岐阜県の魅力ある事業所を紹介するガイドブック作成企画の取材。今回は、岐阜県関市に本店を置くJAめぐみの広見支店に伺いました。平成15年に中濃地域の5組合が合併。北は郡上市から、南の可児市までを網羅し、岐阜県の中心地域を支えています。「めぐみの」の名称は、恵み豊かな美濃地方という意味だけではなく、新鮮なイメージの「芽ぐむ」、そして、地域で暮らす方に「自然の恵み」を届けるという想いも込められています。
本日の取材インタビュアーを務めるのは、経済学部3年の成木桃花さん。今回は、今年の4月に入社したばかりの本学OG若林咲良さんと、人事部の後藤文彦さんにJAめぐみののお話を伺うことからスタートです。
JAめぐみのでは、農作物の販売や営農の指導など、農業に関する事業だけではなく、貯金や融資などの信用事業、年金・終身・自動車などの共済事業、さらには、介護や葬祭まで生活に関する幅広い事業を展開されています。そのすべては、組合員さんの生産と生活を守るという理念から始まっているとのこと。後藤さんからは、様々な事業があることで多くの仕事を体験できる職場だと、働く魅力も伺いました。
続けて、各部署の見学に出発。各部署を回りながら、そこで行ってる事業についてお話を伺いました。現場を歩いてみることで、事業の幅広さを自分の目で見て感じることができます。直売所では、地域の生産者の方が、自分たちで毎朝農作物を並べに来られます。そのラベルには、生産者のお名前が記載されており、来訪者は生産者の名前を見て、安心でおいしものを購入されていくのだそうです。
最後に、改めて後藤さんと若林さんへインタビューを行いました。
――どうしてJAへの就職を決められたのですか?
若林さん|地元で働きたかったことが理由です。先輩が他のJAに就職したことがきっかけでJAの仕事に興味を持ちました。大学で愛知に出ていたので、岐阜に戻って地域密着の仕事をできることが魅力でしたね。最後の決め手は、後藤さんの好印象もあります。企業展など、何度もJAのブースに足を運び、「また来たの?もう話すことないよ。」って言いながら、優しく対応してくれました。
――今はどんなお仕事をされていますか?
若林さん|私は、渉外(営業)をしています。組合員さんのご自宅などを訪問して貯金をしてもらったり、共済を一緒に考えています。女性で1年目から渉外は珍しいそうですが、元気を買われました。私は、直接、組合員さんと関わる時間が長いから楽しいです。
――渉外だと、残業が多い印象があるのですが?
若林さん|もちろん残業になることもありますが、フレックス制度があるので多くはありません。組合員さんとの予定に合わせて、遅い時間に約束がある日は出勤時間を遅くするなどの調整をしています。
後藤さん|働き方の改善に取り組んでいるので、全体で出退勤の時間をしっかり管理しています。そのため、残業は少なくなってきています。
――女性目線で働きやすいと感じることはありますか?
若林さん|産休育休を取られている方が多いと聞いています。
後藤さん|女性が多い職場なので、昔から産休育休をとって復職するのが当たり前といった風土があります。結婚出産で辞めるという概念がない感じです。復帰後も勤務時間の調整をして働くことができるので、長く働き続けている方が多い職場です。
――組合員さんとの対応で心がけていることはありますか?
若林さん|まずは話をちゃんと聞くことです。いきなり本題ではなく、最近の様子を伺ったりして、話しやすい関係を作ることを心がけています。話しが盛り上がり過ぎて、なかなか返してもらえないこともあります。他には、専門的なことでわからない場合は、間違った情報を伝えてはいけないので先輩と一緒に再訪問しています。
――仕事のやりがいはどんなことですか?
後藤さん|組合員さんに頼られることです。「後藤さんだからお願いするね!」と言われると嬉しいですね。お金を扱う部門だと、定期的に支店の異動があるのですが、別の支店に行っても頼ってくれることはありがたいです。他には、地域の方と一緒に活動することが多い仕事でもあるので、地域との繋がりが深まることもやりがいです。
――地域活動で心に残っていることはありますか?
後藤さん|支店感謝デーの開催ですね。各支店でいろいろなイベントを行うのですが、その一つに、東北からサンマを仕入れて地域の方に食べていただく取り組みを5年前から行っています。これは、東日本大震災の際に、宮城県女川町へ視察に伺ったことからつながりができ、そこで、女川町の特産品のサンマを買って、復興支援をしようと始めました。昨年はめぐみの全体で1万6千匹のサンマを仕入れて、地域の方も一緒に美味しくいただきました。
今回の取材では、入社して間もないOGの話を伺うことができました。インタビュアーからは、「これまでは、仕事に対して厳しい、怖いと言ったマイナスな印象しかなく、働くことに前向きになれなかったが、大変な中にも楽しさもあることがわかって、自分の進路に向き合おうと思えるようになった」と感想がありました。
忙しいなか、お時間をいただいたJAめぐみのの皆様、ありがとうございました。
事業所の取材は今後も続きます。関心がある方は、gifuinfo@ml.n-fukushi.ac.jp星野まで連絡をお待ちしています。