社会福祉学部では、毎年、入学して間もなく春季セミナーという合宿型研修を行っています。2015年から、春季セミナーの中で、地域のフィールドワーク(以下、FWと略す)を通して、1年生全員が各クラスに分かれて地域を知り、地域で学ぶ体験を培うプログラムを実施しています。
2016年5月16日(日)、大濱クラスは、岩滑地区のコミュニティづくりの中核を担う岩滑区民館を訪れ、岩滑区長の本間氏、やなべお助け隊隊長の森氏、ふれあいセンターの加藤氏から岩滑地区の重層的な組織による住民主体のまちづくりのお話を聞きました。岩滑区の自主防災会は、「防災功労者内閣総理大臣賞」を受賞しています。
その後、学生たちは、地域見守りシステムの「ごんの灯りプロジェクト」の取り組みを見ながら、岩滑地区を歩き、NPO法人りんりんの学童保育所りんごハウスに向かいしました。
NPO法人りんりんの代表下村さんからは、学生たちが生まれる前の22年前から始まったりんりんの活動の経緯を紹介しながら、現在おこなわれている事業を説明いただきました。変化するニーズに対応しながら、りんりんの役割も制度の変化とも交わりながら、「福祉制度の狭間」での取り組みの重要性についてお話をいただきました。
また、地域との関係性を育む中で、地域にある資源を掘り起こし、資源をつなぎ合わせ福祉サービスをプロデュースしていく「黒子」の役割を垣間見る時間となりました。
学生たちは、この機会に積極的に質問をしていました。
担当の大濱裕准教授によると、「体育振興会やお祭りの組織など古くからある組織活動の中に、住民同士の協力の規範が経験として蓄積されていることによって、そのうえで、住民同士やNPOなどの創造的な住民活動が行われている」とのことでした。
社会福祉学部では、この他にもA日程では10コース、B日程では8コースに分かれて、知多半島と高浜市をフィールドワークを行いました。