カテゴリー別アーカイブ: 卒業生取材

【Uターン先輩紹介】日本児童育成園 小酒井さん、加藤さん

ここはみんなにとっての「家」。良い時も、悪い時も、
どんな時でも、子どもたちが一緒にいてくれる。

岐阜県岐阜市出身の小酒井智子さん[4年目。児童指導員。向かって左]と加藤愛歌さん[3年目。保育士。向かって右]。大学時代はそれぞれ子ども発達学部、社会福祉学部と別の学部での学びを経て卒業。その後、明治時代から続く歴史が長い児童養護施設、社会福祉法人日本児童育成園へ就職。現在は職場で支え合いながら働かれているお二人にお話をうかがいました。

━━現在はどんな仕事をされていますか?

小酒井さん|朝、子どもたちを起こすことから始まり、一緒にご飯を食べて、学校へ送り出し、帰ってきたら宿題を見て、遊んで、お風呂に入って。私がいるホームは小学校1年生から高校3年生までの子どもがいるので、これが毎日の流れです。ここは、全体が大きな施設ではなく、個別に分かれていて、一つ一つが家と考えてもらうとわかりやすいですね。

加藤さん|私がいるところも地域小規模施設で、子どもたちは3歳から上は高校2年生です。小酒井さんと同じように、子どもたちと一緒に生活していますが、他には、職員でケース会議をしたり、親御さんへの連絡調整を行うこともしています。このホームをどうしていきたいかをみんなで考えながら過ごしています。

━━職場ではどのような役割を担っていらっしゃいますか?

小酒井さん|子どもからすると親がわりですね。それが一番大きいと思います。今のホームではスタッフで職歴が一番長くなったので、全体を見ることができるようにと思っています。また、このホームは、それぞれのスタッフが得意なことを活かしながら子どもとかかわっています。私は子どもたちの勉強をみることが多いので、解らない所をそのままにしないようにしています。

加藤さん|私は住み込みで働いているので、いつでもこのホームにいる安心できる存在を目指しています。また、経歴は中間なので、立場も中間。先輩と後輩の間に立って両方をつないだり、子どもとスタッフをつないだりと、ホームがうまく回っていくようにみんなの間に立てるよう心がけています。

 

━━どうして岐阜で働こうと思われましたか?

加藤さん|大学に入学するときから児童養護施設で働くことを考えていました。実家が育成園の近くで、小学校のころから育成園で生活している子と一緒に過ごしてきたので、ここのことは良く知っていいたことは大きいですね。

小酒井さん|私は、正直に言うとどうしても岐阜がいいというわけではなかったです。最初は特別支援の教諭を目指していて、教育実習に行ってみて自分が思っていた仕事との違いに気づきました。勉強を教えたいのではなく、生活を見ていきたいのだと。それが児童養護施設に一番合っていると考え、進路変更してここに就職しました。

━━働いてから気付いた岐阜の魅力はありますか?

小酒井さん|ここの施設は特にですが、歴史が長く地域に根付いているので、養護施設に対する地域の方の理解が深いように感じます。一つの家として地域からも見てもらえているといった感じでしょうか。

加藤さん|私も感じます。毎日のように地域の方と関わりがあり、子どもたちにも声をかけてもらえます。地域の方の理解があり、助けがあるから、安心して生活していける環境があるのだと思っています。また、公園など、子どもたちと一緒に遊べる場所がそろっています。観光地もたくさんありますし。

小酒井さん|確かに公園は多いですね。高橋尚子さんの尚子ロードや金華山の登山道など、身体を動かせる場所も近くにあることはいいですね。

━━お二人にとって働くやりがいは何ですか?

小酒井さん|子どもたちは成長がすごく早い。それを見ることが楽しみであり、やりがいです。とにかく見ていて楽しいですね。毎日子どもとケンカもして腹も立ちます。今も絶賛ケンカ中ですし。でも、それも子ども。嫌なこと以上に楽しいことが多いのが子どもの魅力だと感じています。

加藤さん|私もケンカと言い合いは日常です。傷つく言葉を言われることもあるけど、かわいいです。小さい子ほど成長の様子が見えるし、反応が毎日のように変わっていき面白いですね。ただ、その分責任の大きさは感じています。私の言葉づかいを真似するのをみると、私のかかわりが大きく影響しているのだと実感します。

小酒井さん|最初はやりがいを感じるよりも、子どもとの信頼関係も全くなく、自分が伝えたいことも伝わらないことばかりで本当に大変でした。でも、そんなことを繰り返してお互いの思いを伝え合うなかで、信頼関係もでき、相手に合った伝え方ができるようになってきました。

加藤さん|私もうまくいかないこと、不安なことばかりでした。「あの人の言う事は聞かなくていいよ」って子ども同士で話している声が聞こえてきたりして。でも、最近は自分がだんだんと子どもとの関係を作れてきていることが嬉しいです。こちらが子どもたちに支えられているなと感じています。

 

最後に地元就職を目指す後輩へのメッセージをお願いします。

小酒井さん|新しい環境で、新しい仕事を始めることはとても大変だと思います。だから、知っている土地、支えてくれる人がいる地元で働くことはとても良いですね。

加藤さん|そうですね、地元は安心して仕事ができる環境ですね。自分が一番よく知っている場所で働くことは、子どもたちにも地元の魅力を伝えられるというメリットもあります。

小酒井さん|あとは遊びを含めて思いっきり活動しておくことでしょうか。私は、郡上で子どもたちと活動する冒険キッズに4年間参加していました。その経験は今の私にとって大きいですし、園長も冒険キッズに関わっていらっしゃったので、話で盛り上がります。

