地域包括ケアシステム現場見学会開催

20年後の社会課題を検討

2020年2月6日(木)、岐阜市にある医療法人社団友愛会で『地域包括ケアシステム現場見学会』を開催しました。岐阜市長良の地で、120年以上ヘルスケアで地域の暮らしを支え続けてこられた友愛会。地域福祉に関心がある学生たちの期待が高まります。
岩砂病院・岩砂マタニティーから見学会はスタート。最初は、産科医で法人の理事長である岩砂先生のお話を伺います。ご自身の仕事観や法人のビジョンなど熱い想いを語っていただく岩砂先生。「誰に、何のために、何を提供していくか。その仕事の本質を考えて欲しい。」との言葉は、今後社会に出て働こうとしている学生たちにとって、とても重要な問いかけでした。
 
お話の後は、地域連携室の職員さんから実際の現場の仕事について説明を伺い、病院内を見学へ。実際のカンファレンスの場に同席させていただくこともでき、法人のビジョンをどのように現場で実現しているのかを体感することができました。
 
後半は、複合型施設『You&Iの森いわのだ』に場所を移し、実際の利用者さんの事例を用いながら、施設と地域について話を伺います。地域の方が、いつまでも住み慣れた土地で暮らし続けられるように、小規模多機能型の施設など設置。多世代が交流できる場所と仕掛けをつくり、その交流の輪を地域の輪に広げ、住みやすい地域をつくるための取り組みを学ぶことができました。
最後は、「20年後の社会資源を考える」をテーマに、職員さんも一緒にワークショップを行いました。昨年4月に入職した本学の卒業生も参加し、現在の「普通」が普通ではなくなり、時代が次のフェーズに移行する中、地域にどんな課題があり、どんな社会資源をつくれば解決できるのかを考えます。
   
過疎の加速や、ニーズ・言語・価値観の多様化、情報・健康格差など、学生たちからは様々な課題が挙がります。今回のワークは、その課題と、新時代のテクノロジーを用いて社会資源のアイデアを検討。コミュニケーションドローンや、ニーズを読み取る全自動バスなど、学生たちの柔軟な発想からたくさんの社会資源が生まれました。
新しい時代、新しい社会で、働き、生きていくことに対して、前向きに取り組む力をいただけた1日になりました。お忙しい中、準備からご対応いただいた友愛会の皆様、ありがとうございました。
〜参加学生の感想〜
・カンファレンスを実際に見ることで、どんなことが話されているのか、他の職種とどう関わっているのかを学ぶことができた。
・理事長先生の話を聞き、考えながら働くこのと必要性を感じた。
・これからの社会を考えるワークはとても勉強になった。
・MSW(医療ソーシャルワーカー)を目指していなかったが、患者さん本人の暮らしだけではなく、その家族の暮らしまで考える大切さを知って、興味がわいた。
・経営理念にとても共感でき、地域をつくっていく手伝いを改めてしたいと感じた。