7月20日(水)6限に、美浜キャンパス510教室で社会福祉学部の地域研究プロジェクト報告会が開催されました。4つのプロジェクトに所属する学生たちが1年半かけて取り組んできた活動をパワーポイントにまとめてプロジェクトごとに報告が行われました。学生たちはただ活動をするだけでなく、自分たちの取り組みを客観化する中で、新たな気づきを得て、社会課題をとらえる視点を獲得していたようです。
※地域研究プロジェクトは、地域の社会課題の解決を地域関係者と協働して取り組む中で、主体性や、問題解決力やチームで働く力など社会人基礎力を身につけることを目的にした教育プログラムです。
~こども・若者応援プロジェクト(担当:新美晃代講師)~
こども・若者応援プロジェクトの学生は、学童保育で体験実習をしたことがきっかけとなり、こどもと若者の当事者の居場所づくりが必要だと考えました。そこで、知多市で行われた「こどものまちin知多」で、子どもたちが主体となってつくる町の運営をサポートする活動を行いました。半年前から行われる企画会議から伴走した学生からは、「自分でお金を稼いで買い物ができる仕組みの中で、子どもたちが自分の役割を見つけて主体的に動いていた」と報告がありました。また、「あいち小児保健医療総合センター」でボランティアをしていた学生グループは、病院の担当者から機会を得て、外来に来ている子どものためのレクリエーションを企画しました。
~ホームレス・生活困窮者プロジェクト(担当:水谷聖子准教授)~
ホームレス・生活困窮者プロジェクトの学生は、中村区拠点をしているNPO団体の活動に参加させてもらう中で、健康を害している人が多いことに気がづき、健康づくりを行うために生活の中にあるタオルを使った体操をすればいいのではと考えました。体操は、自分たちで考えたものではないが、簡単にできる部分を抜粋して毎度の活動で行った。また、併せて栄養をとってもらうために料理教室を考え企画していったそうです。当事者は、その企画を楽しみにしてくれていたようで、次第にコミュニケーションが取れるようになり、そのかかわりの中から、夢を聞きだすことができるまでの関係性になったそうです。
生活困窮者への生活改善サポートのひとつのタオル体操を体験している様子
~地域包括ケアによる多職種協働はいかに構築されるかを考えるプロジェクト(担当:藤井博之教授)~
地域にいる年齢や様々な困難を抱えている人の課題を包括して考えていくためには、「ひとつの専門職が行うには限界があり、多職種連携が不可欠である」との教員の教えをもと、このプロジェクトでは、まず多職種連携の大切さや難しさを理解するために地域にあるいくつかのサロンを見学してきました。その上で、いろいろな方(専門職や一般・子ども)にわかってもらうために、多職種連携をわかりやすく体験できるようにするために、カフェ運営ゲーム・ケーキゲーム・サロン立ち上げゲームなどのワークショップを企画して様々な場面で実践してきました。
~認知症プロジェクト(担当:斉藤雅茂准教授)~
認知症プロジェクトでは、公益社団法人認知症の人と家族の会の愛知県支部と連携をして、認知症の啓発を目的に取り組みを行ってきました。4つのグループに分かれて家族会へのヒアリングをもとに認知症啓発ゲームを開発したり、教員の力を借りて大学内のヤングケアラーの実態調査を行ったりきました。また、地域のサロンを訪れて、認知症についての理解を広めるなど幅広い活動を行ってきたそうです。
総括の中で、教員からは、「1年半の短い期間の中で、どのプロジェクトも大人が想定するよりもはるかに大きい成果を上げることができた。おそらく、みなさんの力だけでなく、担当の教員のサポートや地域の関係者の理解があったからだと思う。教員としては、せっかく受講してくれたのだから、学生に一つはお土産を持ちかえってもらいたいという思いでやってきた。プロジェクトは大変だったと思うけど、その分きっと何か得るものがあったと思う。自信をもってこれからの進路に進んでください。」と励ましの言葉が送られていました。
報告も無事終わりみんなで集合写真
これからも、学んだことを活かして、地域の中で活動を続けていってほしいです。(廣澤)
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【地域研究PJ】東海市デジタル生活マップづくりにむけて中間報告
2016年5月16日(月)、経済学部「地域研究プロジェクトⅡ」の東海市デジタルマップPJ(担当:遠藤秀紀准教授)では、中間報告会が行われました。
東海市デジタル生活マップ計画は、学生が町にある店舗や施設情報をリサーチして、調査結果をデジタル情報化することで、”本当に使える”デジタル生活マップを目指し実証実験を行うことを目指しています。