加藤さん|私は、ずっとラクロスをしていました。その活動を通じて今でもつながりがある仲間ができたことは、働いてから心強かったですね。

〜インタビュアーの感想〜

今回のインタビューを通して、岐阜県の魅力や良さを改めて感じることができました。また私の将来の夢でもある児童養護施設の職員の方から、仕事の内容や1日の流れなどの具体的な話をうかがうことができ、施設の職員の仕事を前よりイメージしやすくなりました。また、お話の中で子どもたちと公園や金華山に登ったりするということをうかがいました。これは自然豊かな岐阜県だからこそできる子どもたちとの関係づくりの1つであり、岐阜県ならではの環境を活かしながら働けることは素敵なことだと思いました。岐阜県の魅力を皆さんにもっと知ってもらい、Uターン就職をする学生が増えるといいなと思います。

社会福祉学部社会福祉学科 松山詩歩

【Uターン先輩紹介】 社会福祉法人飛騨慈光会 益田山ゆり園 早瀬さん

人との繋がりを大切にする

岐阜県岐阜市出身の早瀬渓さん。大学時代はバスケットボールや柔道の練習相手として汗を流し、アカペラ活動やアルバイトなど充実した学生生活を過ごしました。2015年社会福祉学部を卒業後は、社会福祉法人飛騨慈光会へ入職。岐阜県下呂市の障がい者支援施設「益田山ゆり園」で生活支援員として活躍している早瀬さんにお話を伺いました。

━━現在はどんな仕事をされていますか?

知的障がいのある方(18歳~70歳代前半)たちへの生活支援・介護の仕事をしています。
生活介護の時間を利用して、しめじのキャップ磨き作業や綿棒の袋詰め作業など、地域の会社から頂いた下請け作業の指導をしています。その他、さおり織りや施設の飾り付けなど余暇活動を支援しています。
利用者が自立した日常生活を営むことができるように、生活の質の向上のお手伝いを通して、毎日の暮らしを楽しく、充実したものになるよう心がけています。
また利用者との普段のコミュニケーションを大切にし、話の内容や言葉遣いにメリハリをつけ、楽しんでもらえるよう意識して接しています。

━━職場ではどんな役割を担っていますか?

施設運用をカバーする機動力だと意識しています。若手職員なので、上司や施設全体のサポートができるよう、薬の補充など自分で考えて率先して動くことが大切だと思います。自分を含め職員全体が働きやすい環境を整えることで、利用者と接する時間を増やしています。

━━仕事におけるやりがい、原動力は何ですか

やはり利用者さんの笑顔ですね。利用者さんと毎日接しているからこそ、笑顔を見るととても嬉しくなります。「外出したい」というニーズがあれば、あまり行かないような公園やコンビニエンスストアに行ってみようかなど考え、利用者さんの希望を叶えられるようにします。また普段の生活の中で、何気ない会話から笑顔を引き出せるよう、楽しんでもらう工夫をします。
仕事をしてから、学生時代に障がいの種類・特性、対応や社会制度などもっと勉強しておけばよかったなと思いました。

━━岐阜で働こうと思ったのはどうしてですか?

他の県で働くことも考えましたが、就職活動を始めてから、岐阜に帰ろうと思いました。就職をすること、仕事を頑張ることはとても大切ですが、時には心身ともに自分を壊してしまうのも仕事だと思います。
今回私は、たまたま障がい分野のおもしろさを知り、楽しく仕事をしていますが、すべてそうであるとは限らないと思います。仕事が合わなかったり、職場環境が良くなかったら、仕事は辛いものになりえます。そんな時、近くに昔からの友人がいたり、家族がいる環境があるのはとても重要なことだと感じています。だから岐阜に帰ること、近くにいることのメリットは、“自分の命を守る”大きな保険だと思っています。

━━働いて気づいた地域の魅力は

とにかく人が温かいです。下呂は昔から人を迎い入れる文化があるみたいで、良い意味でのお節介な人が多いです。また地域の人が益田山ゆり園を知っているので、利用者さんと一緒に外出するには、安心できる環境です。地域とのつながりがあるのは、田舎の良さだと感じています。
そして岐阜には有名な山脈や特産物があり、誇れるところだと改めて思いました。

━━地元就職を目指す後輩へメッセージをお願いします。

まだ若い分未熟な面もあるため、知っている人や相談できる人がいるだけで、安心できる環境となり自信がつきます。
また福利厚生や給与面などの就業条件も大切ではあるけど、一番大切なのは職場環境だと考えています。OB・OG訪問や企業・職場見学を通して、生きた情報収集を大切にしてください。そのためには人との繋がりを築いておくことも重要です。
あとは各自治体で家賃や奨学金の補助金制度があるので、調べることをお勧めします。

~インタビュアーの感想~

実際に岐阜に戻って就職された先輩からお話を聞くことができ、就職活動や働き方のイメージをもつことができました。生活支援員として働く上で、利用者の方にもっと楽しんでもらおう、笑顔になってもらおうという心がけが大切だと教えていただきました。地元就職には、相談できる人や帰る場所がある安心感が大きなメリットであることが学びました。あたたかい人間関係が、働く面だけでなく住む面でも暮らしやすいのが岐阜の魅力であると感じました。今回のインタビューを通して、岐阜に就職して地元に貢献したいという思いが強まりました。

子ども発達学部心理臨床学科 野口航暉

【Uターン先輩紹介】大垣工業高等学校 有嶋さん

自分が社会人としての鑑になる

岐阜県多治見市出身の有嶋翔さん。高校時代にバレーボール部の活動を通じて教諭になることを決意し、大学時代は健康科学部の教諭過程で免許を取得。2014年に卒業後は、現在の職場である岐阜県立大垣工業高等学校へ配属され今年で4年目になります。いつかは絶対に母校で働きたいという有嶋さん。教諭の仕事に対しての熱い想いをお話しいただきました。

━━教諭のお仕事は、具体的にどんなことをされていますか?

勉強を教えることはもちろんですが、就職や進学の支援、生徒同士の人間関係の調整、保護者の方の対応など本当にたくさんの仕事があります。工業高校は卒業後に就職する生徒が多いため、企業の方とお話しする機会もありますね。でも、子ども達と接する事が一番の仕事です。

━━実際に教諭の仕事をしてみて、この仕事はいかがですか?

