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第3回岐阜しごとサロン開催!


2019年5月23日(木)に、岐阜で働く社会人と気軽に交流し語り合う企画「岐阜しごとサロン」を開催しました。
今回で3回目の開催。岐阜県の社会福祉法人岐阜県福祉事業団の障がい者支援施設「岐阜県立ひまわりの丘第四学園」から、卒業生の安田様にお越しいただきました。
年齢が近い先輩ということで、学生たちからは、仕事の現状や大学時代の様子など、様々な質問が出てきます。また、後半は参加者みんなで、将来の夢や、働くことについて、お互いの考えを語り合いました。
学生としての考えや、社会人としての考え。色々な視点で一つのテーマについて語り合うことで、学生たちにとって、新しい気づきがあったようです。
ーー今の職場はどのように決まりましたか?
配属は、法人が決めています。最初に希望は出していましたが、私は、第一希望とは別の配属でした。卒業式の2日前に連絡をもらい、そこで、知的障がいの方の支援が仕事になるのだと知りました。大学時代には、知的障がいの方との関わりはなかったので、初めての分野への不安と、ワクワクする気持ち、両方がありました。
ーー仕事を始めてすぐの頃はどんな感じでしたか?
最初の1、2ヶ月は、自分がパニックでした。入所者の方の言動に、衝撃の嵐。自分がどう対応していいかわからず、ただ固まっているだけでした。また、職場の近くに住んでいたこともあって、先輩から「利用者の方が居なくなったりした時に、最初に召集がかかるのは安田くんだよ」と言われ、いつもドキドキしていましたね(笑)。
ーーそこから、どんな風に変わっていったのですか?
「まずは、自分にできることからやるしかない」と考えるようになったのは、6月ごろからだったと思います。職員として自分の仕事に最後まで責任を持たなければいけないなと。実習やアルバイトとは違った責任があると感じたことで、意識が変わりました。

ーー今はどうですか?
楽しいですよ。毎日知らない間に時間が過ぎています。大学3年生の頃は、施設で働くなんて絶対に無理だと考えていたのに、今は、この仕事がとても楽しく、自分に合っていると感じています。
ーー夜勤は大変じゃないですか?
月に4、5回していますが、負担はそんなにないですね。夜勤明けの日とその次の日は必ず休みなので、自分の時間も持てます。夜勤中も、何かしら仕事はあるので、気づくと朝になっている感じです。まだ経験はないですが、急病人が出たらどうしようと不安になることはあります。
ーー同期はいますか?
いますよ。大学時代に、1年生の頃から仲が良かった友人と同じ配属先になりました。その友人は、信頼できる仲間であり、良きライバルでもあります。そいつに負けてられないと思い頑張れています。時には、二人で何時間も仕事について語り合っています(笑)。同期は一生の財産ですね。
ーー職場はどんな雰囲気ですか?
先輩や上司の支えがたくさんあり、職場環境はとても良いです。特に嬉しいと感じるのは、自分が頑張っている姿をちゃんと見てくれていることです。もっと吸収したい、学びたいと自分から動いていると、周りの方が認めて声をかけてくれる。これは、とても嬉しいですよ。

ーー私は、今、進路に迷っているのですが、大学時代に迷いはありましたか?
ものすごく悩みました(笑)。特に、自分の周りには、進路がはっきりしている人が多かったので、自分もそうしなければならない気がして、進路を決められませんでした。自分に合わない進路を無理に選ぼうとしていたのかも。周りの方にたくさん迷惑もかけてしまい、申し訳なかったと思っています。
ーー進路選択を後悔しないためにどうしたらいいですか?
たくさん迷って、存分に悩めば良いと思います。周りに左右されず、周りが決まっているからといって、焦って流されてしまうと、自分の想いとは違って良い選択ができないです。今振り返ると、ものすごく悩んで良かったです。あとは、誰かに相談することを強くお勧めします。信頼して話ができる人がいるという安心感はとても心強かったですね。もっと早くに相談しておけば良かったと感じました。
〜〜参加学生の感想〜〜
・自分が、ただ周りに流されて進路を考えていたことに気づけました。悩んでも良いんだと考えると気持ちに余裕ができます。
・「自分が思う働き方をすれば良い」と聞いて、進路決定に向けて前に進めそうに感じてきました。
・職場環境の良さがとてもよくわかりました。これから、いろいろな経験を積んで、迷ってみようと思います。
次回の第4回岐阜しごとサロンは、6月13日に開催します。お楽しみに!

【卒業生取材】医療法人社団友愛会を訪問!

地域に出て、地域とつながり、地域とともに、地域をつくる

卒業生の活躍を取材する企画。今回は岐阜県関市出身の佐藤景子(さとう けいこ)さん[2001年卒]の職場を訪問しました。美浜キャンパスの社会福祉学部で社会福祉士の資格を取得された佐藤さん。現在は医療法人社団友愛会の在宅介護部で部長補佐を務められています。インタビュアーは、社会福祉学部4年の小林悠さんがつとめます。
━━現在はどのようなお仕事をされていますか?
今は、主に法人内や各事業所の運営など、サポート業務が多くなっています。友愛会には病院だけでなく、介護老人保健施設や訪問看護ステーション、デイサービスセンターなど、様々な介護保険事業所があります。それぞれの事業が円滑におこなえるように、そして、サービスの質を向上していけるように事業所の職員とともに考えています。また、職員採用の担当もしており、説明会や見学に来る方の対応をさせていただくこともあります。
━━これまではどんなお仕事をされてきましたか?
最初は介護の現場からスタートでした。それからは、社会福祉士として様々な施設で相談業務に携わってきました。最近では、小規模多機能型居宅介護を含む複合施設『You&I(ゆうあい)の森いわのだ』の立ち上げプロジェクトに関わりました。ゼロからの立ち上げが初めてだったので、大変ではありましたが、とても想いの詰まった事業所になりました。
 
━━この仕事の役割はどのように感じていますか?
法人の理念やビジョンを形にしていくことが、今の私の役割のひとつです。法人の目指す方向に、「地域の様々な分野の方と一緒にこの地域をより良くしていこう」という想いがあり、私はこのビジョンにとても共感しています。今はマネジメント職となり、現場からは少し遠ざかっていますが、それでも、自分の専門性、ソーシャルワーカーとしての心は持ち続けています。先ほどお話しした新しい事業所には、地域交流スペースを設けています。常に地域に開かれ、地域の方が交流できる場所ができたことは、私にとってとても嬉しいことです。
━━この仕事をしてから、どのような能力が身につきましたか?
視野が広がり、様々な立場、視点から物事を見られるようになりました。新しい職場に行くと、最初の1年はその職場のことを理解することで精一杯です。2年目になると、関係する他の部署や人たちなど、法人内のつながりが見えてきます。それがわかると、今度は、地域の方との関わりがわかるようになります。こうして、自分が関わる全体が見えてくると、相手のことを考えて、先を見越した動きがわかり、スムーズに周りと連携が取れるようになっていきます。例えば、ひとりの患者さんでも病院内のMSWとしてみるその人と、受け入れ先の介護施設の職員としてみるのとでは、全く見え方が異なってきます。連携には、いかに相手の立場から見ることができるかが大切だとわかりました。
 
