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【経済学部】~長野県辰野町での「地域おこし協力隊」活動を振り返り~

日本福祉大学と辰野町は、相互の交流・連携により、地域社会の担い手を継続して育むことを目的として、平成19年に交流連携協定を締結しました。本学では、経済学部・国際福祉開発学部生を対象とした開講科目「地域研究プロジェクト(2年次開講科目)」で、長野県辰野町をフィールドに地域活性化に向けた支援を行ってきました。
経済学部3年の角谷達則さんは、このプログラムを履修し、1~2年時に辰野町で活動してきました。2年次の終盤に辰野町へ貢献したいという思いが強くなり、辰野町が募集する「地域おこし協力隊」に応募しました。そして、平成30年4月に長野県辰野町の「地域おこし協力隊」として赴任することになり、平成31年3月に1年間の任期を全うしました。
今回は、隊員としての任期を終え、東海キャンパスで大学生活を送っている角谷さんにお話を伺いました。

辰野町で「地域おこし協力隊」として活動したきっかけは?
角谷さん:人柄の温かさと景観の素晴らしさに魅了されました。すでに「地域おこし協力隊」として活躍した先輩もいるので、自身も地域おこし協力隊として貢献したいと思い応募しました。
地域おこし協力隊としての活動内容は
角谷さん:自身の趣味が「鉄道」だったことから、中央本線の辰野~塩尻駅間で、地域づくりの拠点、観光資源として発信していく活動を主に行ないました。
具体的に手掛けたことは?
角谷さん:一つ目は、川島地区にある信濃川島駅のホーム上の柵をペンキ塗りをするイベントを企画しました。このイベントは3回実施し、主に地元の高齢者やボーイスカウトの子どもたちが参加してくれました。初回はネットニュースに掲載されたこともあり、その記事を見て、長野市から参加して下さった方もいました。二つ目は、「辰野線を愛する鉄道ファンが作った沿線マップ」を制作しました。写真から文面まで、すべて自身で用意しました。マップの中にある電車の「絵」はパワーポイントのスキルで描きました。3つ目は動画撮影に挑戦しました。ぜひ制作した動画を見てほしいです。(角谷さんが制作した動画の一例はこちら。)あとは、日本酒のプロデュースにも携わりました。商品企画や味見、酒蔵に行き、製造する過程を手伝ったり、販売促進に関わってきました。

柵のペンキ塗り作業


日本酒プロデュースにも関わりました


この活動を通して学んだことは?
角谷さん:最初イベントの周知をする時に、誰に伝えたらいいのか分からず、関係者からお叱りを受けました。その経験から根回しをした上で、周知を図ることが大事だと知りました。様々な「挑戦」の中で、「大学生」だから許されたことが多かった感じがします。また、他の隊員の方から、「人が人を呼ぶ」ことを教えられ、人の輪を感じることができました。
今後の辰野町との関わりについて
角谷さん:1年でやりきれなかったことがいくつかあります。直近では日本酒販売の手伝いに行きますし、まだ駅舎の柵のペンキ塗りの作業などが終了していないので、その作業を夏休みを利用して行う予定です。
角谷さんは今後の学生生活では、キャンパス祭の実行委員会において広報を担当するそうです。まだまだ辰野町でやり残したことがあるため、学生として辰野町と関わりつつ、学生生活と両立させたいとのことです。これまでの経験を活かして更なる活躍が楽しみですね。
美浜キャンパス全学教育センターと東海キャンパスコミュニティラウンジ(Cラボ)では、これから地域で何か取り組んでみたいという学生を支援しています。お気軽にお立ち寄りください。

【東海】経済学部 まちづくり駅前ショップの取組とデジタルマッププロジェクト

経済学部 吉田ゼミでは、2年生を中心に12月3日(月)から6日(木)の4日間、「まちづくり駅前ショップ」の取組で、「豚汁」販売を実施しました。この活動に入る直前に、豚汁の材料を確保するために、知多市の農家 加藤誠さんの協力を得て、農業体験を行いました。材料を自分たちの手で確保することで、売り出す商品に対して愛着をもってもらう狙いがあります。学生たちは玉ねぎの苗つけを体験し、大根やネギ、ニンジンなど野菜を入手しました。