毎日が真剣勝負です。スポーツで言うと練習試合はなく、毎日本番のような感じでしょうか。初めて担任を持った頃は、生徒もこの仕事も正直嫌いになり、なんのために働いているのかわからなくなった時期がありました。でも、毎日、生徒と向き合っていく中で、まずは自分がしっかりしなければという責任感が自分の中にできていった気がします。ただ教諭を目指していた教育実習の時の自分と、今の自分とは、仕事に対する意識は全く違っています。

━━有嶋さんの仕事での役割はどのようなことですか?

生徒たちに、働く知恵や生きていく知恵を伝えることだと思っています。工業高校の生徒はここが社会に出る前の学びの最終場所になるので、ここで学んだことがこれからの人生に大きく影響します。だからこそ、生徒たちが社会で自立できるために必要なことはしっかり伝えていきたいですし、何より、自分自身が社会人としての姿を見せなければいけないと意識しています。

印象的なエピソードはありますか?

昨年、初めて卒業生を送り出したことですね。卒業式後の最後のホームルームで生徒に直接伝えたことなのですが、そのクラスは周りから見ても大変なクラスで、先ほども話したように、最初は彼らのことが嫌いでした。でも、2年の間、どうすれば生徒たちが外の世界に出てやっていけるかを意識して色々と自分なりに挑戦して彼らと関わっていると、だんだんと生徒に伝わり、彼らが変わっていく姿もみられました。最後の時間、名簿を一切見ずに、ひとりひとりの顔を見て名前を呼んでいったのですが、やんちゃでどうしようもなかった生徒らが、真剣な表情でこちらを見て「はい」と力強く返事をする姿には、こみ上げてくるものがありました。

━━有嶋さんにとってのやりがいはどんなことですか?

生徒が社会に出て頑張っている姿をみることです。つい先日、卒業した生徒が訪問してくれました。学校が嫌いで、「先生の言う事なんて聞くものか!」って言っていた生徒が、給料をもらったといって菓子折りを持って顔を見せに来たのです。その際に、「働いてみて、先生が言ってくれていたことがやっとわかった」と言ってもらえ、あきらめずに伝え続けてきてよかったと思えました。

働いてから気づいた岐阜の魅力はどんなことですか?

各地域に、その土地に根差した企業があることは魅力です。特に西濃は地元企業に就職する生徒が多く、企業から学校へ講師に来てくれることもあります。また、小学校や中学校に生徒が授業をおこないに訪問したり、ショッピングモールに出向いて地域の方たちと関わる取り組みもあり、地域でつながりがあることは良い環境だと感じます。

地元就職を目指す後輩へのメッセージをお願いします。

就職して地元に戻ると、その地域を支える立場になります。そこで、どうやったら、その場所で、その地域で自分の力を発揮できるかを考えて働いてほしい。持っている力を出してほしいです。きっと、発揮できる力があるはずです。また、大学時代に、色んな場所に行って、色んな人と話して、大学以外の外の世界を経験しておくと、発揮できる力も広がると思います。

 

〜インタビュアーの感想〜

私自身中学3年生の頃から先生になりたいと思っていた時期があったため、「うわ、私も教師やってみたいな」と思いました。今日の話で一番印象的だったのは、担任をした3年生の生徒の卒業式で、名簿ではなく顔を見て名前を読み上げ、いままでやんちゃしていた生徒が「はい」と返事をする姿に感動したというエピソードです。教師という職柄、普通に生きているより多くの人と接する仕事だと思います。自分の高校時代を振り返りながらお話を聞けてよかったです。

そしてびっくりしたのは、高校の先生は地域企業への顔が広いということ。工業高校ということもあり、生徒が地元就職するのであれば、地域に根ざした高校での学びは大切だと改めて感じました。知識的な学び以外にも地域のことを多く学んで幅の広い視野ができるといいと思いました。

有嶋先生のように、日福を卒業して岐阜で頑張っている人のお話を伺うことができ、自分の今後のビジョンを考える材料になりました。

国際福祉開発学部 町野紗希衣

【Uターン先輩紹介】和光会グループ三好さん、松野さん

正解がない仕事。だから変化が多くやりがいがある。

岐阜県高山市出身の三好裕美さん[21年目]と岐南町出身の松野麻衣さん[11年目]。お二人とも同じ社会福祉学部での学びを経て、現在は和光会グループで連携を取りながら働かれています。岐阜出身、同窓生だけではなく、子育てをする母親同士としても繋がり、支え合いがあるお二人にお話を伺いました。

━━現在はどんな仕事をされていますか?

三好さん|主任介護支援専門員として、施設や病院から在宅へ移られる方のコーディネートをしています。他の支援スタッフと連携をし、話し合いを重ねて、利用者の方がどうすれば安心して帰れるか、そのためにどんな支援が必要かを考えています。

松野さん|私は、老人保健施設で介護の現場に5年間携わっていました。現在は、同じ施設で支援相談員として、入所者や通所利用者の方、またそのご家族の相談を受けています。三好さんのようなケアマネジャーや、病院のスタッフと連携・調整して在宅復帰に向けたお手伝いをしています。

━━職場ではどのような役割を担っていらっしゃいますか?

松野さん|情報を共有して、関係するみなさんをつなぐ役割です。例えば、新しく利用される方の情報を病院に足を運んで確認し、受け入れる現場のスタッフと共有をします。いかに情報を共有できるかが在宅復帰に向けた目標設定には大切になってくるため、そこを意識して考えています。

三好さん|そのおかげで、松野さんは地域の医療関係者との繋がりが強いですね。私は、現職の前は介護予防などの地域活動を行ってきたので、地域との連携が得意です。私たちは、お互いに得意分野を生かし、不足部分を補いあって連携しています。

  

━━地域のお話が出ましたが、この地域の魅力はどのように感じていらっしゃいますか?