━━働く上で大切にされていることはなんですか?
『つながる』ことです。この仕事は、地域をつくっていくこと。その地域づくりは、一人では決してできません。様々な人と出会い、つながりをつくり、連携することで地域づくりができると思います。そのためには、相談の場面だけではなく、全ての出会いにおいて、相手を尊重して、相手のことを理解することから始めるように心がけています。
他にも大切にされていることはありますか?
相談支援の仕事でいうと、相手との距離感です。相談者の方を家族のように思うけど、家族ではない。なんでもやってあげることが仕事ではないと思います。社会福祉士の仕事は、『つなげる』こと。でも、ただ制度と人をつなげることではありません。相談に来られた方が、今後の生活を、地域で、その人自身の力で生きていけるように支援することが本来の役割です。「私がいれば大丈夫だから、何でも頼ってね」ではなく、相手を尊重して、よりそって、真摯に向き合うことが大切だと私は考えています。
━━仕事の原動力は何ですか?
もっといろんな人に出会いたいという気持ちでしょうか。私は、根本的に人と関わることが好きです。これまでも、たくさんの人たちと出会い、自分にはない生き方や価値観を教えてもらい、育てていただいたと感じています。良いのか悪いのか、いまだに、新人のような気持ちで働いています(笑)。まだまだ学ぶことは多いですね。
 
━━どうして岐阜で働こうと思ったのですか?
ほっとする安心感が大きいかな。大学では知多半島で生活していましたが、山や川がある実家に帰るたびに感じた心の安らぎは今でも覚えています。この仕事は地域に関わる仕事なので、愛着がある岐阜の地で働きたかったです。ただ、現在は、仕事として地域づくりに関わっていますが、いずれは、自分が暮らす地域で、住民として地域づくりに関わることもしていきたいと考えています。
━━働いてから感じた地域の魅力はありますか?
温かい人と人とのつながりがあることです。都会とは違い、程よい田舎であることの強みは感じますね。自治会など、ご近所同士で情報交換しながら支え合って暮らしている方が多いです。例えば、災害の時に、どこに一人暮らしの方がいるか、誰が声をかけに行くのかなどが共有されています。地域で暮らす方の生活を、公的なサービスだけで支えるには限界があります。その隙間を埋めていけるのがインフォーマルなつながり。専門家として支援するときに、この地域のつながりを奪わないようにすることも大切です。
━━この職場の魅力はどんなところですか?
法人内に、ソーシャルワーカーがたくさん在籍していることです。その仲間の存在は大きいですね。色々と大変なことや辛いことがあっても、一人で抱えずに、素直に話して仲間で分かち合うことができます。また、病院をはじめ、介護施設、地域包括支援センターなど様々な場所でソーシャルワーカーとしての経験を積むことができます。これも、友愛会の強みだと感じています。
最後に地元就職を目指す後輩へのメッセージをお願いします。
ソーシャルワーカーを目指すのであれば特にですが、とにかく自分の引き出しを増やして欲しいです。社会福祉士の資格取得はあくまでスタート。自分の専門以外の学びも、浅くていいので広げていくと社会福祉士としての専門性がより深まると思います。何度も言いますが、この仕事は、目の前の方の暮らしをサポートします。物事を一つの捉え方しかできないと、相手を知ることが難しく、サポートはできなくなってしまいます。色々な経験を自分からして視野を広げてください。

〜インタビュアーの感想〜
今回、卒業生インタビューに伺ったことで、自分自身の将来のことをより考えることができました。私も、将来は医療ソーシャルワーカーとして働きたいと考えていて、最初から現場に入った方がいいように思ってました。しかし、そうではなく、まずは現場で学ぶことで、広い視野から考えることができ、より利用者の方の気持ちに寄り添えると考えました。また、佐藤さんは、「人と話すことが好き」という気持ちが根本にあって、とてもやりがいを感じながら、お仕事をされていると感じました。

社会福祉学部社会福祉学科 小林 悠

第2回岐阜しごとサロン開催!

 

2019年5月9日(木)に、岐阜で働く社会人と気軽に交流する企画「岐阜しごとサロン」を開催しました。
第2回目は、岐阜県の社会福祉法人同朋会から、障がい者支援施設「伊自良苑」施設長の林様、「華陽保育園」園長の平井様、特別養護老人ホーム「椿野苑」副エリア長の金田様にお越しいただきました。
お菓子を囲みながら、最初から笑い声が聞こえるアットホームな雰囲気。参加した学生も、緊張することなく、色々な質問が次々にできます。
それぞれの施設の特徴や雰囲気、仕事の内容についての話はもちろんですが、旅行の話や婚活の話など、様々な話題で終始盛り上がります。

ーーどんな人材が欲しいですか?
平井園長)今の時代に必要とされていることを提供できるためには、「今」の感覚を持った、みなさんのような若い人材を求めています。
ーー法人内で複数の分野の施設がありますが、異動はどれくらいありますか?
林施設長)基本的には、あまりないです。その人その人の適材適所や、本人の意向を考えて異動はしています。また、その異動も、多くは今いるところと関連する施設。例えば、伊自良苑であれば、就労先のワークス伊自良や、高齢障がい者入所施設の桜美寮など、関連する施設への異動があります。
ーー今の職場を選んだ理由はなんですか?
金田副エリア長)実習に行った時の雰囲気です。私は、大分県から東海地区の大学に来ていました。こっちに残ることはあまり考えていませんでしたが、現在の職場、椿野苑に実習に行き、ここで働こうって決めました。同世代の職員が多かったことや、看護師さんが介護の手伝いをするなど、職種間が対等に連携をとって働いていたのです。とてもいい雰囲気でした。
ーー法人間では、連携はありますか?
林施設長)ありますよ。例えば、鏡島保育園で発達障がいを持った子どもがいれば、伊自良苑から助言や指導をしに行くことはあります。保育園の園児たちが、高齢者施設へ訪問することもあります。今後は、多分野を持っている法人の強みをもっと活かしていきたいですね。

ーー新しい事業所を建てる計画もありますか、放課後等デイサービスなど?
平井園長)いいですね、一緒にやりませんか?私がいる保育園で、放課後等デイサービスを併設してやるなど、いろんな機能が集約されると、利用する側にとてもメリットがあります。認定こども園もそうですよね。市町村によって、メリットが出ないところもありますが、法人としては検討する動きもあります。
ーー働き方改革は何か取り組まれていますか?
林施設長)伊自良苑では、支援の体制を変えて、年次有休休暇が取りやすい仕組みを作っています。職員のみんなで、どうしたらいいかを考えながら仕組みを作りました。
金田副エリア長)椿野苑では、1週間の休みが取れるようになりました。
平井園長)同朋会は、産休育休や時短勤務の制度など、多様な働き方が選べる法人です。そのため、華陽保育園では、みなさん長く働き続けていますよ。
ーー仕事で自分が今やりたいと思っていることができるのか不安です。
金田副エリア長)初めから新しいことをやろうとすると、抵抗は大きいと思います。できないことの方が多い。でも、それで悩むことはいいことですよ。悩んだことは経験となって、きっと成長に繋がります。そうすると、実績ができてきて、自分がやりたいことが形になっていくと思います。
あっという間の2時間。今回は、仕事からプライベートまで幅広い話題で話し合いました。お越しいただいたそれぞれの社会人の経歴やこれまでの人生についても率直にお話をいただき、学生たちにとって、とても貴重な経験になったようです。
〜〜参加学生の感想〜〜
・自分が悩んでいることを相談できて、方向性が見えてきた。
・色々な話を聞けたことで、たくさんの選択肢があることがわかった。気持ちが楽になった。
・参加する前より、働いたい気持ちが強くなった。
次回の第3回岐阜しごとサロンは、5月23日に開催します。お楽しみに!

