いわてGINGA-NETプロジェクト説明会を名古屋キャンパスで開催
大槌町や釜石市、大船渡市、陸前高田市など岩手県南部沿岸の被災地を中心に支援ボランティアを組織する「いわてGINGA-NETプロジェクト」の説明会が、6月18日(土)に本学の名古屋キャンパスで開催されました。説明会には本学からボラセンやAichi for 3.11の学生と教職員が参加したほか、金沢大学、愛知県立大学、愛知淑徳大学、至学館大学、中京大学、日本赤十字豊田看護大学の学生や教職員、大学生協や社会福祉協議会、NPO法人の方などにもお越しいただきました。
このプロジェクトは、岩手県立大学学生ボランティアセンターが支援プログラムの開発と、ボランティアのマッチングや現地での宿泊・滞在に関するサポートを担当し、全国の大学や学生ボランティア組織に対する参加呼びかけや広報を、特定非営利活動法人のユースビジョンとさくらネットが担う、連携事業です。プロジェクトは7月26日(火)から9月27日(火)までの期間、1週間単位のプログラムが9回実施される予定で、6月に説明会を全国各地で行っています。これまで大阪、東京で開催され、名古屋の後には静岡や岡山でも予定されています。
説明会は、参加者全員の自己紹介に続き、岩手県立大学の学生、早川さんと大川さんによる学生ボランティアセンターの設立経緯と活動内容のお話に進みました。2003年度に発足したボランティアサークルが、2004年10月の新潟県中越地震と、2007年7月の中越沖地震に組織的な支援活動を行い、その翌年の4月に同センターが設立されたそうです。参加者が特に関心を寄せたのは、その支援活動もさることながら、設立以降毎年3回、災害ボランティアを想定したトレーニングや学習の機会を継続して実施していることでもありました。地域のつながりを守るソーシャルワーク活動、地域のエンパワーメント、国際協力に学ぶ、地域資源を活用した防災、豪雪地域における災害ボランティアなどなど、いずれも実践から得た視点とデータに基づいた企画です。センターは、こうした日常の取り組みを生かして震災発生から3日目には活動を始めており、説明会の参加者は一様に感銘を受けていました。
プロジェクト全体の概要や今後の進め方については、ユースビジョン代表の赤澤清孝さんが説明してくださいました。ユースビジョン、さくらネットはともに阪神淡路大震災を契機に災害ボランティアや地域コミュニティサポートに取り組んでおり、豊富な経験や実績に基づいたプロジェクトの内容は、出席した学生や大学関係者にとって、とても参考になりました。長期化する避難生活と復興への支援として、学生ボランティアには仮設住宅でのサロン活動、子どもの学習や遊び支援、お祭りなどの地域行事への協力など、コミュニティサポートの役割が期待されます。このプロジェクトの各主催団体がこれまでに培ってきたノウハウと、全国の学生の志が組み合わさって、大きな支援の力になりそうです。