三好さん|まずは住んでいる方の温かさです。地域を回る際は自転車でうかがっていたのですが、今もその地域を自転車で移動していると「元気しとるかー」と地元の方が声をかけてくれます。自分を覚えてくれている方、自分を知ってくれている方が地域にいてくださることは、働く上で大きな支えになっています。

松野さん|同じ話題や同じ方言で気兼ねなく話ができるところは、暮らしやすく、働きやすいと感じます。また、地域の魅力というよりは職場の魅力になるのですが、職場は産休・育休取得率がほぼ100%で、子育てをしながら働ける環境があることは大きな魅力ですね。

三好さん|そこは私も同じです。でも、職場だけではない魅力だとも感じます。柳ヶ瀬地区では子どもたちが楽しめるイベントがたくさん行われており、地域全体で子どもを育てていこうという風土は、この地域の魅力ではないでしょうか。

━━どうして岐阜で働こうと思われたのですか?

松野さん|最初から岐阜で働くことしか考えていませんでした。自分が一番よく知っている生まれ育った地域で働きたいという思いをずっと持っていたので。家族のそばから離れて暮らすことも考えていなかったですね。

三好さん|私は、岐阜の福祉をよくしていきたいと想いがあるからです。

━━働くやりがいは何ですか?

三好さん|支援で関わった方が元気になっていく姿、できないことができていく姿を見ると、やっていてよかったと感じます。この仕事は看取りをすることも多く、辛さもあります。でも、最近はヘルパーさんや看護師さんなど多職種で連携し、ご本人やご家族の希望に沿って、ご自宅での看取りを行えたときは、よかったと思えるようになってきました。

松野さん|課題がたくさんあって「絶対に自宅には帰れない」と思っているご利用者ほど、大変ではあるけれど、帰れた時の喜びは大きいですね。その方が入所から在宅に移って、元気に生活していらっしゃる姿を見ると、やりがいを感じます。辛いことも多いですが、その姿に助けられますね。

三好さん|辛いことがあっても辛いで終わらせないことです。苦情を直接きつい言い方で受けたり、厳しい意見を言われたりすることも多いですが、どれだけ相手に真摯に向きあって関わっていくかで、信頼してもらえて関係も変わってきますね。

松野さん|ご家族の気持ちもわかるし、現場での経験があるので、現場で働くスタッフの気持ちもよく分かります。施設を良くしていこうと現場の士気も高めながら、みんなでどうすればいいかを考えていくことも私は楽しいです。支援の仕事は正解がないし、毎日毎日変化があって学びも多いですから。

  

最後に地元就職を目指す後輩へのメッセージをお願いします。

松野さん|福祉の仕事の幅はとても広いです。ただ、私もそうでしたが、この仕事を目指す方は、根本の想いとして「人と関わる仕事をしたい」という方が多いのではないでしょうか。その「人と関わりたい」という想いは大切にしてほしいです。

三好さん|地域で暮らす方の安心した生活を支える役割が「ふくし」にはあると思っています。そこに携わることができることは大きなやりがいではないでしょうか。分野は様々ですが、ぜひ福祉を学んだ方は、福祉の分野を目指してほしいです。

〜インタビュアーの感想〜

実際に現場で働くOBの方のお話をきくことができ、仕事に対するイメージが具体的になりました。また、どういったことを大切に働かれているのかや、仕事の魅力、岐阜という地域で働くという魅力を感じることができ、改めて地元で働きたいという思いが強くなりました。長く働きたいという思いがあるので、子育て環境が整っていることや理解があることなど、女性も働きやすい職場が岐阜には多いこともわかりました。地元に貢献できるように、地域を支える一員として将来活躍していきたいです。

社会福祉学部社会福祉学科 中井綾子

岐阜県は女性が働きやすい環境が整っていることを知りました。和光会様でも施設内に託児所があり、子育てをしながら仕事をすることができ、女性の方が育児と仕事を両立することができるうえに、施設職員の方の育児に対しての理解が深いことがわかりました。そのため、福祉職は身体的・精神的負担が大きく、職を離れてしまう方が多い中でも、職員同士が同じ悩みを相談できることで、負担が軽減されていってるのではないかと感じました。これからまた、岐阜県の魅力を見つけたいと思います。

社会福祉学部社会福祉学科 早坂美乃莉

 

【Uターン先輩紹介】株式会社トーカイ中森さん取材

その人にとってのありがたい存在でありたい

岐阜県本巣市出身の中森佳子さん。大学時代は福祉の学びだけではなく、吹奏楽に勤しんでいらっしゃいました。その経験から人と関わる力を身につけ、2003年に社会福祉学部を卒業後は、現職場である株式会社トーカイへ入社。シルバー事業本部に配属され、営業事務、部内経理から仕入れ、商品管理と幅広い業務を経験し、キャリアアップされてきた中森さん。家族との時間も大切にしながら、仕事と家庭の両立をされている中森さんにお話を伺いました。

━━現在はどんな仕事をされていますか?

一言で言うと営業スタッフのバックヤードの仕事です。私が所属しているシルバー事業本部は、主に、在宅の方に福祉用具のレンタル、販売を行っています。現場には営業スタッフがいるのですが、その現場が働きやすい環境を整えることが私の仕事です。そのために、情報を収集したり、他部門との調整を行ったり、最近では、未収金の管理業務なども行っています。私にとっては、営業スタッフの人たちがお客様です。

━━職場での中森さんはどんな役割ですか?

誰もが話しかけやすい存在を目指しています。現在の職場はパートで働く方も多いのですが、全員の顔と名前をすぐに覚えて、できるだけ話しかけて会話をするようにしています。プライベートな話など、ちょっとした話をすることで、仕事で困った時も相談がしやすい関係ができ、その人が仕事をしやすくなると考えています。お互いが話しやすく、働きやすい環境を作りたいですね。

━━中森さんの仕事のやりがいはどのようなことですか?

