第5回岐阜しごとサロン開催!


2019年6月27日(木)に、岐阜県で働く社会人と気軽に交流し語り合う企画「岐阜しごとサロン」を開催しました。
今回で5回目の開催。岐阜県の医療法人社団友愛会から佐藤景子さんと、岐阜県総合医療センターの重度心身障がい児施設「すこやか」から中村仁隆さんの2名にお越しいただきました。お二人とも本学の卒業生で、通学期間も重なっていたそうです。久しぶりの再会にもかかわらず息ぴったりでした。
お2人とも医療機関にお勤めということで、学生からは、医療機関の仕事内容やその違いについて掘り下げた質問がありました
--医療ソーシャルワーカーは、実際にどんな仕事をしますか。
病院が担っている役割によって、ソーシャルワーカーに期待される役割も違ってきます。まずは、その病院の役割を知っておくことが大切。岐阜県総合医療センターは、第三次救急医療の指定を受けていることもあり急性期の方に対応することが多くなるので、いろいろな人が救急で搬送されます。例えば、虐待やDVが疑われるケースだと児童相談所と連携することもありますね。
 
--回復期や慢性期は、どのような仕事になるのですか。
友愛会は主に回復期が中心です。回復期では、いろいろな人が協力して、退院させていくことになるので、そこが醍醐味というか、ソーシャルワーカーの腕の見せ所。ただ退院させればいいというのではなく、その人に応じた支援をしていくことが問われます。例えば、若い人だと退院後に復職が待っていたり、障害がある人だと通勤のための運転支援が必要になったりなどの生活課題が出てきます。また、高齢の方だと、どの制度を活用できて、どんな支援が受けられるのかを調べた上で、その人に応じた生活支援を考えていくことが必要です。慢性期は、地域の施設など日常的な連携をしていくことになり、これもすごく大切な役割です。
--医療ソーシャルワーカーの役割は?
患者さんのことを代弁するのがソーシャルワーカーの一番の使命です。その方の“病院”を出たあとの生活環境をどうしていくか考えること。それをするには、地域の中にどういう社会資源があり、どういう制度があるのかを知っておく必要があります。また、チームで関わることになるので、各職種の視点をまとめていくのが腕のみせどころです。チームの中ではとても重要な存在ですよ。
--他の職種と意見がぶつかることはないのですか。
もちろん、あります。そういったときのために、自分の強みをもつことが大事になってきます。それは、地域資源を知っておくことや、ワーカーとしてやるべきことを理解しておくことです。そして、そもそものところで、人と人とのコミュニケーションが求められます。
 
--配属は、どのように決まるのですか。
 それも病院によって違ってきます。友愛会はデイサービスも持っているので、そこで経験を積んで地域について知ってもらってからワーカーになることができます。そこがうちの強みです。よりよい退院支援をするには、地域を知り、そこにある社会資源を理解しておくことが重要。社会福祉士のするコーディネートは、“つなぐ”だけじゃなく、地域に出てからの生活を想像していくことが求められています。自分の土台をしっかりつくって、その後、ワーカーとして活躍してほしいです。
--学生時代にしておいた方がいいことは?
 病院によって持っている機能が違うので、機能の異なる病院を2か所以上は見てほしいです。できれば個人的には、先生や先輩などの人脈をたどって実習をお願いしてみるのもいいと思います。職場の雰囲気を見て、どの部分で活躍したいかを考えながら見に行ってください。
学生は、医療機関の役割の違いから、同じ医療ソーシャルワーカーでも異なる役割を果たすことについて就職に影響する気づきがあったようです。
 

【卒業生取材】社会医療法人聖泉会 聖十字病院を訪問!