【卒業生取材】羽島市役所を訪問!

地域の声を大切に、羽島市で暮らす方の生活の安定をめざす

卒業生の活躍を取材する企画。今回は岐阜県岐阜市出身、現在は羽島市役所で働く水谷浩之(みずたにひろゆき)さん[2006年卒]の職場を訪問しました。水谷さんは、美浜キャンパスの社会福祉学部で学び、障がい者支援の現場経験を経て、羽島市役所で働かれ10年目。その仕事内容や働き方についてお話を伺いました。インタビュアーは、子ども発達学部3年の早崎昌志さん、高平侑佳さんがつとめます。
━━現在のお仕事について教えてください
福祉課の中で、障がい者福祉に関わる仕事を3年間しています。現在の担当は主に児童分野で、福祉サービスを利用する親さんの対応や、申請されたサービスの支給決定などをおこないます。また、行政がおこなうサービスを検討して、国や県から予算をもらう計画を立てるなど、お金に関する仕事も担当しています。市民の方一人ひとりとじっくり関わるというよりは、広く生活に関わる仕事です。
━━働き始めた頃はどんなことが大変でしたか?
様々な方とどのように関わるかです。始めは、同じ福祉課でも生活保護のケースワーカーをしていました。その頃は今よりも個人に関わることが多く、いろいろな状況、立場の人と出会いました。その方達の生活が安定するためにどう対応していくかは、それぞれ違うので大変でした。行政の仕事は、法律や条例など、必ず根拠に基づいていなければなりません。そのため、自分一人で抱えずに、市役所としてどう対応するかを上司や周りの職員と話し合って進めていました。
  
━━この仕事をしてから、どのような力が身につきましたか?
先ほどもお話ししましたが、この仕事は、法律や条例など根拠となる基準があります。その専門知識が身についたこともありますが、自分の対応が、どの根拠に基づいて判断しているのかを常に意識するようになりました。住民の方に正しく説明するには、こちらが細かいところまでしっかりと確認して把握して伝えなければなりません。
また、地域の社会資源と連携する力も高まったと感じます。一人の方を支援するには、民間の支援施設や、保健所、ハローワークなど様々な機関と連携しなければなりません。これまで築かれてきた関係を大事にしながらも、お互いが働きやすいようになることを心がけて連携をしています。
このお仕事のやりがいはどのようなことですか?
関わった方の生活が安定していくことです。生活保護を受けられていた方が、支援を通じて自立されたり、障がい者の方が、制度を利用して安定した生活を送っている姿を見ると、この仕事が皆さんの生活のプラスになっていると感じ、やりがいに思えます。
お仕事のモチベーションはどのようなことですか?
常に仕事があることは、頑張ろうと思える一つの要因です。職場は若い職員が多く、相談もしやすいので、働きやすいですね。もう一つは、家族のためです。羽島市は、子どもが小学校を卒業するまで時短勤務を延長できるようにするなど、仕事と子育てを両立する環境の整備に進んで取り組んでいます。そのような環境もあって、今の仕事は、家族との時間も取りやすく、そのために頑張ろうという気持ちは強いですね。
  
━━岐阜で働こうと思ったのはどうしてですか
家族や友人がいる知った土地で働きたい気持ちがありました。安心感がある地域で生活することで、働き始めた頃も仕事に集中することができましたね。大学時代に、実習で福祉の現場を経験し、地元で福祉の仕事に就くという軸ができたと覚えています。
━━働いてから感じた地域の魅力はありますか?
羽島市は近隣の岐阜市や大垣市に比べたら規模は小さいです。でも、福祉の現場では、昔から地域を支えている法人や、先進的な取り組みをしている法人など、地域の社会資源がとても充実していることが魅力です。住民の暮らしの安定のために、市ができることはほんのわずか。地域で一生懸命活動している方たちがいるからこそ、地域福祉が実現できています。その方たちの活動のために、適正に予算を計画していくことが私の役目ですね。
また、仕事をしていると、日本福祉大学の卒業生ともよくつながります。卒業生がたくさんいることも、この地域の魅力ではないでしょうか。
━━他にはどんな魅力を感じていますか?
福祉の分野に限らず、元気で積極的な方が多いことです。羽島市役所では、各町に担当職員が割り当てられています。私が担当している地域は特に住民の方が積極的で、市民運動会やお祭りなどの行事にたくさんの方が参加されます。行事を通じて、住民の方たちと交流することも、この仕事の楽しみの一つになっています。
   
最後に地元就職を目指す後輩へのメッセージをお願いします。
地元で働くことはいいですよ。自分が生まれ育った地域で暮らし、働き始められる安心感は大きいです。また、大学生活で、何かに一生懸命取り組むことをオススメします。私は、4年間アメフトに打ち込んでいました。あの経験があったからこそ、精神的に強くなったと今でも思います。勉強ももっとしておけばよかったと思うことはありますが、仕事に関係する専門的な知識は社会人になってからでも勉強はできています。頑張ってください。
〜インタビュアーの感想〜
羽島市の人の生活が豊かになることが仕事のやりがいとお伺いしました。私も今就活をしていますが、やりがいを持って働けるように企業選びを丁寧に行わなければいけないと再認識することができました。また地元で働くことの良さを伺った際、話のきっかけを作りやすいという良さをお伺いしました。地元で働くことの良さを聞き、私もより地元で働きたいと思えるようになりました。

子ども発達学部心理臨床学科 早崎 昌志

住民の方々が少しでも暮らしやすくなるためにはどうすることが良いのかを考え、支援していけることがこの仕事の魅力だと感じました。法律などの制約がある中で、その方々のニーズに応えるために自分たちは何ができるのかということを試行錯誤し続けることが大切だと学びました。そして、地元だからこその安心感や人との繋がりがあり、広い視野を持ってニーズを把握して、関係機関との連携ができるのではないかと思いました。

子ども発達学部心理臨床学科 高平 侑佳

【卒業生取材】岐阜県福祉事業団を訪問

人と人の関わりを通じて、日々学び、共に成長していく。

卒業生の活躍を取材する企画。今回は岐阜県八百津町出身の山口信次郎(やまぐちしんじろう)さん[2011年卒]の職場を訪問しました。山口さんは、美浜キャンパスの社会福祉学部で学び、現在は、社会福祉法人岐阜県福祉事業団が運営する関市の岐阜県立ひまわりの丘第三学園で働かれています。同じ職場で働く妻さんも本学の卒業生とのこと。インタビュアーは、社会福祉学部3年の松浦百花さんがつとめます。
━━現在はどのようなお仕事をされていますか?
障がい者の入所施設で生活の支援をしています。日中は、食事や入浴など生活の介助、夜間は、施設内の見回りなどが主な業務です。その季節に合わせた料理を一緒に行うなど、普段の生活を少しでも楽しんでもらえるようにしています。散歩や買い物など外出の時間も作ることも心がけています。
━━働き始めて最初の頃はいかがでしたか?
最初の配属は、就労の支援でした。社会人1年目から、働くとはどういうことかを考える仕事に就き、正直にいうと何が何だか分からず大変でした。ビジネスマナーの基本から、利用者さんと一緒に学ばせてもらっていました。私は、学生の頃は相談職を目指していましたが、最初に直接支援の現場で働けてよかったと感じます。最初から相談業務だと、自分の知識も能力もついていけなかったですね。
━━他にも、ここで働いてよかったと感じることはありますか?
職員が多く、助け合えることです。自分が知らないことを知っている方たちが周りにたくさん居てくれるので、多くを学ばせてもらっています。働きやすい職場です。
 