あなたが居て良かったと言われることですね。シルバー事業本部に配属され、「シルバーのことは、中森に聞け!」と言われる存在を目指して頑張ってきたので。私の仕事のモットーが、「当たり前のことを当たり前にできる」なのですが、自分と相手の当たり前は違って、相手にとっての当たり前を、私は常にできる状態でありたいと思っています。これをすることで、周りから認められ、必要とされることは嬉しいですし、やりがいに感じます。

━━とても人との関係を大切に働かれているように感じるのですが、いつ頃からですか?

入社半年後に、労働組合の関係で年齢や経験、職種、部門が違う方々と関わることができたことは大きかったと思っています。通常の業務では関わらない方と話をすることで、自部門の仕事と他部門のつながりを知ることができました。また、社内で人脈が作れたことで、仕事で困った時やお客様の要望に対して、部を超えて対応することができました。だから、社内でも社外でも人脈づくりは大切にしています。この人と関わる力は、大学時代の吹奏楽で鍛えられたと思います。

━━地元の岐阜で働こうと思ったのはどうしてですか?

社会人になってすぐは仕事に専念したかったことが大きいですね。仕事も、生活も、土地柄も、全てが新しく始まることは当時の自分には少し不安でした。働くからにはまずは仕事のことだけ考えたかったです。だから、自分が生まれ育った、知っている土地で暮らし、働くことを選びました。

 働いてから気づいた岐阜の魅力はどんなことですか?

良い企業やメーカーがたくさんあることでしょうか。正直、働くまでは地元企業のことをほとんど知りませんでした。でも、働いてから仕事や研修などで地元の企業の方との接点ができ、こんな企業が岐阜にもあったんだと思うことが多くなりましたね。そのおかげで、自分の視野も広がったと感じています。また、岐阜は車で移動しやすく、親と同居をしている方や、同居でなくても近くで生活している方が多いと思います。その環境は、例えば女性であれば、結婚や出産、子育てをしながら働きやすく、復帰に対して周囲の理解も得やすいことは魅力だと感じています。

地元就職を目指す後輩へのメッセージをお願いします。

岐阜の企業を受けてほしいです。企業を受けるにあたり、その企業をとことん調べることをおすすめします。調べることで、企業の良さがわかり、その企業がある地域のこともわかっていきます。その上で、自分がここなら安心して働いていけると思える場所を選んで欲しいですね。また、先ほども少しお話ししましたが、私は、吹奏楽の経験を通じて、「気づく力」、「人と関わる力」など、社会に出て持っていて良かったと思える力が身につきました。大学では勉強はもちろんですが、その他の活動も経験して、社会で役に立つ力をつけていって欲しいと思います。

〜インタビュアーの感想〜

今回のインタビューを通して改めて岐阜県の魅力に気づくことができました。実際に岐阜県に帰って働いたからこそ地元に対しての気づきがあるなど、お話を聞く上で、Uターン就職のメリットは多くあると感じさせられました。特に自然が豊かで、知らないだけで多くの企業が活躍しており、働きやすい環境が整っているのは大きな魅力だと感じます。岐阜県の魅力を知るからこそ帰って働いてみるという選択肢が増えると思うため、より多くの岐阜県出身の学生にもっと岐阜県の魅力、企業を知ってもらいたいと思いました。

社会福祉学部社会福祉学科 岡田優花

 

 

【Uターン先輩紹介】JAにしみの井上さん取材

地域に自分の役割がある。だからここで働く。

岐阜県養老町出身の井上翔太さん。2015年に子ども発達学部を卒業後、生まれ育った地域で働きたいという強い想いのもと、西美濃農業協同組合(JAにしみの)へ入社。地域のお祭りへの参加や、中学校での卓球のコーチを務めるなど、本業以外でも地域を盛り上げることに力を注いでいる井上さんにお話を伺いました。

━━現在はどんな仕事をされていますか?

主に保険の営業を担当しています。JAの仕事は地域の方が生まれてから生涯を終えるまで関わります。その中でも保険は生命保険や損害保険、自動車保険など7分野あり、幅広くここで暮らす方の生活の助けになると感じています。現在は外回りが多く、一軒一軒ご自宅を訪問してじっくりとお話を伺うことを大切にしています。

━━保険の仕事を始めた頃はいかがでしたか?

最初はお客様と何を話していいか全くわかりませんでした。入社直後は、農業に関わる仕事だったのですが、1年で担当が代わり保険を扱うことになりました。とりあえず、1週間で自動車分野だけを徹底的に勉強して商品知識をつけて、後は現場に出て覚えていった感じです。1年が経って、やっとどんな保険でもお客様の状況に応じて提案できるようになったと感じています。

  

━━職場での井上さんの役割は?

色々な場面でつなぎ役だと感じます。農協と地域、お客様と職場、上司と後輩と、全ての間に入ってつなげていると言った感じでしょうか。お客様から伺った情報で私の担当ではない部分は、その担当者と情報共有をしたりと。また、地域貢献活動として、例えばある田畑で鳥獣対策の柵を作るという情報が入れば、職員みんなで手伝いにいきます。そこで、地域の方と一緒に作業をしながら、仲良くなり、地域を盛り上げていこうとしています。

━━とても地域が好きなように感じますが、どうして岐阜で働こうと?

この地域に自分の役割があったことです。大学時代は知多半島で生活していたので、暮らしやすい知多もいいと思っていたのですが、いざ就職を考える時期になり、あらためて考えてみた結果、生まれ育った地元がいいと思いました。昔から、実家のある地域のお祭りで笛を吹いていたことや、長男であることなど、この場所には、私の役割があるように感じます。その中でもJAの仕事は地域密着型で、その地域で暮らす個人に関わる仕事だったため、ここを生涯の自分の職場に選びました。

━━働いて感じた地域の魅力はありますか?