本人が、本人らしくあられるように

一人の人として本人を大切にする

卒業生の活躍を取材する企画。今回は岐阜県岐阜市出身の鹿内真子(しかない まこ)さん[2018年卒]を訪ねました。美浜キャンパスの社会福祉学部で社会福祉士と精神保健福祉士の資格を取得された鹿内さん。卒業後は岐阜県土岐市にある社会医療法人聖泉会「聖十字病院」でソーシャルワーカーとして活躍しています。インタビュアーは、社会福祉学部4年の麓由名さんと渡辺日菜子さんがつとめます。
━━1年目はどのようなお仕事をされていましたか?
最初は、病院内の相談室に配属され、主に入院されている方の対応をしていました。大学でソーシャルワークの勉強はしてきたのですが、実際に現場でやってみると、思っていたよりも自分ができなくて苦労しました。この1年は、なんとか仕事をこなしていったという感じです。
━━現在はどのようなお仕事をされていますか?
2年目に入って、地域活動支援センターに移りました。ここでは、500円以内で散歩に出かけたり、ランチ会やディナー会を企画するなど、利用者の方と一緒に活動し、交流しています。電話による相談対応も私の仕事です。これからは、もっと、地域のネットワーク作りにも力を入れたいです。
━━この仕事をしてから、どのような能力が身につきましたか?
目の前の方が抱えている困難さが、以前よりわかるようになったと思います。精神障がいの方は、見た目では障がいがわかりにくいこともあります。生活に何も支障がないように見えても、話を伺っていくと、その人なりの生きづらさを感じている。それが前よりは理解できるようになったと思います。
━━他にも変わってきたことはありますか?
目の前の方に対して、自分がどうあれば、心を開いてくれるのか、本心を話してくれるのかを考えるようになりました。この1年いろいろな方と接してきた中で、自分のあり方次第で、相手との関係性が変わってくること、身をもって実感しました。自分のあり方を考えるようになれたのも成長かなと思います。
 
━━働く上で心がけていることはなんですか?
私が大切にしていることは、人として接するということです。疾患がある、障がいがある、ではなく、まずは、同じ「人間」同士。当たり前のようで、当たり前になっていないのではと感じます。だからこそ、この人としての関わりを私は大切にしています。
━━他にはどんなことを大切にされていますか?
相手ができることを奪わないことです。「何かをしてあげる」ではなく、目の前の方ができることは自分でやってもらう。誰かの手助けがあるとできる方であれば、手伝わせていただくが、すべてをやってしまわない。その加減は気をつけるようにしています。
━━仕事のどんなところにやりがいを感じますか?
やりがいというか面白さですが、自分を知れるところです。これまではあまり自分のことを知ろうとはしてこなかったですが、この仕事をしていると、目の前の方を通じて、いろんな自分が見えてきます。何気ない会話の中で「あ、こんな風に感じた」と自己覚知できることが面白いですね。
━━仕事の原動力は何ですか?
「この人のようになりたい!」と、目標になる先輩がいることです。その先輩と全く同じにはなれないけど、少しでも近づきつつ、自分なりの良さどう生かしていけるか考えています。また、忙しく働く方々の姿を見ていると、少しでも力になりたいと思い、頑張らなきゃと思います。
 
━━どうして岐阜で働こうと思ったのですか?
岐阜が好きなことと、この職場に出会えたことです。病院見学に来た時に、対応してくれた方の、患者さんへの接し方や関わりを見て、「ここで働きたい」と思いました。というより、「この人についていきたい」と言った方が正しいかもしれません。自分が目標とする先輩に出会えたことは、就職先を決めるにあたって大きかったです。
最後に地元就職を目指す後輩へのメッセージをお願いします。
自分が何をしたいのかがあると頑張れると思います。それは、今じゃなくても良くて、将来、こうしたいとか、こうなりたいとか。私の場合は、それが先輩でした。まずは、自分を見つめ直して、自分とちゃんと向き合うことで見えてくると思います。「こうしなきゃ」とか、「こうあらねば」と思うと、知らず知らずのうちに自分を型にはめてしまって、自分らしさがなくなってしまうので、ありのままの自分を受け入れてみてください。
~インタビュアーの感想~
働き方のイメージがより具体的になりました。業務は幅広いですが、自分なりにどこからどこまでやるのか考えなければならないと思いました。そのために、この職業の専門性や支援のあり方について今から深めておくべきだと感じます。多くの人と関わりながら自分らしいソーシャルワーカー像を考え、自分らしい働き方をしたいです。

社会福祉学部社会福祉学科 渡辺 日菜子

鹿内さんの話を聞き、就職がゴールだと、どこか甘い考えをしていた自分に気づくことが出来ました。「先輩ワーカーのようになりたい。だけど、私らしくもありたい。」という言葉から、ソーシャルワーカーとしての理想と自身という個性を大事にしていると感じました。日々の業務の中で「どうなりたいか」ということを考え、どう行動すれば、なりたい姿になれるのか、そういう振り返りが大事なんだと学びました。

社会福祉学部社会福祉学科 麓 由名

【卒業生取材】社会医療法人蘇西厚生会 松波総合病院を訪問!