豚汁の販売は、ゼミ生を中心にシフトを組み、4日間かけて販売しました。常時2~4名の学生が対応しました。ゼミ生以外の学生が応援に入り、販売の呼び込みを行っていました。また同時開催で射的を企画しました。ゼミ活動に参加した経済学部2年の江口慧太さんは、「最初、豚汁の試作の段階では不安だったけど、楽しみながら取り組むことができた」と語りました。

一方、経済学部 遠藤ゼミ デジタルマッププロジェクトの活動も行われました。このプロジェクトでは、大田川駅前周辺の飲食店に協力していただき、「コスパ最強!!太田川クーポンマップ」を制作しました。ちょうど、太田川駅前ではウィンターイルミネーションin大田川2018が開催して間もない12月3日、制作したクーポンマップの周知を図るため、プロジェクションマッピングを制作し披露したり、ミニライブを実施しました。ミニライブでは、本学の地域連携教育や地域課題解決型研究に貢献いただける人材「知(知)のマイスター」に登録している「東海市ふるさと大使」の木佐貫あつひささんが篠笛を披露しました。曲の間に事業の説明をして、道行く人に呼びかけていました。12月10日以降、クーポンマップに新たなお得なお店情報も追加していきます。この活動に取り組んでいる経済学部2年の羽田直生さんは、「クーポンマップを登録してくれる方が日に日に増えることが嬉しい」と語りました。この活動は1月14日まで展開され、1月25日に報告会を実施するとのことです。

 

【美浜 社会福祉学部】福祉大学祭“認知症予防うどん”の販売

11月3日、美浜キャンパスの福祉大学祭で、認知症啓発プロジェクトの「企画」を担当するグループが、“認知症予防うどん”を販売して、認知症啓発活動を行いました。

この取組は、社会福祉学部正課科目「フィールド実践演習」(担当:斉藤雅茂准教授)の認知症の啓発を目的に学びを深める取組の一環で行っています。
学生たちは、「企画」「絵本」「絵あわせ」「双六」と4グループに分かれ、認知症への理解を深めるとともに、当事者やその家族が抱える課題を理解し、啓蒙に向けた企画の提案や実施、そして活動の成果を地域社会に発信することを目標として活動しています。
“認知症予防うどん”とは、ほうれん草やしいたけ、かつお節などの認知症予防に良いとされている食材を使ったうどんです。学生たちは、なにが認知症予防に良いか、食材と効果について調べ、うどんを作ることを決めました。

 
 
 
 
 
 
 
 
大学祭に出店するにあたり、仕入れと販売の量や価格など、打ち合わせを何度か重ね、当日を迎えました。学生たちは、慣れない料理や販売に苦戦しながらも、1杯250円のうどん、200食完売に向けて、大きな声で呼びかけを行いました。

 
 
 
 
 
斉藤雅茂先生も顔を出していただき、大学祭にいらっしゃった地域の方にも認知症予防の啓発をすることができました。認知症への理解を啓発する学生たちの想いが、多くの方に届けられたと思います。
今回の企画を通じて、様々な経験ができたのではないでしょうか。

【知多】認知症啓発カルタを囲んでちたざっく開催


2018年7月22日(日)、知多市勤労文化会館において、本学の地(知)のマイスターとして大学の教育・研究・社会貢献の活動に協力をいただいている日比野徳男さんが主催するちたざっくやろう会によるちたざっくvol11が開催され、約20名が参加しました。 
はじめに主催者の日比野さんから、知多市でざっくばらんにひと・もの・ことを目指して行われているちたざっくの想いが共有されました。
そして、この日は、昨年度、社会福祉学部の斉藤雅茂准教授が指導する「フィールド実践」を受講した社会福祉学部3年生の学生4名がゲストに招かれ開催されました。今回の企画は、新聞報道で認知症カルタの存在を知った本学の市民研究員(※1) であった日比野さんから招きを受けて、それに学生たちが応える形で実現しました。

学生たちからは、認知症プロジェクトの活動紹介や、認知症啓発カルタの制作のコンセプトや思いが伝えられました。「何も知らない人でも対応できるように、認知症をネガティブに捉えるのでなく、認知症になっても周りの人が理解していれば大丈夫ということを伝えたい」という強い想いからスタートして、イラストも文字も読みあげる句の内容もゼロから学生が考えたものです。その後、参加者で実践してみると、大人でも楽しみながらカルタを通して、認知症の人への対応を学べるようになっていました。次第に白熱して自然と距離がちかくなっていく様子がみてとれました。

