2月18日(火)から20日(木)にかけて、東海キャンパスでは、全学教育センター開講科目の「ふくしフィールドワーク実践(東海)」(担当:加茂 浩靖 経済学部教授)が開講されました。東海市をフィールドとした「東海市の地域課題を理解し、その解決に向けて他分野・多職種が連携することの大切さを学ぶ」がテーマとなりました。
この科目では、フィールドワークの体験を通じて身近な地域を理解するとともに、地域課題の解決に求められる多職種・多分野連携のあり方、各主体の役割等を学びます。授業では、いきいき暮らせるまちづくり等をテーマに、東海市が抱える課題とその解決策を学習するとともに、学習成果を発表し、地域社会に還元することを目指しています。
まず、開講に先駆け、1月11日(土)に行われた導入講義で、科目の概要説明や、フィールド先の調べ学習を行ないました。その後、履修学生は、決められたフィールド先について、ウェブサイトで調べたり、現地に出向いたりして、情報収集を行いました。
2月18日の初日、フィールドワーク先の概要や機能など、調べた内容について発表を行ないました。
その後、フィールドワークを行ないました。東海市の循環バス「らんらんバス」に乗車し、東海市荒尾町にある「しあわせ村」を訪問しました。そこで、東海市社会福祉協議会 総務課の加来さんから東海市社会福祉協議会の事業内容について、説明していただきました。学生のひとりから「福祉避難所の設置運営」について、質問が上がりました。その後、しあわせ村の館内を巡り、施設の見学を行ないました。
しあわせ村に続いて、東海市芸術劇場と同じ建物にある「くらそっと ユウナル東海店」を訪問しました。「くらそっと ユウナル東海店」を運営している株式会社エヌ・エフ・ユーの松下さんから、会社の概要、「くらそっと」の事業内容などについてお話しをいただきました。また、お店に展示されている福祉用具について、説明を受けました。
第2日目は、太田川駅西側、ユウナル東海1階にある東海市観光にぎわい情報ステーション「ユウナルステーション」で施設の見学や東海市のPR動画を視聴しました。東海市の観光振興、インバウンドの取組などについてお話しをいただきました。その日の午後は、キャンパスのある大田町付近の「まちあるき」を行ないました。歩きながら、東海市の自然災害や防災を考えました。急傾斜地崩壊危険区域や、大宮神社、大田川樋門を見学し、一日の行程を終えました。
最終日の3日目は、太田川駅東にある「ソラト太田川」3階にある東海市立市民活動センターを見学しました。市民活動センターを運営しているNPO法人まち・ネット・みんなの広場理事長 加藤龍子さんから、施設の概要、利用方法、東海市の市民活動団体の課題などお話しいただきました。加藤さんは「学生さんにも、気軽に利用してくれると嬉しい」など学生たちに声掛けしていました。また、市民活動センターと同じフロア―にある東海市子育て支援センターを見学し、職員の小坂さんから、施設紹介や利用方法についてお話しいただきました。その後、東海市荒尾町にある「とまと記念館」で、トマトにこだわった健康メニューを食しました。参加した学生は「フィールドワークで実際に現地で見て、関わっている人とお話ができ、『まちづくり』について、今までより具体的に理解できた」とフィールドワークを振り返りました。
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【東海】ふくしフィールドワーク実践~ 東海市の地域課題を理解し、課題解決のための各主体の役割を学ぶ~
【東海】COCデイ 東海市の防災・減災を考える~過去の大規模自然災害からの学びを通して~
本年度の東海キャンパスCOCデイは「東海市の防災・減災を考える」とテーマに、過去の大規模自然災からの学びを、今後発生する様々な大規模自然災害発生時に、私たちができる防災・減災を考えることを目的として実施されました。この日は学生58名、地域の方12名が参加しました。
第1部は東海市社会福祉協議会の宝達真志氏と福祉経営学部の山本克彦准教授がそれぞれ各地で発生した災害被災地での活動紹介の後、基調対談を行いました。まず活動紹介では、山本克彦准教授が被災地に行き、現場に入って思う事などについて話し、被災地からの要請を待たずに行動するプッシュ型支援について説明しました。まもなく起こる災害に備え、今、大切なのは“災害時”を想定し、“今(平常時)”を想像することが大切だと説きました。
また宝達さんは、災害支援の実践事例報告を行いました。東海市社会福祉協議会の災害ボランティアセンターの役割や東日本大震災において釜石市や山田町、熊本地震において益城町、更に平成30年7月豪雨の高梁市での支援活動について話しました。その後基調対談を行い、災害時における学生の役割などについて語りました。山本克彦准教授と宝達さんのお二人は、普段からもしも災害が起きた時、どんな行動をとるべきか考えることが重要と呼び掛けていました。