目の前の方が望む生活に、少しでも近づけることを突き詰める

卒業生の活躍を取材する企画。今回は岐阜県岐阜市出身の浅川真由(あさかわまゆ)さん[2018年卒]にお話を伺うために職場を訪問しました。浅川さんは、半田キャンパスで理学療法士の資格を取得。現在は岐阜県笠松町の社会医療法人蘇西厚生会 松波総合病院で働かれています。インタビュアーは、浅川さんと大学時代から関わりがあった、健康科学部4年の河合裕聖さんがつとめます。
━━入社してから、お仕事はどうですか?
1年目は回復期の病棟にいました。大学の時の実習でも回復期に行っていたので、1年かけてなんとか、仕事の流れをつかみ、自分なりに考えられる部分も出てきました。作業療法士や看護師の方など、他の職種と連携することも多いです。先輩と一緒に支援をする時間も以前より少し減ってきました。
━━2年目は何か変わりましたか?
2年目に入って、急性期のチームに入りました。大学時代も合わせて、急性期病棟は初めてなので、また入社したての頃に戻った感じです。回復期では関わってこなかった疾患を持った患者さんもいらっしゃり、勉強することが多くなりました。
━━働き始めてから、どんなことが身につきましたか?
患者さんがどこまでの回復を求めているのかを把握するために、最初に話を伺います。その際に、何を聞けばいいのか、ポイントが絞れるようになりました。また、その方の希望を叶えるために、どんな方法があるのかを考える力が身についたと思います。患者さんの力を高めることも大切ですが、ご家族の協力や、福祉用具の利用など、幅広く検討しています。ただ、急性期ではまだ回復期の時のようには考えられていません(笑)、これからです。
 
━━他にも身についたことはありますか?
身についたというか、自分がわからないことがわかってきました。最初の頃は、自分が何をわかっていないかがわからなかったので、先輩に何を聞いていいのか、質問が出てきませんでした。それでも、一人で抱え込んでいると患者さんにとっても良くないので、相談は早めにするようにしています。
━━どのようなことを大切に働かれていますか?
患者さんが望む元の生活になるべく近づけるにはどうしたらいいかです。私の想いですが、病気や怪我をされて、それが原因で家から出なくなるようにはなってほしくないです。完全に元通りとはいかないこともありますが、少しでもその方が回復できるよう、意識をしています。
━━他にはどんなことを意識していますか?
患者さんのモチベーションです。例えば、入院中にリハビリを続けていると、モチベーションが下がってしまう方も少なくありません。常に、患者さんの様子を見ながら、気持ちが下がっているなと感じたら、良くなっている部分を認めて伝えるようにしています。昨日できなかったことができたり、歩ける距離が伸びたり、前向きな変化がわかると、「もう少し頑張ってみよう」と思っていただける方が多いです。
この仕事のやりがいはどのようなことですか?
退院された患者さんが、その後、元気な姿で声かけてくれると、私も頑張ろうと思います。先ほども言いましたが、患者さんには、少しでも良い状態になってほしいです。なので、リハビリを頑張って、回復して、元気になってくれることが、とてもやりがいになります。それから、この職場は、患者さんもスタッフも良い人が多く、働きやすいところも、私にとって、仕事を頑張っていける原動力です。
 
━━岐阜で働こうと思ったのはどうしてですか
仕事を始める時は、仕事に集中したかったので、知っている土地が良かったです。それと、今の職場と出会ったことも大きいです。大学時代に、自分がどんな病棟で働きたいのかを決めきることができませんでした。だから、色々と経験ができる総合病院がよかったです。ここに見学に来た時に、対応してくれた方が今の上司ですが、とても安心でき、ここならやっていけそうだと感じました。それと、岐阜の雰囲気が自分に合ってるし、好きだということも岐阜で働くことを決めた理由です。
最後に地元就職を目指す後輩へのメッセージをお願いします。
働き先を選ぶ時には、まず、自分が働く上で何を重視するのかを考えると良いです。私は、職場の雰囲気や場所、総合病院という点でした。そのポイントをもとに見学に行くと、より自分に必要な情報が得られると思います。また、実際に働いている先輩と話をしたことも、私は決め手になりました。自分が目指す先に、日本福祉大学の先輩がいれば、ぜひ話してみてください。

~インタビュアーの感想~
卒業生へのインタビューを経験して、就職前後の生活や働いているときに大切にしていること、仕事をして身についたことなど、直接聞いてみないと分からないことがたくさんあり、とても貴重な経験ができたと感じています。現在、私は就職活動が始まっていますが、具体的にどういう所を意識して施設見学や情報収集をすればいいか、はっきりしていませんでした。しかし、インタビューで先輩が実際に就職活動で行っていたことや、重要視していたことなどもうかがうことができ、自分が悩んでいたことを解決することができました。今回の経験を就職活動だけでなく、就職後にも生かしていきたいと考えています。ありがとうございました。

健康科学部 理学療法専攻 河合裕聖

福祉の仕事就職ミニフェアat美浜キャンパス開催!