最後は、ファシリテータの日比野さんの進行でみんなで円になって学生の想いを汲んだ改善点や活用についてのアイディアがフィードバックされました。「どの札が一番好き」という質問に対して、学生も含みそれぞれの参加者から「すみなれたこのいえでずっとくらしたい」や、「なつかしいおもいでいっぱいきかせてね」、「ふらふらとあるくことにも意味がある」「見つけようおばあちゃんのいいところ」などがあげられて、温かい気持ちになりました。
参加した方からは、「書いてある内容は、認知症の人だけでなく、人と人とのコミュニケーションにすべてあてはまる」といった意見が聞かれ、それに応えるように、学生からは「この人(認知症の人)とそのまわりの人をみんなで支えていくことでよりよい暮らしにつながっていって欲しい」と思いが伝えられました。
地(知)のマイスターの日比野さん、学生の活躍の機会をつくってくださりありがとうございまいた。

【東海・経済学部】「Digital Mapで太田川駅周辺検索」

「地域社会と共生」(担当:原田忠直准教授)の講義では、身近な地域社会の強みと課題を知り、4年間の学びを組み立てていきます。
5月23日(水)の授業では遠藤秀紀准教授の企画、東海市デジタルマッププロジェクトの「太田川駅東西地区まち歩き」のフィールドワークを行いました。この日は、スマートフォン登載の地図アプリケーション「Googleマップ」の独自マップ表示機能を利用してクイズラリー形式で行われました。

経済学部の1年生がグループに分かれ、Googleマップを用いて、クイズの解答を得るためにチェックポイントに向かいます。チェックポイントは「東海市芸術劇場」や「ユウナルステーション」、太田川駅改札にある壁画、ニルフェルの泉、東海市立市民活動センターなどです。

チェックポイントで出題されるクイズは、経済学部の3、4年生が考案。この日、彼らは、そのポイントに立ち、1年生の学びのサポートを行いました。
地域社会と共生では東海市をフィールドとして地域社会の持つ強みと課題を知り、「将来、地域社会とどう向き合うか」を主体的に考える力を養っています。

【東海】経済学部・地域研究プロジェクトⅡ

経済学部では、経済・経営の専門分野だけではなく、医療・福祉分野も含めて、人間や社会を理解し、人々の幸福を考えて経済を動かすことができる、そんなふくしマインドを身につけた人材を育てます。特に重視しているのは、現場で考え行動するフィールドワークです。地域の方々と協働することにより、社会で活躍するための実践的な能力を身につけます。
今回、東海市デジタルマッププロジェクトⅡの遠藤秀紀准教授のゼミでは、ゲスト講師に「まち・ネット・みんなの広場」理事長の加藤龍子さんをお招きして、太田川駅東西地区のフィールドワークを実施しました。5月23日(水)に1年生の地域志向科目「地域社会と共生」で「まちあるき企画」を実施するために、遠藤ゼミでは事前学習を行いました。
まず、Cラボ東海に集まり、「まち・ネット・みんなの広場」理事長の加藤龍子さんから、全体の流れの説明を受けました。加藤さんは、太田川駅東西地区で普段見逃しがちなスポットについてお話いただきました。

続いて、実際にフィールドワークを実施し、2時間掛けて9か所を回りました。


学生たちはカメラや文章で記録していき、5月23日(水)に実施される「地域社会と共生」の事業に向けて、ただ今、準備を進めています。また改めて、この「地域社会と共生」の科目の模様については報告していきます。
 
 


 

【美浜】第6回地域研究プロジェクト報告会(社会福祉学部)

1月25日(木)、美浜キャンパスにて社会福祉学部の地域研究プロジェクトの4つプロジェクトの報告会が開催されました。
「地域研究プロジェクト」は、地域貢献をテーマに、「あんしん」「にぎわい」「つたえる」の3つの要素をコンセプトとしています。
指導教員がプロジェクトを開設し、自治体や地域関係者と協働しながら様々な地域貢献活動を行います。地域の社会課題の解決を地域関係者と協働して取り組む中で、主体性や、問題解決力やチームで働く力など社会人基礎力を身につけることを目的にした教育プログラムです。