第2部ではグループワークを行いました。全学教育センター村川弘城助教と佐藤大介助教の進行のもと、「南海トラフ巨大地震が発生したら、あなたはどうする?」について演習を実施しました。演習では「防災を科学する B72」というカードを使用しました。「B72」とは防災72時間という意味で、通常被災地の隅々まで救助が行き渡るのは、発災から72時間要するといわれています。この72時間の災害場面を乗り切るため、時系列で考えていきます。東海市大田町に住んでいると想定し、人口や世帯数、障がい者の人数など把握した上で、東海キャンパスが避難所になるという背景で進めます。災害時の避難所における学生や地域住民としての行動、日常生活及び避難所における防災を考え、災害の種類や規模をとらえ、減災に向けて想像する力を身につけます。今回は、被災から72時間を地域住民とともに乗り越えなければならないと想定し、グループで時間毎の対応や行動を話し合いました。参加した地域の方は「災害時の想定を時系列で考えることは無かったので良い機会となった」とお話いただきました。
【Cラボ美浜】「ハザードマップGIS体験講座」開催
11月26日(月)、美浜キャンパスCラボ美浜にて、「ハザードマップGIS体験講座」が開催されました。これは、2018年度市民研究員の宮澤史明氏が中心となって取り組んでいる「WebGISを活用した高齢者にやさしい手作りハザードマップの作成」での勉強会です。この日は、9月に実施された美浜町一色地区のまち歩きに参加した学生2名が参加しました。
GISとは、地理情報システム(Geographic Information System)の頭文字で、デジタル化した「地理空間情報」を扱うソフトです。実際にパソコンにソフトをダウンロードして、操作しながら、指定エリアの表示やデータの反映、編集の仕方、データ分析等を教えていただきました。
参加した社会福祉学部1年の山田勇太さんは、「すごく難しかったけど、これを使いこなし、データを明確化することで、今後の活用が幅が広がると思いました。またこの経験やスキルが、就職にも活かせると思います。」と語ってくれました。
【美浜 社会福祉学部】「総合演習」~防災キャンプを体験しよう!~
11月15日(木)、社会福祉学部(医療専修1年佐藤ゼミ、人間専修1年村川ゼミ)の学生を対象に、美浜キャンパスで「防災デイキャンプ」が実施されました。
今回は、地域課題解決型研究で『防災・減災のしくみづくり』の研究を行っている全学教育センター 髙村秀史助教の協力と指導のもと、「災害時72時間生き残るための知識と技術を得ること」を目的に、アウトドアのノウハウを活かして自助力を高める防災キャンプを体験しました。
まずは、知識編として「自助思考力」を高める重要性について、髙村先生にお話しいただきました。「自助思考力」とは、地域・環境など、自分の身の回りを理解し、自分の生存率を高める方法と必要性を知ることです。実際に被災地で、支援品にテントが支給されたが、誰も組み立てることができず、使われなかったことがあったとのことです。災害時、自助がなければ、近助(互助)、共助、公助にはつながりません。そこで、身近なアウトドアのノウハウを活かして、自助力を身につけ、身につけた自助力を他者に提供することで、防災・減災・公助力を高めることにつながるとお話しされまた。
続いて実践編です。参加した学生28名は、今までキャンプを行ったことがないメンバーです。グループワークでは、「みんなで意見を合わせて協力してすること」「今回の体験・学びが災害時にどう活かせるかイメージしながら行うこと」を意識しながら、テント設営と火おこし、ギリーケトルを利用した湯沸し体験を行いました。
まずは4グループに分かれ、火おこしとテント設営の役割分担をし、体験スタートです。テント班は、テントとコット(ベッド)を設営します。説明書を見ながら、見よう見まねで組立ますが、なかなか形になりません。先生たちも補助して、なんとか設営ができました。
火おこし班は、火をおこし、湯を沸かします。支給されたものは、ギリーケトル、麻紐、火打棒(ファイヤースターター)、マッチ、ライターです。先生のレクチャーを受けたあと、水と燃える材料を自分たちで調達することからスタートです。美浜キャンパスは自然豊かな場所にあるので、水や小枝・枯れ葉などを調達することはたやすいです。問題は火おこしです。どのグループも、最初は見慣れない火打棒で、火をつけることにチャレンジします。何度も挑戦して火はつくけど、すぐ消えてしまう状況が続きます。試行錯誤しながらマッチやライターを使いようやく湯を沸かすことができました。