 

2019年6月20日に、岐阜県、岐阜県社会福祉協議会と共催で、「福祉の仕事就職ミニフェアin美浜キャンパス」を開催しました。今回が初めての開催となるこの企画。岐阜県内から高齢、児童、障がい、地域と4分野10法人が美浜キャンパスにお越しいただきました。卒業生にもたくさんいらっしゃり、母校を懐かしむ声も聞こえます。
フェアの前半は、社会人と学生の座談会。テーブルとお菓子を囲みながら、様々なテーマについてグループで語っていきます。
仕事の原動力や、地元で働く魅力などのテーマが発表され、みなさん楽しそうに語る姿がみられました。中でも盛り上がったテーマが「思い出にある失敗談」。思わずクスッとなるものから、笑うしかないような大失敗まで。社会人の先輩たちの姿に、学生たちはどんどん惹きこまれている様子です。

グループを入れ替えながら交流し、最後は社会人に聞いてみたいことをテーマに、学生たちからたくさんの質問が飛び交います。
就職活動を行っている4年生から、この夏にインターンシップを考えている1年生まで参加した座談会は、学生たちそれぞれに取って、いい刺激になったようです。
フェアの後半は、法人ごとの個別相談会。学生たちがそれぞれのブースに分かれ話をしていきます。座談会で話し足りなかったのか、多くの学生が座談会の会場から個別相談会に移動して話をしていました。
特に4年生は、優良法人と出会う絶好の機会。色々と話を伺いながら、今後の就職活動の進め方を考えている様子です。

インターンシップを受け入れている事業所も多数あり、説明を聴きながら、早速申し込みをしようとする学生も。インターネットや書面で情報を見るだけでなく、現場で働く方と直接話をすることで、インターンのイメージがつきやすく、モチベーションも上がります。
今回の取り組みが、岐阜県へとつながるきっかけになったのではないでしょうか。
暑い中、岐阜県内全域からお越しいただいた法人の皆様。参加した学生のみなさん。ありがとうございました。
【参加法人一覧】
社会福祉法人 大和社会福祉事業センター (関市)
・ふくし全体のイメージアップを目指し、多分野の施設を運営。
特定医療法人 フェニックス/社会福祉法人 フェニックス (各務原酢市)
・健康で活気ある地域づくりに貢献するトータルヘルスケア・グループ。
社会福祉法人 新生会 (揖斐郡池田町)
・岐阜県介護人材育成事業者認定「グレード1」認定。学生のインターンシップ受け入れも。
社会福祉法人 陶技学園 (多治見市)
・設立50年を超え、地域に根差した歴史ある法人。若い職員が職場を盛り上げている。
社会福祉法人 あゆみの家 (不破郡垂井町)
・障がいがある方が、自立した地域で生活を送るための多様な福祉サービスを提供。
社会福祉法人 各務原市社会福祉事業団 (各務原市)
・“笑顔で” “元気に” “自分らしく”を理念に、各務原市の社会福祉の拠点としての役割を担う。
社会福祉法人 誠心会 (瑞穂市)
・子どもと職員、それぞれの個の尊重と相互作用を大切にした取り組みを実施。
社会福祉法人 美谷会 (関市)
・児童・障害者・高齢者に寄り添ったトータル支援を提供。働く職員の補助も充実。
社会福祉法人 中津川市社会福祉協議会 (中津川市)
・誰もが住み続けたいと思える地域の実現を目指す。
社会福祉法人 高山市社会福祉協議会 (高山市)
・高山の福祉を支え、幅広く事業を展開。地域とのつながりも強い。
※敬称略

第4回岐阜しごとサロン開催!