みなさんおおらかで優しいです。職場にもよく野菜を差し入れに持ってきていただけますし。そして、お元気で、それぞれが地域で役割を持って自立しながらもつながって生活しているように感じます。よく集まって、よく話をしていて、私も自分が知らなかった地元の良さをたくさん教えてもらい、びっくりすることが多いです。地域の方とお話をしてきて、見える景色が変わってきました。

 

━━そのような地域で働くやりがいは何ですか?

今は保険の契約が取れることです。契約が取れるといっても、押し売りをするのではなく、お客様に必要な商品を提案して、そして、その保険がお客様の生活の役にたった時に本当にやっていてよかったと感じます。この担当になって間もない頃、自分のことを優先に考えて保険を提案し、契約はできたものの結果的にお客様のためにならなかったことがありました。それからは、お客様を悲しませることだけはしないと心に決めました。この経験があったからこそ、今の自分があると思います。

地元就職を目指す後輩へのメッセージをお願いします。

まずは、自分が働きたいと思っている地元のことを知ることが大切だと思います。地元に何があって、何が魅力なのか。そして、自分が就く職場、仕事で、地元に何ができるのかを考えて欲しいです。そのことを考えて仕事を選んだことで、私は、今の仕事が自分に大変合っており楽しく働けています。

〜インタビュアーの感想〜

今回のインタビューを通して、地域のつながりを強く感じました。また、岐阜県が本当に大好きだからこそできる仕事だとも思います。地域の方の目線で事業を進める姿や、地域の方がどうしたら笑顔で暮らせるのかという観点を重視していてこのような場所で働けたら幸せだと強く感じました。仕事内容を伺っている時は、幅広い分野で覚えることが多いという印象的を受けましたが、その中でも地域との関わりの深さ、地域貢献など、過ごしやすいまちづくりを支えていると感じ、仕事内容よりも人との関わりを大切にしていると感じます。私自身、地元を今以上に知り、地元愛を深めたいです。

国際福祉開発学部国際福祉開発学科 若林咲良

【Uターン先輩紹介】岐阜県立希望が丘こども医療福祉センター鷲見さん取材

まずは目の前の相手によりそいたい。それがはじまり。

岐阜県郡上市出身の鷲見真祐加さん。大学時代はソフトボールで汗を流し、チームの中心的存在として活躍されていました。2015年に社会福祉学部を卒業後は、岐阜県の福祉職員として、県の障害児の拠点病院であり、福祉施設でもある「岐阜県立希望が丘こども医療福祉センター」に入職。今年3年目を迎える鷲見さんにお話をうかがいました。

━━現在はどんな仕事をされていますか?

岐阜県内で働いている療育関係者を支える仕事をしています。地域で働く保育士の方など、現場で障がい児の療育に関わっている方々の支援技術アップを目的に、研修の企画や運営、療育に関する情報の伝達、共有を行います。また、センターにいる医療やリハビリのスタッフと現場を訪問し、子どもたちにどんな支援が必要かを現場の方と一緒に考えていきます。

━━入職直後はどのような感じでしたか?

最初はわからないことばかりでした。福祉や障がいについては、大学の授業で学んだ知識だけだったので、この仕事を始めてから覚えたことの方が多いです。1年目は、センター

の先生方と現場に出て、子どもたちの様子や、先生方が子どもに接する姿を見ながら、アドバイスをいただき、自分の肌で感じて学んでいきました。2年目になってやっと自分の意見が言えるようになってきたと思います。

━━職場での役割は?

様々な人たちのつなぎ役だと感じています。私が情報を発信することで、現場で直接支援をしている方がつながり、より良い支援ができていくと思います。私が直接支援をするわけではないのですが、県の職員として働くことで、全ての県民の方のために地域を作っているのだと思い働いています。そもそも、私が岐阜県で働こうと思った理由が、今まで、自分を応援してくれた地域の人のために、今度は自分が応援する側に回りたいと思ったことだったので、今の仕事は嬉しいですね。

  

━━仕事におけるやりがいは何ですか?

現場で子どもの変化を知ると頑張ろうと思えます。最初は全く集団に入れなかった子どもが、周りが本人の特性を考え、本人が過ごしやすい環境を整えることで、集団に入れるようになっていく姿を見るとやっていて良かったと。周りが対応に困っている子どもがいても、一番困っているのは、その子自身。だから、いつでも子どもを中心にして、そこから始まっていくことをみんなで考えていきたいです。

━━働いて感じた地域の魅力はありますか?

一生懸命な方が多いなと感じます。困っている子をなんとか楽しんで保育園に通ってもらおうとみんなが考えています。だから、もっと深く理解したいという想いを持っている方が多く、研修会を開くと、遠方から何回も来てくださる方もいらっしゃいます。各地域で様々な取り組みもたくさん行われています。

━━今後のビジョンを聴かせてください?

相手を第一に考えられる職員でありたいと思っています。どんなこともそこから始まると思っているので。また、異動は自分の希望が100%通るとは限りませんが、できればどこに異動しても子どもと関わる仕事がいいなとは思っています。でも、県職員であれば、本当に広く県民に関われるので、どこかでは子どもに繋がっているとは思います。

  

地元就職を目指す後輩へのメッセージをお願いします。

企業でもどこでも、どんな分野でも、日本福祉大学で学ぶ「ふくし」の視点は、社会では活かせる強みになります。例えば、自然に相手の立場に立つことができることなど。だから、学んだことに自信を持ってそれぞれの分野で活かして欲しいです。また、現場で知ることは本当に多いです。だから、実習の経験は何にも代えられないと今振り返ると思います。色々な経験をしておくことが大切だと思います。

 

〜インタビュアーの感想〜

お話を伺い、今まで具体的ではなかった県福祉職の仕事のイメージを掴むことができました。また、仕事の内容だけでなく、「今度は自分が応援する側になりたい」や「子ども一番の目線」など、岐阜で働く決め手になった思いや仕事への思いを聞かせていただくことができました。今回のインタビューを通して、自分がなぜ岐阜でこの仕事を目指すのかを改めて考えることができたと思います。

社会福祉学部社会福祉学科 田中清二朗

【Uターン先輩紹介】株式会社美濃庄鈴木さん取材

家に帰れる喜びを感じて欲しい、そのためにできることはやる

岐阜県恵那市出身の鈴木涼太さんは岐阜県の地域性がとにかく好き。2015年に卒業後はその岐阜県で大学での福祉の学びを生かして働きたいと、創立120年を超える岐阜県の老舗企業、株式会社美濃庄に就職。現在は在宅で暮らす方を中心に介護用品の提供をされています。常に笑顔を絶やさない鈴木さんにお話を伺いました。

━━現在はどのような仕事をしていますか?