湯が沸いたグループから、自分たちが沸かした湯を使って昼食です。昼食はインスタントのお味噌汁とご飯です。ご飯は、災害時に鍋が汚れないようポリ袋で炊くご飯を佐藤先生が準備してくれました。自分たちで苦労ながら沸かしたお湯で作ったみそ汁は、最高に美味しかったみたいです。
参加した学生の廣田 楓さんと土井 文愛さんは、「火をつけることが難しく大変だった。日ごろ使っているガスコンロの有難みを身にしみて感じた。テントは知らないと張ることは難しい。誰かが知っていれば、みんなを助けることができる。今回の経験をみんなに教えたいと思いました。」と感想を話しました。
【美浜 子ども発達学部】ふくしコミュニティプログラム「大学生の防災力を高めるワークショップ」
2018年7月4日、美浜キャンパス 子ども発達学部の「総合演習Ⅰ」において、ふくしコミュニティプログラムが行われました。
日本福祉大学では、すべての学部の学生が地域と関わる学び「ふくしコミュニティプログラム」を展開しており、地域のフィールド学習を行っています。
今回は、『大学生の防災力を高めるワークショップ ー「地震」と向き合うためにー』をテーマに、日本福祉大学非常勤講師で、企業・自治体等で防災コンサルタント業務にも従事しておられる防災士の下本英津子先生をゲスト講師に迎え、合同講義を実施しました。
はじめに担当の赤石憲昭准教授から、「南海トラフ地震は、30年以内に70~80%発生する確率があると言われている。実際に起きた時に、備えがあるかないかで命にかかわることになる。今回の講義は、命を守るための大きな分かれ目となる重要なことであるから、自分の基本的な生活パターンをイメージして再確認すること。」とお話しされました。
下本英津子先生は、防災チェックシートを用いて、[大学生×自助][大学生×共助][大学生×災害弱者]という観点から、学生が自分自身の防災力の現状把握を行いました。そしてその事例や現状を解説し、学生自らの防災力を高める必要性がある。誰でも「災害弱者」になり得るからこそ、日ごろから地域で顔が見える関係性を構築しておくことが大切であることを伝えました。
講義を受けた学生の1人 野村樹さんは、「この地域で、いつか地震が起こることは知っていました。今日の講義を聞いて、改めてその可能性が高まっていることを再認識しました。帰宅したら早速、家具の固定や食糧・水の備蓄、避難場所・連絡方法など家族と確認しようと思いました。」と感想を話しました。
下本英津子先生は、「地震は必ず起こる。ただし、私たちの意志と選択によって、地震の被害の大きさを左右することはできる。今日の学びを自分の防災力を高めるきっかけにして欲しい」と話しました。
【美浜】地域課題解決型研究(防災・減災)のミーティングを実施
本学は「地(知)の拠点整備事業」の一環として、住民の視点から美浜町、半田市、東海市、知多市の具体的な地域課題を明らかにし、その解決の道筋を探求する調査や活動に対して支援を行う「市民研究員制度」(一般対象)および「地域課題解決型研究支援制度」(本学教員対象)を2015年度に創設し、2018年度で4年目を迎えます。
先日4月25日(水)に行われた「COC研究交流会」にて、防災・減災を研究する教員と市民研究員の交流で、相互に協力し合い研究していけるよう話し合いの場を設けることになりました。
5月8日(水)、美浜町役場の担当課の方たちに美浜キャンパスへお越しいただき、担当教員と市民研究員でミーティングを行いました。それぞれの研究内容や実施内容、またその効果を踏まえ、美浜町との協働について話し合われました。
知多半島は大震災が発生した時に、災害ボランティアが来ない可能性があると言われている地域です。だからこそ、災害発生時に対応できる準備、そして二次災害を防ぐための減災が必要です。これらの研究を通して、地域の防災力向上に貢献にしていきたいです。
【美浜 社会福祉学部】佐藤・村川ゼミ合同発表会
12月14日(木)社会福祉学部1年生の佐藤・村川ゼミ『総合演習』の合同発表会が行われました。
社会福祉学部の導入教育として、1年生の『総合演習』では、「①主体的に勉強に取り組む姿勢を身につける」「②勉強の方法論を学ぶ」「③学ぶことの楽しさを知る」ことをテーマに進められており、社会福祉学部では18ゼミが実践と研究を進めています。
合同発表会では、この1年間の地域でのフィールドワークや様々なアクティビティを通して学んだ報告を発表しました。
学生は、「地域理解」や「人に言葉で説明することの難しさ」、「人による解釈の違い」などを体験し、活動を通して「主体性」「計画性」「協調性」「行動力」「コミュニケーション力」「チームワーク力の重要性」を学び、この1年での大きな成長を感じていました。