2019年6月13日(木)に、岐阜で働く社会人と気軽に交流し語り合う企画「岐阜しごとサロン」を開催しました。
4回目の開催となる今回は、岐阜県の社会医療法人蘇西厚生会「松波総合病院」から、卒業生の西本様にお越しいただきました。
医療現場で社会福祉士として長年働かれている西本様を前に、学生たちは自分の進路に対する不安や考えを伝えながら、話を伺います。
今日は、実際に職場で着用されている白衣とPHSも持ってきていただきました。制服を身にまとってみることで、仕事への意欲も高まります。
ーー医療の知識は、今から必要ですか?
医療の知識は必要ですが、働き始めてからで大丈夫です。私も最初はカルテも読めませんでした。医師が書く文字も英語だったりするので、中学校の時に使っていた英和辞典を出してきて、頑張っていました。
ーー働き始めて最初は大変でしたか?
そうですね。特に1年目は、大学で自分が学んできたことと、現場で求められることの間でジレンマがあり、辛くなることや、自分はこの仕事は向いてないかもと考えることもありました。しかし、先輩は素敵な方が多く、支えられながら、自分なりにこの仕事の魅力を見つけていけたことで、ここまでやってこられたと思います。
 
ーーこの仕事の魅力はどんなところですか?
病院に来られる方の、想いや希望など、話をしっかりと聴けることです。人は、困っている時や辛い時、誰かに話を聴いてほしいと思います。病院では、どうしても治療が優先されて、その方のお気持ちは二の次になってしまいます。でも、その気持ちに関わることがとても大切。それができるのが、私たちの役割であり、魅力だと感じています。
また、病院は専門職の集まりです。自己研鑽をして、もっと学ぼうという人たちが多い環境は、新しいことを学んでいきたい私にとって、とても魅力です。
ーー働く上で、今の職場の魅力は他にもありますか?
総合病院なので、様々な診療科があり、幅広い経験が積めます。病棟も、急性期から慢性期まであり、高齢者の入所施設も併設しているので、自分の適正に合った場所が見つかりやすいと思います。
働きやすさでいうと、託児所や育休産休の制度や取得する方も多く、子育てしながら働き続けられる環境が整っています。私も、現在、子育てしながら時短勤務で働いています。
 
ーー西本さんが長年働かれている原動力は何ですか?
仕事のおもしろさでしょうか。この仕事は、経験を重ねるほどおもしろくなる仕事だと感じています。その経験とは、仕事だけではありません。歳を重ねてくると、仕事でも私生活でも、色々経験します。私も、働いて、結婚して、出産して、子育てして進んできた中で、多くの人と出会い、様々な立場で物事が見えるようになってきました。そうすると、この仕事はさらにおもしろくなってきます。それが今の仕事を続けている理由です。
ーー病院も色々あって、働く場所をどうやって選べばいいですか?
見学や実習など、現場を見てみるといいですよ。実際に足を運ぶことで、その職場がどんな雰囲気なのか、どんな人たちが、どうやって働いているのかを見ることができます。その上で、自分がどう感じたのかを大切に決めてみるのはどうでしょうか。
ーー今就活中ですが、今後の進路に迷いもあります。何アドバイスはありますか?
その時やりたいと思ったことをやれば、後悔はしないから、やってみるといいですよ。進路の修正はいつでもどれだけでもできます。
〜〜参加学生の感想〜〜
・西本さんが働く職場に、ぜひ見学にいきたいと思いました。
・今、今後の全てを決めなくてもいいと思えたら、気持ちが楽になりました。
・病院で働くことの役割や意義がわかり、自分がどう働いていきたいか、考えることができました。
次回の第5回岐阜しごとサロンは、6月27日(木)に開催します。お楽しみに!

【参加者募集】サマースクール2019inひだ


COC+参加5大学の学生が一堂に会して地域政策を考えるサマースクールが今年も開催されます。
今回は岐阜県飛騨圏域を舞台に4つのコースに分かれてフィールドワークを実施します。(各コースの詳細は下へ)
地域資源を自分たちの目で見て触れ、地域で働く方、生活する方と話をし、それぞれの地域のテーマを検討します。
フィールドワークを通じて、地域の理解を深めたい方、自分の能力を高めたい方、他大学の学生と交流したい方など、たくさんの参加をお待ちしています。
A.高山市コース [8月26〜28日]
テーマ|「自然観光資源を活用して若者観光客を集める」
参加費|8,000円
B.飛騨市コース [8月26〜28日]
テーマ|「薬草の有効活用と市民団体との交流を考える」
参加費|10,000円
C.下呂市コース [9月3〜5日]
テーマ|「農村滞在体験から住み継がれる地域を考える」
参加費|10,000円
D.白川村コース [9月3〜5日]
テーマ|「白川村のここが『いいね!』観光客と住民の思いをつなげよう」
参加費|8,000円
詳細は、チラシをご覧ください。
>>チラシ
申し込みは、こちらのフォームから
>>申し込みフォーム