━━この仕事の役割はどのように感じていますか?
福祉現場の職員なので、しっかりした福祉のサービスを実施していくことです。サービスを必要としている方が、そのサービスを受けるためには、現場あってこそだと思っています。私たち現場ができていないと、いくら他の職種の方たちが頑張っていても利用者の生活は良くなりません。
━━この仕事をしてから、どのような能力が身につきましたか?
利用者一人ひとりをよく見て対応できるようになりました。例えば、行動を一つとっても、その人なりの原因があります。例えば、他の人に危害を与えてしまうような行動も、その人がそうせざるを得ない原因を理解することで、事前に対応することもできるようになりました。
━━他にもできるようになったことはありますか?
自分の感情のコントロールができるようになったことは大きいです。自分自身が、心が安定していないと、関わる相手にも影響が出ます。最初の頃は、自分の思い通りにいかないとイライラしてしまうこともありました。でも、職場内の研修や現場での経験を重ねた結果、以前よりもイライラすることが減り、余裕を持って対応できるようになりました。自分に余裕がないと良い仕事はできませんね。
 
この仕事のやりがいはどのようなことですか?
利用者さんと一緒に笑いあえる時間です。この施設は、強度行動障がいがあるなど、比較的重度障がいの方が多いです。コミュニケーションが難しい時もありますが、その方たちの想いを読み取って、一緒に共有できたときは嬉しいですね。毎日、現場の状況は違っていて、利用者さんの気持ちや状態も当然違う。その中で、新しい発見があって、利用者さんから日々学ばせてもらい、一緒に成長していると感じられることが原動力であり、やりがいです。
━━岐阜で働こうと思ったのはどうしてですか
働き始めは、慣れた土地で働きたいと思ったからです。学生時代は知多半島で一人暮らしをしてアルバイトもしていたので、愛知県内の事業所をいくつか見学に行ったのですが、結局、そこで働き生活していくイメージが描けませんでした。地元だと、仕事にも集中できるし、岐阜にいるという安心感がありました。また、この職場は障がいだけではなく多分野の施設も運営しているので、幅広く学んでいけることも魅力でした。
━━働いてから感じた地域の魅力はありますか?
福祉の社会資源の多さです。これは、就労支援の仕事に関わっていた頃に、地域の事業所と関わることが多かったので知ることができました。知多半島も福祉関係の団体は多かったですが、岐阜県もこんなにもあるとは働くまで気づきませんでしたね。岐阜でも十分にサービスは受けられるのだと知りました。また、ひまわりの丘がある地域は、近隣に特別支援学校や福祉に関わる大学があり、福祉に対する地域の理解があります。障がい者の受け入れに前向きな企業が多いです。
  
━━最後に地元就職を目指す後輩へのメッセージをお願いします。
ぜひ、岐阜県で一緒に働きましょう。地元の暖かい風土は、何よりも安心感があります。利用者さんと関わる際にも、岐阜県同士、話が合うので働きやすいです。この職場は職員も県内出身の方が多く、みんなで楽しく働いています。
〜インタビュアーの感想〜
自分が育った環境で就職をするということは「安心」だということを今回改めて取材をしていく中で感じました。取材中、地元のことを知っているようで意外と知らなかったこともあるということを、おっしゃっており、地元で働くことで、新たな発見もあり、さらに地元への思いも深まっていき、モチベーションを保つことができることを感じました。何よりも、ミスは避けたいことではありますが、ミスをしたときに謝って許してもらえるような関係づくりというものはとても大切なことであると感じ、人とのつながりは自身がこれから社会人として大事にしていきたいことだと感じました。

社会福祉学部社会福祉学科 松浦 百花

【卒業生取材】大垣市社会福祉協議会を訪問

その方ができることに目を向け、

自立のために一緒に悩み考え続ける

卒業生の活躍を取材する企画。今回は岐阜県養老郡養老町出身の安部里奈(あんべ りな)さん[2012年卒]の職場を訪問しお話を伺いました。安部さんは、半田キャンパスの健康科学部で介護を学び、特別養護老人ホームの現場経験を経て、現在は社会福祉法人大垣市社会福祉協議会に所属。大垣市障がい者就労支援センターで相談員をされています。インタビュアーは、社会福祉学部3年の小椋将喬さんと麓由名さんがつとめます。
━━現在はどのようなお仕事をされていますか?
大垣市障がい者就労支援センターで、障がい者の方やそのご家族、受け入れ先の企業の相談を受けています。ご本人からの相談が多く、仕事の探し方や、働いた後の職場での悩みなど、幅広く対応しています。事務所にいるだけではなく、働く現場を訪問して本人さんと企業の間に入り、その方が働き続けられるように調整を行うこともあります。
━━仕事ではどのようなことを意識されていますか?
まずはご本人の想いを受け止めることを大切にしています。働く方法はたくさんあって、ご本人の要望や、その方の障がいの特性に合った働き方を一緒に考えるためには、しっかりと話を聴くことから始まります。また、働いていく中での失敗経験もご本人にとっては貴重な体験の一つです。失敗をさせないのではなく、それを経験として一緒に考え、見守ることも大切な支援だと思っています。
 
━━この仕事の役割はどのように感じていますか?
一つ目は、精神的な支えでしょうか。以前、利用者の方に「何か困った時に、まずは安部さんに相談すればなんとかなる」と言われたことがあり、この仕事が、地域の方の支えになっているのだと感じました。二つ目は、橋渡しです。ここで全ての支援をするのではなく、ご本人が地域で自立して暮らしていくために、例えば、利用できる制度を探したり、地域の支援機関や受け入れ先の企業につなぐことなど、ご本人と地域との橋渡しが私の役割です。
━━この仕事をしてから、どのような能力が身につきましたか?
聴く力は初めの頃より身についたと思います。人はそれぞれ物事の受け止め方や価値観が違います。相談を受けるには、ご本人がどのように捉えているのかを、その方とすり合わせていかなければなりません。どうしたら本音を話してもらえるかを意識してきたことで、聴く力が高まったと思います。また、この仕事に就いて、これまでよりも色々な人と接する機会が増えました。関わった方たちから日々学ばせてもらっています。
━━他にも働かれてから変わったことはありますか?
働くということは、当たり前のことじゃないんだなって気づきました。色々なことにぶつかり、色々な人と関わり、働くことって実は難しいことなんだなって。この仕事をしてから、自分が働けていることについて、周りの人に対する感謝の気持ちが出てきました。また、働き始めの頃は、視野が狭く、考え方もどちらかというとネガティブでした。でも、たくさんの人と話をしてきたことで、だんだんと考え方が前向きになり、笑顔で居られることが増えたと感じています。
 