学生には今後も地域志向学習を通し、「日本福祉大学スタンダード*」を身につけて、地域社会で活躍する「ふくし・マイスター」として成長することを期待しています。
*日本福祉大学スタンダードとは、所属学部に関わらず本学学生として卒業時までに身に付けてほしい4つの力(伝える力、見据える力、関わる力、共感する力)を指します。
【美浜・子ども発達学部】ふくしコミュニティプログラム「地域の防災」
2017年11月15日、美浜キャンパス 子ども発達学部の「総合演習Ⅱ」(1年生ゼミ)において、「地域の防災」を学ぶ合同講義を実施しました。
日本福祉大学では、すべての学部の学生が地域と関わる学び「ふくしコミュニティプログラム」を展開しており、地域のフィールド学習を行っています。
今回のゲスト講師は、日本福祉大学非常勤講師で、企業・自治体等で防災コンサルタント業務にも従事しておられる防災士の下本英津子先生。
『「私」×「防災」~災害シュミレーション~』というテーマで、防災を自分の問題として捉えるために、大地震が起きた時の災害をシュミレーションし、いざという時に対応できるようにするためのワークショップも行いました。
日本福祉大学のBCPでは、以下のように述べられています。
「学園の教職員、学生・生徒は、災害発生時においては何よりも『自分の命は自分で守る』とともに、『自らが救援する立場となる』ことを行動の基本原則とする。学生・生徒は、在校時には各学校の指示の下に行動し、下宿・自宅においては地域住民の一員として行動する。」(学校法人日本福祉大学 大規模地震等事業継続計画(BCP))
下本先生からは、美浜地域での災害シュミレーションを通して、いざという時は、人を救援する側にもなれるよう「覚悟×知識×判断力」を養う必要があること、災害を考える事は、災害を恐れる事ではなくて、「自分の人生における価値観を問うことである」ことを教えて頂きました。
下本先生の話を聞き、ある学生は、「東南海地震は必ず来るから、今から準備をしてしっかりと考えておかないといけないと思いました」と意識を新たにし、また、山形県出身の学生は、「小学校6年生の時に、東日本大震災にあった経験もあり、地震はいつ起きるか分からないから事前準備をしっかりしないといけないなと改めて思いました」と自分自身の経験を踏まえて防災の重要性を再確認していました。
講義の最後に、担当の赤石憲昭准教授は、「今回の美浜地域の防災シュミレーションを踏まえ、自分の住んでいる地域を想定して考えておく必要がある。災害が起きた時に、それを実践できるかどうかが、命を守るための大きな分かれ目となる。自分自身のことに結び付けられるように考えることが重要である」とお話しされました。
【美浜・社会福祉学部】「安全の日」に合わせて「防災デイキャンプ」を実施しました
10月19日、本学の「安全の日」に合わせ、社会福祉学部(医療専修1年佐藤ゼミ)の学生を対象にの学生を対象に「防災デイキャンプ」が実施されました。
奥田駅下の地域交流スペース「Chabs」に集合した学生20名は、全学教育センターの高村先生と佐藤先生からの説明ののち、避難所となる学内の防災の仕組みを考えるため「Work1: 知多奥田駅から学内へ避難してみよう」に取り組みました。
災害時の避難を想定しながら、交互に車椅子に乗った状態での避難を体験し、雨の降りしきる中、知多奥田駅前のスロープや大学前の坂を車椅子を押しながら登りました。
学内に入ると「Work2: 学内の防災の仕組みを考えてみよう」として、グループに分かれて高齢者や子どもなど、それぞれの立場に立っての避難を想定し、備蓄倉庫や避難時の移動経路、非常用の設備などを確認しつつ美浜キャンパス内を回りました。
学内施設を見て回ったのち、Cラボ美浜に集合し、それぞれの立場ごとにグループとしてディスカッションを行いました。
グループ内で相互に気になったことや発見を報告し合い、災害発生時に学外からの避難者を学内に誘導する場面を想定しながら、さまざまな疑問や意見を交換したのち、それぞれの代表者が発表を行いました。
大学内の担当課室が鍵を管理したり、備蓄品の内容を把握していることが多くて、保管されている場所に行ってもどのコンテナが防災用の備蓄倉庫なのか、中身が何で、誰が監視するのかがわかりにくかったり、どこに行けば休むことができるのかといったサインや道案内がないと大学内に来てからも困りそう、など、さまざまな気づきをもつことができました。
最後に高村先生から、アウトドア用品やアウトドアのノウハウは防災時に役立ち、初期の自助にも役立つことを学びました。
火起こしに使う火打棒や防寒に使える安価なアルミシートなど非常時に使えるアウトドアグッズを実際に手にすると、学生達も興味津々の様子でした。
次回、11月には火起こしや寒さへの対応など災害時を想定し、1泊2日のキャンプを通じた防災・減災能力を身につける実習が予定されています。