【参加者募集!】福祉の仕事就職ミニフェアin美浜キャンパス


岐阜県内から、厳選された10事業所が参加する
福祉の仕事就職ミニフェアを開催します。
就職活動中の4年生だけでなく、
インターンシップや職場見学を考えている1〜3年生にもオススメの企画です。
<参加法人一覧>
・社会福祉法人大和社会福祉事業センター(高齢福祉分野)
・社会福祉法人フェニックス(高齢福祉分野)
・社会福祉法人新生会(高齢福祉分野)
・社会福祉法人陶技学園(障がい福祉分野)
・社会福祉法人あゆみの家(障がい福祉分野)
・社会福祉法人各務原市社会福祉事業団(障がい福祉分野)
・社会福祉法人誠心会(児童福祉分野)
・社会福祉法人美谷会(児童福祉分野)
・社会福祉法人高山市社会福祉協議会(地域福祉分野)
・社会福祉法人中津川市社会福祉協議会(地域福祉分野)
この機会を活用して、岐阜の事業所とつながりを作りましょう。
日時|2019年6月20日(木) 13:30~16:30
場所|美浜キャンパス 716、717教室
プログラム
13:30~13:40  開会 オリエンテーション
13:40~15:00 『もっと知ろう!福祉の仕事』座談会
15:00~15:10  休憩
15:10~16:30 『もっと知ろう!福祉の事業所』就職説明会
前半の座談会に参加希望の方は
フォームより申し込みお願いいたします。
>>申し込みフォーム

第3回岐阜しごとサロン開催!


2019年5月23日(木)に、岐阜で働く社会人と気軽に交流し語り合う企画「岐阜しごとサロン」を開催しました。
今回で3回目の開催。岐阜県の社会福祉法人岐阜県福祉事業団の障がい者支援施設「岐阜県立ひまわりの丘第四学園」から、卒業生の安田様にお越しいただきました。
年齢が近い先輩ということで、学生たちからは、仕事の現状や大学時代の様子など、様々な質問が出てきます。また、後半は参加者みんなで、将来の夢や、働くことについて、お互いの考えを語り合いました。
学生としての考えや、社会人としての考え。色々な視点で一つのテーマについて語り合うことで、学生たちにとって、新しい気づきがあったようです。
ーー今の職場はどのように決まりましたか?
配属は、法人が決めています。最初に希望は出していましたが、私は、第一希望とは別の配属でした。卒業式の2日前に連絡をもらい、そこで、知的障がいの方の支援が仕事になるのだと知りました。大学時代には、知的障がいの方との関わりはなかったので、初めての分野への不安と、ワクワクする気持ち、両方がありました。
ーー仕事を始めてすぐの頃はどんな感じでしたか?
最初の1、2ヶ月は、自分がパニックでした。入所者の方の言動に、衝撃の嵐。自分がどう対応していいかわからず、ただ固まっているだけでした。また、職場の近くに住んでいたこともあって、先輩から「利用者の方が居なくなったりした時に、最初に召集がかかるのは安田くんだよ」と言われ、いつもドキドキしていましたね(笑)。
ーーそこから、どんな風に変わっていったのですか?
「まずは、自分にできることからやるしかない」と考えるようになったのは、6月ごろからだったと思います。職員として自分の仕事に最後まで責任を持たなければいけないなと。実習やアルバイトとは違った責任があると感じたことで、意識が変わりました。

ーー今はどうですか?
楽しいですよ。毎日知らない間に時間が過ぎています。大学3年生の頃は、施設で働くなんて絶対に無理だと考えていたのに、今は、この仕事がとても楽しく、自分に合っていると感じています。
ーー夜勤は大変じゃないですか?
月に4、5回していますが、負担はそんなにないですね。夜勤明けの日とその次の日は必ず休みなので、自分の時間も持てます。夜勤中も、何かしら仕事はあるので、気づくと朝になっている感じです。まだ経験はないですが、急病人が出たらどうしようと不安になることはあります。
ーー同期はいますか?
いますよ。大学時代に、1年生の頃から仲が良かった友人と同じ配属先になりました。その友人は、信頼できる仲間であり、良きライバルでもあります。そいつに負けてられないと思い頑張れています。時には、二人で何時間も仕事について語り合っています(笑)。同期は一生の財産ですね。
ーー職場はどんな雰囲気ですか?
先輩や上司の支えがたくさんあり、職場環境はとても良いです。特に嬉しいと感じるのは、自分が頑張っている姿をちゃんと見てくれていることです。もっと吸収したい、学びたいと自分から動いていると、周りの方が認めて声をかけてくれる。これは、とても嬉しいですよ。

