【ふくしコミュニティプログラム】地域課題を通して、看護学部での学びを表現する

【看護学部 基礎ゼミナールⅡ 発表会】
2016年1月5日、12日の2週にわたり、東海キャンパスにおいて、看護学部1年生全員が参加をした「基礎ゼミナールⅡ発表会」が開催されました。報告会は、東海市での施設見学を通じて、グループごとに「健康」をテーマに東海市の健康にかかわる現状と課題とを調査し、学生の視点から提案を行うものでした。報告会は、両日とも東海市行政職員や本学教職員も参加する中で、学生の司会進行によって行われました。
健康をテーマにグループの問題意識とその課題解決案を発表する学生
看護学部では、11月16日(月)にバスツアーが企画され、1年生全員と基礎ゼミナールの担当教員が、「健康」をテーマにゼミごとに分かれて東海市内にある以下の施設を訪問しました。
(東海市役所、東海市しあわせ村、大池公園管理事務所、東海市民体育館、とまと記念館、東海市学校給食センター明倫調理場、大池健康交流の家)
バスツアーの中で、学生は、関連施設の担当職員から「健康」に関する東海市の現状と取り組みについての話を聞き、現状の取り組みと課題に対する理解を深めました。その後、ゼミナールの中で、東海市の異なる施設を訪問した学生同士がグループとなり、グループの問題意識に従って報告(プレゼンテーション)が計画されました。
報告のテーマは、「児童肥満」、「健康的な食事」、「高齢者の健康と閉じこもり」、「セルフケアが難しいとされる人に対する食を通した健康増進」、「生活習慣病」、「地域における関係の希薄化と災害時における高齢者支援」「五感を通した交流の場づくり」などなどグループごとに興味深いテーマで報告されました。どの班も、7分間のプレゼンテーションの中で、現状についてのデータを提示して、問題の原因を探求し、どうすれば解決していけるかを学生の視点から掘り下げた提案が行われました。

グループの報告・提案に対して質疑応答を通して互いに学びあう

グループの報告・提案に対して質疑応答を通して互いに学びあう


中でも、「めざせ!健康寿命~みんなでつなぐ食育・運動」というテーマで報告をしたグループは、「健康寿命を日本一にするには」という課題設定のもとに、「ふれあい」、「食育」、「運動」という3の要因から、東海市の現状を掘り下げた上で提言がされていて迫力のある報告を聞くことができました。最後に、報告者から「東海市にある大学に通う住民として、これらの課題に対して貢献できるように学んでいきたい」と、メッセージが伝えられると会場からは、さらなる成長を応援する温かい拍手が送られていました。
東海市健康推進課の天木氏からは、「東海市の取り組みについてしっかりと調べて理解をした上で報告をしてくださりどうもありがとうございます。今回調べたことをさらに自分の視点で掘り下げていってもらいたい」と激励の言葉とともに、「学んでいく中で気づいたことがあればぜひ行政にも伝えてもらうことで、一緒にまちをよくしていきたい」と協働・共創のよるまちづくりに向けたメッセージが送られました。
この取り組みに協力をいただいた東海市役所の方からのコメントに耳を傾ける学生

この取り組みに協力をいただいた東海市役所の方からのコメントに耳を傾ける学生


最後に、看護学部の山口桂子学部長からは、「報告が重ねられるにつれて、質問の内容が、問題の原因に焦点があうようになってきた。看護師になると、問題を抱える一人ひとりの患者に対してしっかりと向かい合って、その問題を解決をしていかないといけない。今回の報告を通じて学んだ視点をぜひ活かしていけるようにさらに学んでいってもらいたい」とメッセージが送られました。
学生の報告に対して総評を行う看護学部の山口桂子学部長

学生の報告に対して総評を行う看護学部の山口桂子学部長


日本福祉大学COC(Center of Community)事業では、「持続可能なふくし社会を担うふくし・マイスターの養成」を目指して、すべての学部の1年生を対象に「ふくしコミュニティプログラム」という必修科目が配置され、正課科目の中ですべての学生が地域とのかかわりを通じた学習を実施しています。学生たちは、地域における学びの原体験を獲得した上で、学部における上級クラスではさらに専門科目を学んでいきます。
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