報告会では、①多職種協働プロジェクト②子ども・若者 応援プロジェクト③認知症啓発プロジェクト④健康プロジェクトに所属する社会福祉学部2年生が1年間の活動した内容を振り返り、その成果について報告しました。
〇多職種協働プロジェクト(担当教員:藤井博之 社会福祉学部教授)
「多職種連携学習で福祉と医療の壁を超える」をテーマに、フィールドワークやIPE(多職種連携教育)への企画参加を通し、実際に目で見て、考え、触れることで視野が広げられること、違う視点・考えを持っている人との交流をすることの面白さなど、実践・体験に基づいた報告がされました。
〇子ども・若者応援プロジェクト(担当教員:新美晃代社会福祉学部非常勤講師)
「関係性の貧困」に対する福祉的なアプローチとして「地域住民による子ども応援の場づくり」を目標に半田市内の「まちづくりステーションカガシヤ」での子どもの居場所づくりの活動を通して、子どもたちへの関わりや地域に根付いた活動について報告されました。
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〇認知症啓発プロジェクト(担当教員:斎藤雅茂社会福祉学部准教授)
認知症の人とその家族に関する地域社会への啓蒙・啓発を大きなテーマとして、カルタ班、絵本班(子ども向け啓発ツール)、カレンダー班(介護家族向けストレス発散ツール)、コミュニケーションゲーム班、RPG班(若者向け啓蒙ツール)の全5班による活動報告がされました。
関連リンク
〇健康プロジェクト(担当教員:山本和恵スポーツ科学部助教)
「運動を通しての高齢者と障害者の健康サポート」をテーマに、脳トレーニングレクリエーションを用いて半田市の障害者スポーツ大会と美浜町のはつらつ教室の企画から実施、運動サポートをした活動について報告がされました。
関連リンク
学生たちは、活動を通して自分たちの取り組みの振り返りをする中で、新たな気づきを得て、地域や社会の課題をとらえる視点や続けていく大切さを学ぶことができたようです。

【東海】経済学部 デジタルマッププロジェクト

経済学部では、学生の社会人基礎力を育むことを目標とし、課題に取り組むことで力をつける「課題解決型学習」である地域研究プロジェクトを展開しています。この科目では、大学の外に出て、仲間や地域の人たちとの関わりながら、自ら考え、動くことが求められます。
今回は東海市デジタルマッププロジェクトの遠藤秀紀准教授のゼミでは10月28日に行われるキャンパス祭にて「たこ焼き販売」で出店するために準備を進めています。この日は、「揚げたこ焼き」のソースの試作を行いました。この日はキャンパス近くのカフェ「Kurasott(くらそっと)」さんに場所を提供いただき、5~7種類のトッピングが楽しめるように、学生たちが知恵を絞っていました。

揚げたこ焼きに挑戦


原価計算を行い、売価の設定をしています。


東海市デジタルマッププロジェクトは愛知県東海市のさまざまな事業所・スポットの情報を調査するとともに、デジタルマップを用いた情報発信の方法と効果を検討している活動をしているのに、何故「揚げたこ焼き」をキャンパス祭で販売するのでしょうか?遠藤先生にお尋ねしたところ、「原価計算し、価格設定など学んでほしい、そして、キャンパス祭でたこ焼き販売をすることで、多くの方に『東海市デジタルマッププロジェックト』のブースを訪れてほしい、『東海市デジタルマッププロジェックト』のブースでは、学生たちが、たこ焼きを販売していると同時に、東海市の美味しいお店、おすすめのお店などお尋ねしますので、学生の学びの為に、ぜひ情報提供にご協力いただけると嬉しい」とのことです。

どんなトッピング案が出てくるか楽しみ


追伸ですが、この授業中にCS放送の旅番組の取材が飛び込みで入り、有名タレントの方からインタビューを受けました。

【美浜・社会福祉学部】認知症啓発活動の紙芝居の披露

日本福祉大学では、経済学部と社会福祉学部で「地域研究プロジェクト」が開講されています。
学生は2年次から、約1年半にわたってプロジェクトに所属し、知多半島をはじめとする自治体や地域関係者と連携・協働し、地域振興や、まちづくりにかかわる諸事業を展開しています。
昨年度、本学のプレゼンテーションコンテスト「ふくしAWARD」で日本語部門の大賞を受賞した「紙芝居を制作して、知多半島各所で認知症啓発活動を行った事業」が、本年度も継続して行われています。
この日は、東海市社会福祉協議会さん、
現在、認知症啓発活動の取り組みを行っていて、今回の企画を主導した一般社団法人東海青年会議所さんと共に、東海市立富木島小学校4年生の「福祉実践教室」に臨みました。まずは、東海市社会福祉協議会さんからのお話で「認知症の症状や、認知症の方への適切な対応」などについて学び、続いて社会福祉学部3年の磯村亜美さんによる紙芝居の披露が行われました。