ーー私は、今、進路に迷っているのですが、大学時代に迷いはありましたか?
ものすごく悩みました(笑)。特に、自分の周りには、進路がはっきりしている人が多かったので、自分もそうしなければならない気がして、進路を決められませんでした。自分に合わない進路を無理に選ぼうとしていたのかも。周りの方にたくさん迷惑もかけてしまい、申し訳なかったと思っています。
ーー進路選択を後悔しないためにどうしたらいいですか?
たくさん迷って、存分に悩めば良いと思います。周りに左右されず、周りが決まっているからといって、焦って流されてしまうと、自分の想いとは違って良い選択ができないです。今振り返ると、ものすごく悩んで良かったです。あとは、誰かに相談することを強くお勧めします。信頼して話ができる人がいるという安心感はとても心強かったですね。もっと早くに相談しておけば良かったと感じました。
〜〜参加学生の感想〜〜
・自分が、ただ周りに流されて進路を考えていたことに気づけました。悩んでも良いんだと考えると気持ちに余裕ができます。
・「自分が思う働き方をすれば良い」と聞いて、進路決定に向けて前に進めそうに感じてきました。
・職場環境の良さがとてもよくわかりました。これから、いろいろな経験を積んで、迷ってみようと思います。
次回の第4回岐阜しごとサロンは、6月13日に開催します。お楽しみに!

【参加者募集!】小学生の職場体験イベントインターン


夏休みにインターンシップを考えている学生の皆さん
岐阜COC+では、岐阜県の社会福祉法人新生会と共同で
課題解決型のインターンシップを実施します。
今回の企画は、
小学生の仕事体験イベントのスタッフとして参加しながら
福祉の仕事の魅力を社会にどのように伝えたらいいか
また、このイベントをより良くするにはどうしたらいいかなどを考えます。
詳細はこちらのチラシから >>チラシ
日程|2019年8月5日~23日の内数日(7月中に事前訪問と、終了後にワークショップが1日あります。)
場所|サンビレッジ岐阜(岐阜駅併設シティータワー43内)
参加ご希望の方は、こちらのフォームから申し込みください。
>>申し込みフォーム
この企画に関するお問い合わせは、岐阜キャリア相談コーナー、星野までお願いいたします。hoshino@n-fukushi.ac.jp
 

【卒業生取材】医療法人社団友愛会を訪問!

地域に出て、地域とつながり、地域とともに、地域をつくる

卒業生の活躍を取材する企画。今回は岐阜県関市出身の佐藤景子(さとう けいこ)さん[2001年卒]の職場を訪問しました。美浜キャンパスの社会福祉学部で社会福祉士の資格を取得された佐藤さん。現在は医療法人社団友愛会の在宅介護部で部長補佐を務められています。インタビュアーは、社会福祉学部4年の小林悠さんがつとめます。
━━現在はどのようなお仕事をされていますか?
今は、主に法人内や各事業所の運営など、サポート業務が多くなっています。友愛会には病院だけでなく、介護老人保健施設や訪問看護ステーション、デイサービスセンターなど、様々な介護保険事業所があります。それぞれの事業が円滑におこなえるように、そして、サービスの質を向上していけるように事業所の職員とともに考えています。また、職員採用の担当もしており、説明会や見学に来る方の対応をさせていただくこともあります。
━━これまではどんなお仕事をされてきましたか?
最初は介護の現場からスタートでした。それからは、社会福祉士として様々な施設で相談業務に携わってきました。最近では、小規模多機能型居宅介護を含む複合施設『You&I(ゆうあい)の森いわのだ』の立ち上げプロジェクトに関わりました。ゼロからの立ち上げが初めてだったので、大変ではありましたが、とても想いの詰まった事業所になりました。
 
━━この仕事の役割はどのように感じていますか?
法人の理念やビジョンを形にしていくことが、今の私の役割のひとつです。法人の目指す方向に、「地域の様々な分野の方と一緒にこの地域をより良くしていこう」という想いがあり、私はこのビジョンにとても共感しています。今はマネジメント職となり、現場からは少し遠ざかっていますが、それでも、自分の専門性、ソーシャルワーカーとしての心は持ち続けています。先ほどお話しした新しい事業所には、地域交流スペースを設けています。常に地域に開かれ、地域の方が交流できる場所ができたことは、私にとってとても嬉しいことです。
━━この仕事をしてから、どのような能力が身につきましたか?
視野が広がり、様々な立場、視点から物事を見られるようになりました。新しい職場に行くと、最初の1年はその職場のことを理解することで精一杯です。2年目になると、関係する他の部署や人たちなど、法人内のつながりが見えてきます。それがわかると、今度は、地域の方との関わりがわかるようになります。こうして、自分が関わる全体が見えてくると、相手のことを考えて、先を見越した動きがわかり、スムーズに周りと連携が取れるようになっていきます。例えば、ひとりの患者さんでも病院内のMSWとしてみるその人と、受け入れ先の介護施設の職員としてみるのとでは、全く見え方が異なってきます。連携には、いかに相手の立場から見ることができるかが大切だとわかりました。
 