この仕事のやりがいはどのようなことですか?
本人さんの想いが叶った姿を見られた時は、やっていてよかったと感じます。以前、関わった方で、とても不安が強い方がいらっしゃいました。就労が決まって、初出勤日に待ち合わせをして一緒に職場へ向かったのですが、その途中も泣いてばかりで大変でした。でも、1日頑張って働いて、終わった時に活き活きとした笑顔で帰ってきてくれたことがあり、とても嬉しかったことを覚えています。人相手の仕事なので、大変なこともありますが、誰かの人生にここまで一緒に悩んで考えられるのは、素敵な仕事だと感じますね。
━━岐阜で働こうと思ったのはどうしてですか
地元以外考えたことがなかったです。家族がいる生まれ育った地域で働きたいと思っていたので、初めの職場も地元養老町の隣の輪之内町でした。今も、祖父母も一緒に3世代で暮らしています。仕事でうまくいかないことがあっても、なんでも話ができる家族がいるという心の支えは大きいですね。
━━働いてから感じた地域の魅力はありますか?
大垣市は、福祉を地域で育てようという基盤ができていると感じます。各地域の自治会がしっかりと活動していることや、地区ごとに社会福祉推進協議会があることで、サロンや見守り支援などが住民主体でおこなわれています。そのため、住民のニーズが把握できるため、支援につながりやすいです。社会福祉協議会として活動がしやすいことは魅力ですね。
 
最後に地元就職を目指す後輩へのメッセージをお願いします。
学生のうちに、何か自分が熱中できることを見つけておくなど、自分の気分を切り替えることができるようになっておくといいと思います。先ほども話しましたが、福祉業界の仕事は、人と関わる仕事なので、自分の気持ちのコントロールができないと、相手との関係もうまくいきません。ちなみに、私は美味しいものを食べることで気分転換をしています!
あとは、大学で一緒に学んだ仲間の存在も大きいです。悩んだり行き詰まった時に、話ができる仲間がいることは大切ですね。
〜インタビュアーの感想〜
障がい者の持つ力を最大限に引き出し、地域に溶け込んでいける社会を創る仕事であると感じました。その実現のためには、傾聴力や誰にでも分け隔てなく接する力が必要になってくるし、何よりも「笑顔」が大切だと笑顔で語る姿が強く印象に残っています。今回のインタビューを通して、働くことにより、地域の魅力の発見や新たな学びができるなど知り、働くことの意欲がさらに湧きました。

社会福祉学部社会福祉学科 小椋 将喬

地元で働いている先輩の話を聞いて、私も自分の地元に帰り働きたいという気持ちが増してきました。また、大きかったことは、視野が広がったことです。これまでは、今自分が目指している分野で働くことしか考えていませんでしたが、社会人になったら先輩のようにもっとやりたいことも増えると思います。あまり決めつけずに、目の前のことを頑張ろうと思います。

社会福祉学部社会福祉学科 麓 由名

 

【卒業生取材】サンビレッジ岐阜を訪問

目に前の方に、自身を尊く思い、

人生を全うする意義を感じてもらいたい

卒業生の活躍を取材する企画。今回は岐阜県郡上市出身の井上梓美(いのうえ あずみ)さん[2008年卒]の職場を訪問しました。井上さんは、美浜キャンパスの社会福祉学部で社会福祉士を取得後、専門学校で言語聴覚士を学ばれています。現在は社会福祉法人新生会のサンビレッジ岐阜で働かれて10年目。インタビュアーは、社会福祉学部2年の杉岡真帆さんがつとめます。
━━現在はどのようなお仕事をされていますか?
言語聴覚士としては、言語に障がいがある方に対してリハビリをしています。高齢者の方が多いですが、小さなお子さんも担当しています。集団でリハビリを行うこともあれば、ご自宅を訪問して1対1で行うこともあります。利用者の方が、その方の暮らしの中で困らないようにリハビリをすることが役目ですね。
━━他にはどんなお仕事をされていますか?
社会福祉士が活かされているのは、まちづくりの仕事です。ここサンビレッジ岐阜は「赤ちゃんから高齢まで安心して暮らせるまちづくり」をコンセプトに、シティータワー43自体が一つの“まち”として機能しています。その中で、住民の方やそのご家族、地域の方が楽しく交流してつながれるように、様々な仕掛けづくりをしています。例えば、体操をしたり、小物づくりの教室を開いたり、茶話会を企画しています。専門職という立場で関わるのではなく、町の住民としてみなさんと関わっている感じです。
  
━━この仕事の役割はどのように感じていますか?
私の全ての仕事は、目の前の方や、そのご家族が望んでいる暮らし方や生き方を実現していくことだと思っています。例えば、研修の企画をする委員会の委員長を担当しています。その中で、色々な職種の方が集まって学ぶ「ごちゃまぜ研修」に携わっています。その研修では、参加者の方に、いかにお互いの仕事を理解して、自分がどう動けばいいかを考えてもらいます。現場で多職種の連携が高まることで、利用者さんやご家族の望む暮らしにより近づいていきます。
━━この仕事をしてから、どのような能力が身につきましたか?
相手の言動の背景にある意図や本当の想いを意識できるようになりました。働き始めたころは、その方がおっしゃったことをそのまま自分の中に入れるだけで精一杯でした。でも、仕事を続けてきて、高齢者の方にどのように残りの人生を生きてもらうか、いかに最期を迎えてもらうか、そのために自分に何ができるのかを考えるようになりました。そうした時に、相手の方がこれまでの人生をどう生きてきたのかまで考えながら、お話を伺うようになりました。
━━人生の最期に関わることは、辛いことも多くないですか?
確かに、突然の別れなど、悲しいこともあります。その時は、ご家族と一緒にご本人のことを話して、悲しみをわかち合います。また、スタッフ同士でも想いを話して共有し、支え合っていますね。関わった後は、毎回必ず、自分がしたことがご本人にどう影響していたか、ご本人の本当の想いを理解できていたか、ご家族が納得できた別れになっていたかなどを振り返って、次の仕事につなげていくことを意識しています。
  
この仕事のやりがいはどのようなことですか?
利用者の方の姿や声はやりがいですね。「井上さんがきてくれると家の中が明るくなる」と言われると、関係が築けたなと嬉しく感じます。この仕事は、利用者さんやそのご家族と一番近い位置で働けます。その方々の想いにも近くで触れていくため、信頼関係をつくらないとできない仕事です。自分の意思が言葉で伝えにくい人が多いですが、関係ができて、やり取りの中でお互いに気持ちが通じ合えた瞬間は、本当に嬉しいです。
━━岐阜で働こうと思ったのはどうしてですか
自分が目指していたことにぴったりのフィールドが岐阜にあったからです。私は、祖母の言語障がいがきっかけで言語聴覚士に関心を持ったのですが、福祉も学びたいと思い、日本福祉大学へ進学しました。その後、やっぱり最初に目指した言語聴覚士も勉強しようと決めて卒業後に専門学校へ通いました。就職の際に、福祉の現場で、より生活に密着した環境で働いていきたいと思っていた時、今の職場と出会うことができ、ずっと岐阜で働いています。
━━働いてから感じた地域の魅力はありますか?
人間関係が希薄でなく温かいところです。ここでも毎月防災訓練を行いますが、皆が参加してくれて、つながりができていきます。また、地域に出ると社会資源がたくさんあることに気づきました。今はまだ活用しきれていない部分もあるので、今後は、地域の方が、地域の中にその人なりの居場所を感じられるように、もっと地域とつながっていきたいと考えています。
  