利用者の方に最適な福祉用具を届けることが仕事です。地域のケアマネージャーさんからの依頼が多いですが、利用者のご自宅を訪問して、ご本人、ご家族、ケアマネージャーさんの想いをしっかりと聞いて、数ある福祉用具の中から目の前の方がその環境で生活していくために最適な福祉用具を提案していきます。

━━仕事をして1年が過ぎますがいかがですか?

最初は新人として、利用者の方を含め周りの方に可愛がられていました。でも、だんだんと仕事で求められる水準が高くなっていると感じます。現場で福祉用具の専門家としての意見を求められることも増え、嬉しい部分もありますが、いつまでも新人気分ではいけないと思っています。就職が決まってから福祉用具専門員の資格を取りましたが、現場では資格だけでは通用しませんでした。自分で用具を使ってみて、特徴を体感してやっとわかってきた部分があります。また用具の知識だけでは最適な提案ができないので、介護をする側のことも含め、介護全体をもっと学んでいきたいです。

   

━━仕事で大切にしていることは?

何よりも信頼関係です。ご本人はもちろん、ご家族やケアマネージャーさんなど、色々な方との関係をいかに作れるかがこの仕事では大切だと知りました。このことを意識するようになったのは、仕事で失敗をして、相手の信頼をなくしてしまったことが大きかったですね。だから、相手が何を求めているかをとにかく聴くことを意識しています。相手を観察して、相手の価値観や大切にしていることを理解してコミュニケーションの取り方を変えながら、試行錯誤でやっています。

━━仕事におけるやりがいは何ですか?

「また来てね」の一言は嬉しいですね。私は、ご本人とそのご家族に、人生の最期を後悔なく満足して迎えて欲しいという想いでやっています。もっとああしておけば、こうしておけばということは、どれだけやってもなくならないかもしれませんが、それを少しでも和らげたいというか。ご本人はどうしてもご高齢なので、目の前にすると、正直圧倒されることもありまが、何時間でも話し合う覚悟で真摯に向き合うとこっちを向いてくれます。まずはそこからですね。

━━働いて感じた地域の魅力はありますか?

地域の魅力というか、地元の企業は、社長の想いをみんなが受け継いで働いている一体感のようなものがあります。この事業を始めた頃のエピソードを涙ながらに語る社長を見ていると、自分も同じ想いで頑張りたいと感じます。また、自分が生まれ育ち、地域のことをよく知っていることは、周りの方との関係を作っていく上では強い武器ですね。最終的には、一人前になって実家がある恵那市で働きたいです。

   

━━地元就職を目指す後輩へのメッセージをお願いします。

地域ごとで開催されている地元企業が参加する説明会に行くことをお勧めします。大きな合同説明会と地元の説明会では、話の濃さが違いました。また、インターネットや大手サイトでは、地元企業の情報が見えにくいし良さがわからなかったです。直接会って話をしないと何もわからない。お金と時間はかかっても、将来には変えられないですしね。私が今の会社で働くことを決めたのも、説明会で今の上司と出会い、その方の仕事に対する想いに惹かれたからです。だから、入社後もその上司の元で働く希望を出しました。自分がこの人についていきたいと思う人に出会えるのも地元説明会の魅力だと思います。

〜インタビューを終えて〜

鈴木さん
今回取材の話をもらえて、とても嬉しかったです。岐阜の企業に目を向けてもらえているんだなって。まだ独り立ちして1年が経っておらず、足掻きながらやっていますが、地元で働いてよかったと感じてます。

 

 

星野
鈴木さんとは、社会人になって初めて、久しぶりの再会でしたが、変わらずの素敵な笑顔で自分の仕事を熱く語る姿にこちらも元気をもらえました。電話で関係者の方と話をしながら笑顔でガッツポーズをする姿、周りの方との関係を本当に大切にして働く姿勢を強く感じました。

【Uターン先輩紹介】美濃加茂市役所三輪さん取材

想いを形にして、自分が住む街を創る

岐阜県関市出身の三輪京士さん。大学時代は水泳部でキャプテンとして活躍されていました。経済学部を2007年に卒業後、美濃加茂市役所に行政事務職として入職。環境整備の部署や福祉の職場を経て10年が経過。現在は議会事務局で3年間書記として活躍されています。様々な現場を経験されてきた三輪さんに現在の仕事についてお話を伺いました。

━━これまではどんな仕事をされてきましたか?

入職当時は、街の環境を整える仕事でした。住みやすい街にするためにどうしたらいいかです。それから、福祉部門に配属されて、生活保護のケースワーカーや障がいなど福祉関係の手続きの仕事をしていました。市役所は異動すると仕事が全く変わり、転職したような感じになります。

━━現在はどのような仕事をしていますか?

主には、議会の運営を行う仕事です。議会の日程調整や、議員さんの調査・視察のお手伝い、市役所職員との話し合いの調整などをしています。議会では、市民の方の暮らしに直接影響することが話し合われ決定されるので、みなさんにもっと関心を持ってもらいたいです。そのために、市民の方から見えにくい議会をどのように透明化してわかりやすく、身近に感じてもらえるかが私の役目です。

━━実際にどんなことに取り組まれましたか?