━━働く上で大切にされていることはなんですか?
『つながる』ことです。この仕事は、地域をつくっていくこと。その地域づくりは、一人では決してできません。様々な人と出会い、つながりをつくり、連携することで地域づくりができると思います。そのためには、相談の場面だけではなく、全ての出会いにおいて、相手を尊重して、相手のことを理解することから始めるように心がけています。
他にも大切にされていることはありますか?
相談支援の仕事でいうと、相手との距離感です。相談者の方を家族のように思うけど、家族ではない。なんでもやってあげることが仕事ではないと思います。社会福祉士の仕事は、『つなげる』こと。でも、ただ制度と人をつなげることではありません。相談に来られた方が、今後の生活を、地域で、その人自身の力で生きていけるように支援することが本来の役割です。「私がいれば大丈夫だから、何でも頼ってね」ではなく、相手を尊重して、よりそって、真摯に向き合うことが大切だと私は考えています。
━━仕事の原動力は何ですか?
もっといろんな人に出会いたいという気持ちでしょうか。私は、根本的に人と関わることが好きです。これまでも、たくさんの人たちと出会い、自分にはない生き方や価値観を教えてもらい、育てていただいたと感じています。良いのか悪いのか、いまだに、新人のような気持ちで働いています(笑)。まだまだ学ぶことは多いですね。
 
━━どうして岐阜で働こうと思ったのですか?
ほっとする安心感が大きいかな。大学では知多半島で生活していましたが、山や川がある実家に帰るたびに感じた心の安らぎは今でも覚えています。この仕事は地域に関わる仕事なので、愛着がある岐阜の地で働きたかったです。ただ、現在は、仕事として地域づくりに関わっていますが、いずれは、自分が暮らす地域で、住民として地域づくりに関わることもしていきたいと考えています。
━━働いてから感じた地域の魅力はありますか?
温かい人と人とのつながりがあることです。都会とは違い、程よい田舎であることの強みは感じますね。自治会など、ご近所同士で情報交換しながら支え合って暮らしている方が多いです。例えば、災害の時に、どこに一人暮らしの方がいるか、誰が声をかけに行くのかなどが共有されています。地域で暮らす方の生活を、公的なサービスだけで支えるには限界があります。その隙間を埋めていけるのがインフォーマルなつながり。専門家として支援するときに、この地域のつながりを奪わないようにすることも大切です。
━━この職場の魅力はどんなところですか?
法人内に、ソーシャルワーカーがたくさん在籍していることです。その仲間の存在は大きいですね。色々と大変なことや辛いことがあっても、一人で抱えずに、素直に話して仲間で分かち合うことができます。また、病院をはじめ、介護施設、地域包括支援センターなど様々な場所でソーシャルワーカーとしての経験を積むことができます。これも、友愛会の強みだと感じています。
最後に地元就職を目指す後輩へのメッセージをお願いします。
ソーシャルワーカーを目指すのであれば特にですが、とにかく自分の引き出しを増やして欲しいです。社会福祉士の資格取得はあくまでスタート。自分の専門以外の学びも、浅くていいので広げていくと社会福祉士としての専門性がより深まると思います。何度も言いますが、この仕事は、目の前の方の暮らしをサポートします。物事を一つの捉え方しかできないと、相手を知ることが難しく、サポートはできなくなってしまいます。色々な経験を自分からして視野を広げてください。

〜インタビュアーの感想〜
今回、卒業生インタビューに伺ったことで、自分自身の将来のことをより考えることができました。私も、将来は医療ソーシャルワーカーとして働きたいと考えていて、最初から現場に入った方がいいように思ってました。しかし、そうではなく、まずは現場で学ぶことで、広い視野から考えることができ、より利用者の方の気持ちに寄り添えると考えました。また、佐藤さんは、「人と話すことが好き」という気持ちが根本にあって、とてもやりがいを感じながら、お仕事をされていると感じました。

社会福祉学部社会福祉学科 小林 悠