緊張しつつも、楽しみながら披露してくれた磯村さんは、「子ども達の認知症に対する気持ちの変化があったら嬉しい」と語りました。

参加した児童も磯村さんの紙芝居のお話に真剣に聞き入っていました。


子ども達の反応も良く、紙芝居のクイズには、みなさん答えてくれました。マイクサポートは一般社団法人東海青年会議所の伊藤諭さん。ありがとうございました。


認知症啓発の紙芝居は、「制作した」に留まらず、いかに活用するかが重要です。
次回のこの紙芝居の披露も決まっており、一般社団法人東海青年会議所さん主催「オレンジフェスティバルin大田川」が開催されます。場所は、東海市大田川駅西大屋根広場 特設舞台上で日時は9月18日(月・祝)午後1時10分ごろから披露します。
ぜひ、学生たちが活躍する姿を見に来てくださいね。

【経済学部】地域研究プロジェクトで「防災・減災キャンプ」を行いました

経済学部では、学生の社会人基礎力を育むことを目標とし、課題に取り組むことで力をつける「課題解決型学習」である地域研究プロジェクトを展開しています。この科目では、大学の外に出て、仲間や地域の人たちとの関わりながら、自ら考え、動くことが求められます。
この科目の導入として、これまでの局地的災害の経験から、地域について学ぶうえで重要なテーマである「防災・減災」について理解を深めること、そしてチームワークを高めることを目的に8月31日から1泊2日で、「防災・減災キャンプ」が企画されました。この合宿形式の授業では、経済学部生14名と教員7名が参加しました。講義だけでなく、フィールドワークやグループワークといった参加型の学びの要素が詰まっていました。
まず、東海市防災危機管理課の防災専門員から、東海市の被害想定や避難所、災害時に想定されること等について話を聞きました。その後は、何年も被災地支援を実践されている山本克彦福祉経営学部准教授と佐藤大介全学教育センター助教によるワークショップが行われました。
話し合いで地図を製作中!
ワークショップでは、4つのグループに分かれて、メンバー各自しか持っていない情報(正しくない情報も含む)を基に地図を作成するワークが行われました。情報を提供する側の伝え方や判断により、作られる地図は大きく変化します。他のグループの地図を見比べてみると、参加者たちから大きなため息や歓声が沸き上がりました。
次に、災害時の食事を知るため、非常食で夕食をとりました。お湯でもどして食べるアルファ米や、パンの缶詰、常温のスープなど、これまでに味わったことのない非常食に、「意外においしい!」「これは苦手」などの感想が出ていました。グループを一つの家族とみなし、配給も自分たちで行いました。

色々な種類の非常食があります

色々な種類の非常食があります


一日目の最後は、緊急避難所となる東海キャンパス内を探索し、備蓄倉庫や体育館、トイレの場所などを確認しました。災害時には、どのような点が問題になり得るか…をシミュレーションしながら、キャンパスウォークが行われました。例えば体育館では、プライベート空間をどう確保するのか、もたれかかることのできる壁際は誰が使うべきかといった避難所運営を想定した意見も出てきました。
非常食や水の他にも、災害時に必要な道具が入っています

非常食や水の他にも、災害時に必要な道具が入っています


2日目は、避難生活や避難所運営の課題に対して、災害時に自分たちができることは何か、どのような活動が求められているのかを考えました。避難所の閉塞的な雰囲気を和らげるために、交流企画を行いたいという意見や、防災情報を集約し、発信するステーションを構築したいという意見が出されるなど、活発な議論が行われました。
真剣な表情でワークに取り組んでいます

真剣な表情でワークに取り組んでいます


1泊2日のワークキャンプを終え、修了証を手にした学生たちは、みなとても良い顔をしています。発災時には、緊急避難所の役割を担う可能性がある東海キャンパス―。当然ながら、学生もその運営支援で力を発揮することが期待されています。今回のワークキャンプでは、様々なアクティビティを通じて、チームビルディングをしながら、防災・減災を自分事として考えることができたようです。
【参考リンク】
日本福祉大学 経済学部
日本福祉大学 地域研究プロジェクト
日本福祉大学 ふくし・マイスター