に向けて意見を出し合い、まとめていきました。
最終日の発表会は中心地にあるまちの博物館で行われました。5つのグループが、自然観光資源を活用して、若者観光客を集める方法を提案します。
最初のグループは、今ある資源を活かす方法を提案。特に飛騨鍾乳洞とロープウェイに注目しました。鍾乳洞は、季節ごとのライトアップや、案内板の改善について、ロープウェイは、展望台のカフェを若者向けに改装し、星空観測も加えたカップルプランを発表しました。
2つ目のグループは、テーマを「高山進化論」とし、子どもや家族をターゲットとした企画を提案しました。その目玉は、高山市内への宿泊型ツリーハウスの建設。施設の周辺に体験型アクティビティーも設置し、昼は歴史、夜は自然を感じてもらうプランを発表しました。
続いての班は、レジャーに焦点を当てた提案です。ロープウェイの物足りなさを改善するため、展望台スリルウォーク体験や日本最高峰の滑り台の設置、また、バンジージャンプをできるようにする企画もありました。また、その交通手段として、個室型のバスなど、移動から楽しみまでトータルなプランになりました。
続いての班は、大学生に特に特化した内容を提案。貸切タクシーを利用して、晴れの日プランと、雨の日プランを考えました。星空観察ができる宿泊施設を中心に、晴れの日は、バーベキューや川遊びを、雨の日は、日本酒作りや耕作体験など屋内でのアクティビティーを発表しました。
最後の班は、交通手段と宿泊施設から観光資源活用を考えました。飛騨地域の交通網を支えている濃飛バスが宿泊施設を運営したら、もっと観光しやすくなるのではないか。小型電気自動車をもっと普及させたら観光客の新しい足になるのではないかと提案がされました。
発表後は、発表を聞きにしていただいた方からたくさんの質問がありました。どうしたら学生に情報が届くのか、普段どのように旅行を計画しているのか、何に惹かれて旅行先を決めるのかなど、活発な意見交換の場になりました。