高山市社会福祉協議会児童福祉インターンシップ実施!

飛騨高山で、児童福祉から地域を知る

2018年8月21日〜25日、高山市社会福祉協議会(以下、高山市社協)で子ども発達学部の学生5名がインターンシップを行いました。このインターンシップでは、高山市社協が運営する児童館と児童発達支援事業所にスタッフとして参加し、事業を通じて、現場の仕事体験だけではなく、社会福祉協議会の役割や地域のつながりを学ぶことを目的としています。
高山社協の事務局長小峠さんから社会福祉協議会の説明を伺うことからインターンシップがスタート。地域の方が作ったお皿いっぱいのトマトの差し入れに、学生たちの緊張もほぐれます。日本一の広さをほこる高山市。地域によっては、高齢化率が5割を超えるなど、少子高齢化と人口の減少は地域の課題になっています。その中で、「住民主体のまちづくり」を目指し活動されている高山市社協の役割や取り組みをわかりやすく説明していただきました。
児童課長の桐山さん、児童発達支援事業所所長の中林さんからは、2日目から訪問する事業所の説明を伺いました。お二人からは、子どもたちが帰って来たくなる街や地域を創っていくことを目指し、その中で、社会福祉協議会として事業をおこなう意義についてお話していただき、学生たちも自分たちが関わる仕事への理解が深まりました。

高山市では、高齢、障がい、児童、地域福祉に取り組む団体が145団体(2018年8月現在)連携して地域支援をされています。その仕組みとネットワークの強さを、学生たちは5日間通じて様々な場所で感じる事になります。
その最初の機会は初日の夜。受け入れ事業所の方や、大学連携センターの職員さん、市議会議員さんなど、地域で活動されている方々との交流会で親睦を深め、インターンシップへの意欲はさらに高まります。

地域の子どもや大人と交流から、つながりを感じる

2日目からは、現場に入ります。二手に分かれて、社協が運営する児童館と児童発達支援事業所に伺いました。高山には大学がないため、大学生のお姉さんが来ることを心待ちにしてくれていた子どもたち。緊張しながらも笑顔で出迎えてもらい、心の距離も縮まっていきます。
学生たちはそれぞれが立てた目標を意識しながら、子どもたちと一緒に遊んだり、話したり、一緒に作業をしたりを時間を共にします。職員さんへの積極的に質問をしたり、自分なりに考えて子どもたちと接しにいく姿から、今回のインターンシップに対する意識の高さが感じられました。

施設での実習後は、市内で行われている様々なイベントに伺いました。社会福祉法人清徳会が運営する地域交流館「宙(そら)」では、地域の方が集まり流しそうめんを開催。地元で採れた「地」のトマトやきゅうり、スイカを子どもたちや地域の方と一緒にいただきました。
空町まちづくり協議会が企画した肝試しには、近くの子どもたちが大勢集まります。児童館に関わってる中学生や高校生もボランティアとして運営に参加しており、地域のつながりに触れることができました。
どこに行っても、社会福祉協議会の方、市役所の方、社会福祉法人の方、地元住民やボランティアの方がいらっしゃり、一緒になって活動をされている姿に、学生たちからは「この地域のつながりの強さに感動した」と声が聞こえました。
 

学生から見た高山市社協と飛騨高山地域

最終日。4日間のインターンシップを振り返り、学びや気づきの共有と、高山市社協の仕事や、職場、そして地域の強みや魅力を考えました。前日に、各施設の職員さんへ行ったインタビューの内容も整理しながら、それぞれが感じたことを共有していきます。
〜仕事の魅力(一部抜粋)〜
・地域に溶け込んだ仕事ができる。
・自分たちの働きかけが、地域の活性化につながる。
・子どもの可能性を信じ、成長を見られる。
・個別支援と集団の関わり、両方が行える。
〜職場の魅力(一部抜粋)〜
・立場に関係なく、フラットな関係で支援に向き合える。
・職員がお互いを信頼し合っていて、安心感を持って働ける。
・チャレンジができ、失敗を恐れず新しいことを始めやすい。
・子どもも親も、職員も、みんなが成長していける場所である。
〜地域の魅力(一部抜粋)〜
・「お互いさま」の雰囲気があり、誰かが助け、誰かを助けることができる。
・日常的につながる機会が多く、他世代との交流ができる。
・地域の声が、新しい取り組みにつながっていく。
・街の中にたくさんの子どもの姿があり、地域で子どもを支えているという意識の高さがある。

最後に、小峠さんから、「学生たちの地域を見る視点や学ぼうという意識の高さに、感心しました。」と感想をいただきました。
学生たちにとって、仕事に対して真剣に向き合い、楽しみながら働いている社会人と過ごした時間、地域で自分の役割を持って活動をされている方との出会いは、今後の人生を考える上で貴重な財産になったのではないでしょうか。
日本福祉大生を快く受け入れてくれた高山市社協の職員のみなさま、地域の方々。数々の気遣い、あたたかい関わり、ありがとうございました。