━━この職場の魅力はどんなところですか?
色々ありますが、子育てをしながら働けるところは非常に助かっています。職場の中に保育園があるので、子どもと一緒に出勤して働いていました。また、会議も子連れOKの職場なので、卒園した後も子どもを連れて来て会議や職員向けのエアロビ教室に参加しています。
最後に地元就職を目指す後輩へのメッセージをお願いします。
高齢者分野の仕事はとても素敵な仕事です。働く中で、自分もこんな風に年を取りたいなと思える方にたくさん出会えます。もちろん、悲しいことや大変なこともありますが、一人の人間が、人生の最期の姿を見せてくれるということは、とても大切な事なのだと感じます。その方のこれまでの生き方、人生をたくさん聴いて、高齢者の方に育ててもらい、自分の人としての幅が広がりました。そんな幸せな仕事に岐阜で関わる学生さんが増えてくれると嬉しいです。
〜インタビュアーの感想〜
井上さんにお話を伺い、大変な事や今課題と感じている事、苦労している事も含め、「仕事を楽しんでいる」ということが伝わってきました。「命が続く限り、1日でも長く長生きしてもらうために支援はしているけど、死は終わりじゃなくて思い出と共に生きている」という話を聞いて、私もそんな時が来たら利用者に後悔のない関わり方をしたい。利用者自身もこの人たちに看取ってもらえて良かったと思われたいと感じました。「看取る」というのは悲しい事だと思っていましたが、とても幸せな事なのだと思えるようになりました。
私も、年をとることを楽しみだと感じられる人生を送れるようにしたいです。

社会福祉学部社会福祉学科 杉岡 真帆

【卒業生取材】飛騨慈光会を取材

子どもたちが一人の人間として社会に出ていけるように

卒業生の活躍を取材する企画。今回は岐阜県恵那市出身の八澤菜見子(はちざわなみこ)さん[2015年卒]にお話を伺いました。八澤さんは、美浜キャンパスの社会福祉学部で学び、保育士の資格を取得。現在は高山市の社会福祉法人飛騨慈光会が運営する児童養護施設夕陽ヶ丘で児導員として働かれています。インタビュアーは、社会福祉学部3年の服部真子さんがつとめます。
━━現在はどのようなお仕事をされていますか?
子どもたちと一緒に生活をすることが仕事です。私が担当している施設は小規模ホームです。ここでの勤務は宿直勤務が基本となるため、14時に出勤して翌朝10時まで、子どもたちが学校から帰ってきてからの生活を見ています。また、入学式や保護者面談などの学校行事の参加や、保護者の支援も大切な仕事です。
━━保護者の支援もされるのですか?
子どもたちが、親元に帰ることが一つの目標です。ここには、様々な事情から親と離れて生活をしなければならなくなった子どもたちがきます。ご家族のお仕事の都合や体調の変化など、それぞれのご家庭ごとに事情があります。そのため、ご家族に対して、子どもたちが家に帰って一緒に生活していくための支援も必要になってきます。一人で対応するのではなく、他の職員と共有して皆で一緒に対応をしています。
━━この仕事の役割はどのように感じていますか?
一言で言うと「親」なのですが、一線は引いています。ホームの子どもは6人と少ないため、より家族に近い生活になりますが、それでも、ここではご家族と暮らすことができるまでの「親代わり」なのだと思って愛情を注いでいます。生活の役割分担は子どもたちと話し合って決めています。なんでもやってあげるのではなく、将来、子どもたちが自立した生活を送っていけるよう、一緒に暮らしながら生活のトレーニングをしていくことも私の役割です。
 
━━どのようなことに気をつけて働かれていますか?
子どもとの距離の取り方です。最初の頃は距離が近すぎて、子どもたちがすることをなんでもOKで済ませてしまっていました。でも、そうすると子どもたちが育たなくなると先輩から教えてもらいました。でも、意識すると距離が遠くぎこちなくなってしまうので、その子との距離を見極めながら、関係を作ることを大切にしています。
━━この仕事をしてから、どのような能力が身につきましたか?
待つことができるようになりました。最初の頃は、子どもたちが自分でやろうとしていることに手を出してしまっていましたが、今は、待って見守ることを意識しています。これは、子どもたちのことをよく理解できるようになったのだと思います。ウソもすぐに見抜けるようになりました(笑)。叱り方も、以前はすぐに感情的になってしまっていましたが、今は、その子に合わせて、一呼吸置いて伝えられるようになりましたね。そうやって関わっていくと、子どもたちも私のことをわかってくれるようになってきました。
この仕事のやりがいはどのようなことですか?
やりがいはありすぎます(笑)。一つは、子どもたちの笑顔。これはなににも変えられませんね。あとは、成長した姿が目に見えることです。ここでは、原則18歳になったら退園しなければなりません。限られた時間の中でどうやって子どもたち一人ひとりを育てていくかを考えます。子どもが自身の言動で、私のことを傷つけたなって振り返っている姿を見ると、成長したなって嬉しく感じ、私ももっと頑張ろうと思えます。退園した子が元気な顔を見せにきてくれることも嬉しいですね。

━━岐阜で働こうと思ったのはどうしてですか
今の職場があったことは大きいです。大学入学当時は、高齢者福祉に関わりたいと思っていました。でも、ある時、虐待のニュースを目にして、児童分野に関心を持つようになりました。それから、いろいろな養護施設に見学や実習にいきました。そして、社会福祉士の実習でこの夕陽ヶ丘にきた時に、自分が進みたいと思う方向にぴったりだったのです。自分が職員になって働いた時の姿が想像できました。祖母が、高山市に住んでいたということもあって、親しみがある土地だから安心感がありましたね。
━━働いてから感じた地域の魅力はありますか?
地域の連携が強いことです。子どもたちのことについて、施設まかせではなく、子ども相談センター(児童相談所)や学校など、地域皆で連携して子どもの支援をしています。また、夏には学校の先生たちと施設の職員が集まり、情報交換をする交流会をおこなっているので、お互いに相談しやすい関係ができています。さらに、最近ですが、子どもに関する職に就く若者が集まる「若手部会」ができました。ここでは、子ども相談センター、社会福祉協議会、施設職員などが一堂に集まって、ざっくばらんに話し合っています。地域でこのようなつながりができると、みんなで力を合わせてやっていこうという流れになり、働きやすいです。

最後に地元就職を目指す後輩へのメッセージをお願いします。
岐阜は地域も人も温かくていいですよ。特に高山はそれを感じます。この小規模ホームが始まった時も、近所の方が色々と手伝って助けてくれました。子どもたちの声がうるさくても、「うるさいのが子どもの仕事だ」と受け入れてくれます。このような地域で働き、いろいろな人とつながれて、高山に来て良かったと感じています。ぜひ、この岐阜県でやりたい仕事に出会ってください。

