岐阜県の魅力ある事業所を紹介するガイドブック作成企画の取材。今回は、岐阜県岐阜市にある株式会社美濃庄に伺いました。明治21年に岐阜市で布団屋として開業し130年。介護保険制度がはじまる前から介護用品のレンタルを行い、現在も地域の方が暮らしやすくなる生活環境を提供し続けています。
今回取材のインタビュワーを務めるのは、社会福祉学部3年の西脇里保さん、経済学部3年井川裕揮さんです。本学の卒業生、入社6年目の上原将司さん、7年目の堀友美さん、1年目の西村知哉さん3名へのインタビューから本日はスタート。
――どんなお仕事をされていますか?
私たち3名は営業です。営業といっても、世間の営業のイメージとはだいぶ違うと思います。利用者さんのご自宅を訪問して、その人に合った福祉用具を選んだり、実際に使ってもらってモニタリングをしてもらったりします。ケアマネージャーの方とも連携をして、利用者の方が福祉用具を通じてより暮らしやすくなるお手伝いをしています。
営業をしに訪問するというよりは、自分の祖父母の家を訪ねているかのように、暖かく迎えてくれる方が多いです。
――1年目の西村さん、どのくらいで仕事に慣れていきましたか?
まだ、十分に慣れたとは言えないです。4月から始めて、最初は上司や先輩と一緒に営業に行きましたが、4ヶ月ごろから独り立ちをして、1年が経ちやっと少し慣れてきたと感じます。独り立ちした頃は、うまく話せなかったので、移動の車の中などで落語を聞いて、伝え方の勉強をしていました。まだ勉強中です。
――仕事で大切にされていることはなんですか?
スピードは大切にしています。何かしらの困りごとを抱えている方のためにこの仕事があるので、少しでも早く対応することで喜んでもらえます。また、いかに納得して使ってもらうかも大切です。相手のニーズをしっかりと汲み取って、最適なモノや情報をいかにわかりやすく相手に伝えるか。相手の状態を見ながらコミュニケーションをとっています。
――仕事のやりがいはなんですか?
自分の仕事によって、利用者の方の暮らしや状態が良くなっていく姿を見ることがやりがいです。人対人の仕事なので、思うように行かないこともありますが、相手のことを考えて、苦労して、最後に「良かった」と言ってもらえることほど嬉しいことはありません。
――職場にはどんな魅力がありますか?
性別に関係なく働き続けられる環境が魅力です。結婚しても、出産しても、子育てをしていても、仕事が続けられる環境になってきました。自分の働き方次第で、休みの調整もできるので、平日の子どもの行事にも参加がしやすいです。
また、営業はチームでおこなっているので、上司や先輩に相談がしやすい環境です。その日の悩みはその日のうちに解決できるので、即仕事に活かしやすいです。
――御社ならではの強みはありますか?
岐阜市内では特にですが、創業からの歴史が長いため、地域からの信頼は厚いと感じています。布団屋ならではのノウハウを生かして、マットレスなど、自社にしかない商品も扱っています。さらに、新しい福祉用具の勉強会も定期的に行い、どの用具を扱っていくかを自分たちで決めることができます。利用者のニーズを直接聞いてくる営業が、自分たちで商品を選べることは、より、その方に合ったサポートを行うことができます。
――今後の展望を教えてください?
今行なっている事業はまだまだ拡大の余地があるので、伸ばして行きたいです。中小企業なので、今後何でもできる、小回りがきくことは大きな強みです。また、社長の想いを、もっと社員で共有して受け継いで行きたいです。社長がこの福祉用具事業を始めた想いは、涙なしで語れません。私たちの仕事は、人生の最期をよりよく迎えてもらうためのお手伝いでもあります。もっと多くの方のお手伝いができればと思って皆が働いています。
インタビューを終えて、総務部の長屋さん、尾張事業所の松原さんに本社と岐南工場の現場を案内いただきました。福祉用具の整備や洗浄など、すべて自社内で行なっているため、利用者に安心して使ってもらえる商品を、自信を持ってお届けできる体制が整っています。初めて見る福祉用具整備の現場に、二人のインタビュアーも関心が高まっていました。
お忙しいなか、熱心にお話いただいた美濃庄の皆様、ありがとうございました。
株式会社美濃庄様は、3月16日の学内説明会にもお越しいただきます。直接話を伺いたい方は、ぜひ美浜キャンパスまでお越しください。
事業所の取材は今後も続きます。関心がある方は、gifuinfo@ml.n-fukushi.ac.jp星野まで連絡をお待ちしています。