気付いたことはできるだけやろうとしています。例えば、市民の方向けの議会だより。私が配属されたころは、白黒で文字が多く、正直読みたいとは思いませんでした。そこで、市民の方に読んでもらうために、カラーにして写真も入れ、デザインも変えた結果、発行部数も増え、市民の目に留まるようになったと感じています。また、市政に関心を持ってもらうために、本会議場の演台の花を地元の高校生に作ってもらうなど、何か機会があれば市民の方に参加してもらえる部分がないか考えています。自分たちの生活がどんなところで、どんな風に決められているかは知っていてほしいですね。

  

━━仕事におけるやりがいは何ですか?

自分が思ったことを形にできることです。世の中の変化を、自分が持っている仕事にどうつなげるかを考えていますが、考え付いたことを実行していけることがやりがいです。先ほどの高校生に花を作ってもらったのも、18歳から選挙に投票できるようになることが決まり、自分の仕事の中で、何か高校生に関わってもらえることはないかと考えたことがきっかけでした。このような取り組みを積み重ねて、暮らしと政治をつなげています。自分の仕事で街が成り立っている、自分の街を自分で創っていけることが、この仕事の魅力だと感じています。

━━働いて感じた地域の魅力はありますか?

人と人との距離が適度に近いところです。どこに行っても知らない人がいなくなりましたね。市の規模も5万人程度と、大きすぎず小さすぎず、良い意味で色々なことが浸透しやすいです。働いていて感じるのは、皆さんが「顔」を見て、「人」を見て仕事をしているということです。だから、その方たちとの信頼関係を作っていくためにも、自分から心を開いて接していくことが大切だと学びました。

 

━━地元就職を目指す後輩へのメッセージをお願いします。

自分がどうして地元で働きたいかを、まずは自身がしっかり知っていてほしいです。そして、地域の特性を調べて、自分ならそこで何ができるかを考えてみてください。地元で公務員を目指す学生さんは、特にこの視点が大切だと思います。また、今振り返ると、大学での福祉の学びも色々なところで活かされていると感じます。皆さんも、それを大切にしてください。

〜インタビュアーの感想〜

今回初めて働いていらっしゃる方へインタビューをしました。インタビューを通して市役所の仕事、やりがいを知ることができました。地元の魅力もあらためて発見でき、地元就職への思いが一層強くなりました。また、思ったことを行動へ移すこと大切さ、そして、自分を知ってもらうということ重要だとわかりました。今後の就職活動へいかしていきます。 国際福祉開発学部国際福祉開発学科 若林咲良

【Uターン先輩紹介】社会福祉法人いぶき福祉会森本さん取材

ひとりひとりの幸せと楽しさを支えたい

岐阜県揖斐川町出身の森本結衣さん。社会福祉学部を2016年に卒業後、社会福祉法人いぶき福祉会で生活支援員として活躍されています。いぶき福祉会では障がいを抱えた方、ご家族、職員、地域の方々を、共に働く「仲間」として皆で力を合わせて活動されています。その「仲間」の一員として頑張っている森本さんにお話を伺いました。

━━職場ではどんな仕事をしていますか?

障がいを抱えている方の生活と活動を支援する仕事です。私は通所される仲間と一緒にフェルトを用いた制作物や揖斐町の名産の揖斐茶の選別などをしています。どうしたら目の前の仲間が自分でできることが増えるか、1人で生活をしていけるかを考えて、活動を共にしています。一緒に過ごしていて見えない部分は、ご家族の方からご自宅での様子などを伺うこともあります。同じ障がいを抱えていても、人はみんな違うので、いつも目の前の方一人一人にどう接するかを考えています。

 ━━どんなことを意識して働いていますか?

みんなにやる気を出してもらうためになるべく声をかけることを心がけています。最初は「ダメ、ダメ」と否定的な声かけばかりしていました。でもそうすると、相手の力がなかなか引き出せませんでした。そこで、職員の方と話し合って肯定的に声をかけるにはどうしたらいいかを考えていき、少しずつできるようになってきた気がします。

 

━━仕事におけるやりがいは何ですか?

仲間が元気に過ごしている姿を見ることはやりがいになっています。仕事を始めた頃は、自分がこの仕事を選んだんだからしっかり働かなきゃいけないとばかり思っていて、大変なことばかりでした。でも半年ぐらい経つと楽しいと感じることが増えていった気がします。まだまだ、課題はたくさんあって、その分やることも山積みです。今は、自分がやりたいことを考える前に、まずは目の前のことをやりきろうと思っています。

━━働いて感じた地域の魅力はありますか?

地域の方々の繋がりです。働いていて、この地域の方に支えられているということを強く感じています。農業をしている方が畑を貸してくれたり、近所の方が送迎の運転手をしていただいたりと。地域の方との意見交換会も多くおこなっています。だから、私も散歩に出かけた際は、出会った方に笑顔で挨拶をすることを大切にしています。

 

━━地元就職を目指す後輩へのメッセージをお願いします。

就職は不安もあると思うますが、上手くいくことだけが全てではないので、どんなことも諦めないでほしいと思います。働くと、いろいろと自分なりに考えてやってもなかなか上手くいかないことが多いです。でも、1年目の特権を使って、なんでも聞いてしまえって思って、どんなことでも聞いて、相談して、一人で抱え込まないようにしています。また、もし施設で働くことを考えていたら学生のうちにアルバイトやボランティアで仕事に関わっておくといいと思います。私自身、その経験がとても役に立っています。

 

〜インタビュアーの感想〜

自分が何のために仕事をするのかを考えるきっかけになりました。働くことに少し不安があったけど、1年目はどんどん自分から聞いていんだと思えると、安心して働いていけそうです。大学生活でも、もっといろんな活動をしようと思いました。

社会福祉学部社会福祉学科 原奏恵