〜インタビュアーの感想〜
今回の取材で最も印象に残っていることは、高山市のすごさです。何かあるとすぐにケース会議が行われたり、年に1回子どものことについて交流会があったり、年に2回子相(児童相談所)とのケース会議が行われたりと、施設と行政、学校との連携がとても強いということが分かりました。また、子相若手部会との交流もあり、子相との関係を築ける場もあるということを知りました。高山ならではの「みんなで力を合わせてやろう」という精神であり、私はとても素敵で魅力を感じました。今回の取材を通して、より地元である岐阜県で就職したいという気持ちが強まりました。

社会福祉学部社会福祉学科 服部真子

【卒業生取材】コープぎふを訪問

想いをカタチにする。そのために、信頼してもらえる関わりをつくる

卒業生の活躍を取材する企画。今回は岐阜県本巣市出身の横山理沙(よこやまりさ)さん[2007年卒]にお話を伺いに職場を訪問しました。横山さんは、美浜キャンパスの社会福祉学部で学び、卒業後は岐阜県各務原市に本部を置く生活協同組合コープぎふで働かれています。ご家族も日本福祉大学の卒業生だとのこと。インタビュアーは、社会福祉学部3年の田口麻稀さんがつとめます。
━━これまでと現在のお仕事について教えてください
就職してすぐは、5年間配送トラックに乗って配達の仕事をしていました。岐阜県の西濃地域が私の担当で、毎日トラックを運転して、週に一度担当する各組合員さんの元へ、商品をお届けしていました。そしてその際には、組合員さんのご要望や想いを聴くことも大切な仕事でした。その後、人事部門に異動をして、6年間、新卒採用や人材育成に関わりました。現在は3度目の異動で、万が一の暮らしを守るための保障として、生協が扱っている保険商品に関わっています。組合員さんからの保険の相談や、加入申込書の確認、電話での対応など、これまでとは違い、内勤が多い仕事です。
━━就職してすぐの頃はどんなことが大変でしたか?
どんなに暑い日でも、雪が積もっていてもトラックを運転して商品を届けることです。でも、そうやって現場で働いたことで、自分が誰のために仕事をするのかがよく理解できました。私は就職1年目から3年目まで同じ配達コースを担当していたのですが、担当を離れる時に組合員の皆さんがプレゼントをくれたのです。無我夢中で頑張ってきたことが認められたのだと感じて嬉しかったのを覚えています。今でも、新人の頃にお世話になった組合員さんとはつながっていますよ。
 
━━職場ではどのような役割を担っていらっしゃいますか?
組合員さんの想いをカタチにするお手伝いです。例えば、今の仕事では、保険の保障内容を見直しているという組合員さんがいらっしゃれば、相談にのり、その方にあった保険商品を提案しています。組合員さんには、一人ひとりその方なりの想いが必ずあると日々実感しています。そして、皆さん、生協へいろんな期待を持たれているので、それをしっかり受け取って、カタチにするのが私の役割だと考えて仕事をしています。
━━この仕事をしてから、どのような力が身につきましたか?
相手の立場になって考えるクセが身につきました。生協の仕事は、地域に入り込んで、その土地で暮らす人たちの身近な存在として関わります。そのため、誰のために働いているかが見えやすく、自然と相手の立場で考えることができるようになっていきました。また、発信する力も身につきましたね。みなさんそうだと思いますが、誰かわからない人に心は開かないと思います。まずは、私という人間を知ってもらい、「横山さんなら話ができる」「横山さんが勧めてくれる商品なら安心」と信頼される関係をつくる。自分や商品のことを発信していくうちに、なにを、どう発信したらいいかが見えてきました。
━━岐阜で働こうと思った理由を教えてください
大学で地域のくらしをより良くするためにどうしたらいいかを学んでいて、地域と関わる仕事をしたかったからです。大学で学んだ『ふだんの、くらしの、しあわせ』を実現させたいと考えた時に、地域に関わるなら自分が愛情を持っている岐阜県だと思いました。
その中でも今の職場を選んだのは、より地域に身近なところで、そこで暮らす人たちのくらしに関わって働きたいと考えた時、このコープぎふの仕事が一番合っていました。
 
━━働いてから感じた地域の魅力はありますか?
人の温かさです。配達をしていた頃には、夏の暑い時は、冷たい麦茶やお菓子を出してくれたり、配送トラックが雪で動けなくなった時に、地域の方がすぐに駆けつけて助けてくれたということもありました      。本当に皆さんの温かさに支えられて仕事ができていたと思います。あとは、各地域それぞれに特色があり、それぞれの地域ごとにまとまりがある気がします。人と人のつながりも濃いですね。色んな方のくらしがあり、くらしがあるから想いがある。そこに触れることが地域で働く楽しさなのではないかと私は感じています。
このお仕事の魅力ややりがいはどのようなことですか?
組合員さんの存在自体がこの仕事をする上での魅力でもあり、やりがいにもつながっています。「生協のあの商品、美味しかったよ」と言われると、喜んでもらえている、役に立てていると感じ、嬉しくなります。普段から組合員の皆さんに、本当に良くしてもらっている。だから、私も「仕事だから」というより、「この方たちのために出来ることをしたい」という気持ちになれます。「生協さん」「お姉さん」ではなく、組合員さんに名前で呼んでもらえた時は、一人の人間として受け入れてもらえたようで嬉しかったです。
それと、ここには自分がやりたいことが出来る環境があります。組合員さんとの関係の作り方はみんな違ってその人なりの工夫ができる。地域で配達の仕事をしていた時も、思うようにいかず悩むこともありました。でも、自分なりの関わり方を見つけていく中で、「あなたのおかげで生協を利用することが楽しくなった」と言ってもらえたり、ご家族皆さんが私のことを知って、親しみを持ってもらえたりして、自分がやってきたことは間違っていなかったと、強く感じた記憶があります。
 
最後に地元就職を目指す後輩へのメッセージをお願いします。
岐阜を好きな気持ちを大切にしてほしいです。その気持ちを持つことが、地元就職につながる一番の近道であり、要になるとお思います。また、一度、自分の家族や近所の人が、どんな仕事をしているか、実家の周りにどんな会社があるのか調べてみるのもいいかもしれません。意識して見ていくと、実は岐阜にもステキな会社や仕事がたくさんあります。就職活動は、そうやって地域や世の中を知る良い機会です。大変なこともあるとは思いますが、自分の人生にとって、とても貴重な時間になるはずなので、皆さんなりに楽しんでくださいね。
〜インタビュアーの感想〜
このインタビューを通じて、就活に対する見方・考え方の幅が広がりました。私はこれまで、福祉分野での就職しか考えていませんでしたが、企業で働く卒業生の方にお話を伺ってみて、仕事のやりがいや楽しさを感じることができました。また、大学で学んだ福祉も様々な場面で活かされているということを知りました。地元で働く魅力について、実際に働いている先輩から聞くことができ、これからの就活にいかしたいと思います。

社会福祉学部社会福祉学科 田口麻稀

【卒業生取材】大野慈童園を訪問

ひとりひとりと向き合い、子どもたちの安心・安全をつくる

卒業生の活躍を取材する企画。今回は岐阜県岐阜市出身の村橋諒(むらはしりょう)さん[2008年卒]と郡上市出身の本田智佳代(ほんだちかよ)さん[2016年卒]にお話を伺いました。お二人は、美浜キャンパスの経済学部と社会福祉学部で学び、現在は岐阜県揖斐郡大野町にある社会福祉法人擁童協会の児童養護施設「大野慈童園」で働かれています。インタビュアーは、将来、児童福祉分野の仕事を目指している社会福祉学部1年の中村優里さんと藤森夏希さんです。
━━お二人の日々のお仕事を教えてください
本田さん|私は、学童ホームと呼ばれるユニット制の施設を担当していて、子どもたちを起こすことから1日が始まります。ご飯を食べさせて、学校へ送りだして、帰ってきたら宿題を見る。お母さんみたいな仕事ですね。学校のPTAへの参加や、部活動の保護者会の対応も私の役目です。
村橋さん|私も基本的には同じ。生活のサポートですね。ただ、私の職場は分園で一軒家なので、調理もしています。時々子どもたちも手伝ってくれて、一緒につくることもあります。あとは、子どもの金銭管理です。お小遣いを計画的にどう使っていくかを子どもと話し合って、お金の大切さを知ってもらいます。
 
━━職場ではどのような役割を担っていらっしゃいますか?
村橋さん|役割で言うと父親的な立場です。普段は子どもたちと一緒に楽しく遊びますが、時には厳しく、子どもたちをまとめることもしています。後は、職員間では中堅になるので、先輩と後輩をつなぐ役割ですね。職員同士の関係は、子どもたちにも影響するので、皆が働きやすいよう心がけています。
本田さん|子どもたちからすると、話しやすい姉ですね。ホームの中では年齢が一番上なので。子どもたちとの関係を作りながら、子どもたちがどうしたら暮らしやすいかを考え、生活環境を良くしていくことが、私の役割です。
村橋さん|それから、子どもが虐待で犠牲になるニュースを目にするたび、本当に胸が痛くなります。でも、自分たちの仕事は、この子たちを支える役割があるのだと思うと、もっと頑張ろうという気持ちになります。
━━この仕事をしてから、どのような能力が身につきましたか?
村橋さん|物事を冷静に見ることです。目の前の状況を客観的に判断して、自分が何をすればいいのかを考えて行動できるようになりました。失敗もたくさんありましたね。子どもに半年間、口をきいてもらえなかったこともあります。いい教訓になりましたね。
本田さん|私は、子どもの感情を読み取る力です。勉強ができずぐずっていても、一人ひとりその感情は違います。その子なりの感情を理解して関わっていくことで、やっと、子どもたちとの関係ができていきます。毎日毎日子どもたちとぶつかり、目の前の子に何ができるのかを考え続けて1年。ようやく少し身についてきたと感じています。
村橋さん|ここにくる子どもたちは、人を信用していない子が多いです。そのため、関係性は、そう簡単には築けません。一緒に過ごすなかで、少しずつ少しずつ積み上げていくことしかできないです。そのことを理解しているから、新しい子が来ても、じっくり時間をかけて、その子との関係づくりに向き合えます。
 
━━どうしてこちらの施設で働こうと思ったのですか?
本田さん|見学に来た時の印象です。職員も子どもたちも穏やかで、施設全体が明るい印象でした。もともと児童養護施設を目指していたので、岐阜県や愛知県の施設をいくつか見学しに行きました。そのなかで、「ここで働きたい」と感じましたね。また、岐阜県のおだやかで温かい土地柄や人柄が好きです。
村橋さん|岐阜県は住み慣れた土地で、愛着があることが大きいですね。そのため、岐阜県で暮らすことしか考えていなかったです。今の職場は、私も見学に来て決めました。職員同士の関係がとてもよく、本当に困ったときに頼れる人たちが周りにいます。だから子どもたちも落ち着いていると感じます
━━働いてから感じた地域の魅力はありますか?
村橋さん|子どもたちのことを気にかけてくれる方が多いことです。公園に遊びに行くと、地域の方が子どもたちに声をかけたり、私たちに普段の子どもたちの様子を教えてくれます。小学校の校長先生も施設を訪ねてきてくれます。また、私は地域で子どもにサッカーを教えていますが、そこの人たちも良い方ばかりですね。
本田さん|養護施設への理解があります。私が担当している子どもの部活や少年団の親御さんたちも、施設や仕事のことを解っていただいていて、いつも助けてもらっています。子どもの主治医も長年ずっと関わってくれているので安心できますし、地域に子どもたちを見守ってくれる方が多いことは魅力ですね。
 
このお仕事の魅力ややりがいはどのようなことですか?
本田さん|子どもとの関係ができた時は、やっててよかったって思います。子どもが自分のおやつをくれたり、おこづかいでジュースを買ってきたりしてくれます。頑張ってよかったなって感じますね。
村橋さん|自分たちで支援を考えてやっていけることはやりがいです。別の施設だと対応マニュアルのようなものがあるとこもありますが、ここにはなくて、子どもたちの事を考え、自分たちで関わりを考えて支援をしています。形式に沿った支援ではないので、考える力も身につきますし、何より一人一人の事を考えて、その子に合った支援を納得してできることはやりがいですね。
本田さん|子どもたちの成長に関われることもやりがいです。子どもたちができたことを見逃さずに声をかけて認めていくと、子どもたちの笑顔につながります。
村橋さん|確かに、それは私も嬉しいですね。先日も、小学校の子が、こちらが何も言わなくても自分一人で宿題をやり遂げたのです。その子にとって、1回でもできたことは大きいことで、一人でやっていけるって自信を持ってくれました。子どもたちの小さな成長を見つけて、そこを伸ばしていくこともこの仕事の魅力です。
最後に地元就職を目指す後輩へのメッセージをお願いします。
本田さん|岐阜県は、児童関係の施設もいいところが沢山あります。まずは調べてみて、そして、自分の目で見てみてください。現場に行くと、肌で感じられることがたくさんあります。職場の雰囲気は、行ってみないことには決してわかりません。
村橋さん|地元で働く自分なりの理由をしっかりと考えてほしいです。なんとなく地元で働くことを選ぶのではなく、就職した後の生活を考えてみてください。日常の生活や、通勤や休日の過ごし方など、「こんなはずじゃなかった」が少なると思います。働き始めの頃は、仕事でいっぱいいっぱいいになります。なので、それ以外のことを事前に考えておくと、心に余裕をもった生活を送れますよ。

〜インタビュアーの感想〜

養護施設に行ったのが初めてだったため良い経験になりました。取材をして印象に残ったのが「子ども達との関係性」を大切にされていることです。誰でも初対面の人に心を開くことは難しいし、子どもによって関係性の築き方も違ってくるから積み重ねが大切だと思います。子どもの気持ちを読み取ることは、大学の講義内では学ぶことができず、実際に子どもと関わってしか得ることができない力であると感じました。

社会福祉学部社会福祉学科 中村優里

講義やテレビ、新聞などで児童養護施設のことについて見たり聞いたりしたことはありましたが、実際に現場を見るのは初めてでした。今までは大まかな仕事内容しか理解していませんでしたが、仕事内容や経験談などのお話しを現場で働く方から直接伺ったことにより、理解を深めることができました。また、施設の様子を見学したことで、肌で雰囲気を感じることができ、とても新鮮で貴重な経験になりました。この経験を将来に繋げていきたいと思います。

社会福祉学部社会福祉学科 藤森夏希