デジタル生活マップグループは、これまで学生が太田川駅周辺をリサーチして、紙面にデータを集めてきました。今後、どのようにまとめていくかについて報告がされました。また、動画制作グループからは、キャンパスの紹介動画と、太田川駅周辺の紹介動画のデモンストレーションが流されて、学生や教職員からアドバイスをいただく機会になっていました。
この日は、日本福祉大学教育デザイン研究室で動画撮影や編集作業のアシスタントとして、”みはまデイズ”の製作に携わっている経済学部4年の臼井諒さんが、コメンテーターとして参加をして、技術的な支援だけでなく、「誰に何を伝えたいのか」という想いや、それを形にするための「みえない努力」について、自身が携わった動画を学生と見ながら、裏舞台を後輩に話をしてくれました。
動画グループの発表を行った経済学部3年の加藤さんからは、「今回、1回つくってみたことで、もっとこうしたい、ああしたいということが見えてきた。」と試行錯誤の中で、どのようにすれば動画を通して相手に自分たちのメッセージを伝えられるのかについて、今一度考える契機となっていたようです。
みはまデイズ
地域研究プロジェクト
経済学部
認知症プロジェクト~知多市と常滑市の高齢者サロンで認知症啓発
社会福祉学部の開講科目の「地域研究プロジェクト」の認知症プロジェクト(担当:斎藤雅茂准教授)の取り組み成果が、着実に実を結んでいます。
※「地域研究プロジェクト」とは、地域課題の解決の実践を通して、問題発見・解決力、コミュニケーション力、チームワーク力、リーダーシップ、創造性など「社会人基礎力」に位置付けられる能力の向上に、自ら取り組む教育プログラムです。学生が主体となって地域の課題を発見し、教員が視点を与え、支援者として学修活動をサポートします。
認知症プロジェクトでは、認知症の啓発を目的に活動をしています。問題意識の近い学生が集まって「サロン班」、「ヤングケアラー班」、「啓発ツール班」の3つのグループをつくり、プロジェクトを展開しています。その中の「サロン班」は、これまで知多市の南粕谷ハウスと常滑市の多屋公民館で3回の認知症啓発活動を企画・実施してきました。
(11月26日に知多市の南粕谷ハウスで行われた認知症啓発の活動風景)
高齢者サロンでは、高齢者にただ認知症について知ってもらうのではなく、学生が考えたレクリエーションを一緒に楽しみます。学生たちは、地域の高齢者の方に親しみをもってもらうため考えてきた自己紹介をした後、グループに分かれてレクリエーションを行います。これまでのプロジェクトでの先行研究を通して、「人との交流」が認知症予防に効果があるのではないかと考えた学生たちは、認知機能を活性化するゲームの中に、学生との交流を取り入れることでレクリエーション自体が、認知症予防になるように考えられているそうです。
(多屋公民館で、レクリエーションを通して交流する学生と地域の高齢者)
毎回のサロン活動には、毎回20名ほどの高齢者が参加しているそうです。アンケートを取ってみると、「若い人との交流ができたのがよかった」と回答があり、予期せぬ副産物効果として「世代間交流の場」をつくることができていたようです。
学生は、高齢者の方から、「ありがとう」とお礼をいってもらえるのが励みとなって、また活動したいと次の活動の動機になっているようです。しかしながら、活動を通して、「地域のサロンは男性の利用率が女性に比べて低い」という課題が新たに見えてきたそうで、今は、その課題に対応する課題解決を提案する作業をグループで取り組んでいるそうです。
サロン班のリーダーの野崎涼(社会福祉学部福祉社会コース3年)さんは、「『地域研究プロジェクト』は、自分たちが課題解決に向けたアイディアを出して、まとめて、実践する機会を経験することができる。企画力や創造力が身につけることができるので、これから身近な課題解決にも活かしていきたい。クリエイティブな力は社会から求められているので、是非後輩の皆さんも履修してほしい」と話してくれました。
認知症プロジェクトでは、7月20日(水)6限(18:25~19:55)に行われる予定のプロジェクト報告会に向けて、成果をまとめていくそうです。
(南粕谷ハウスでの活動を終えたサロン班のメンバーの集合写真)
【関連ページ】
地(知)の拠点整備事業
地域研究プロジェクト
【全学FDフォーラム】「アクティブラーニングの事例研究」(2つの地域研究プロジェクトを事例に)
2016年1月7日(木)17:00~東海キャンパス4階のALL(Active Learning Laboratory)教室において、全学教育センター主催による全学FDフォーラムが開催され、二木立学長をはじめ他学部から教職員が参加をしました。今回のテーマは、「アクティブラーニング」であり、本学の社会福祉学部と社会福祉学部で取り組んでいる「地域研究プロジェクト」(PBL(Project-Based Learning)の手法を用いて地域課題の解決を目指す学習プロジェクト)の2つの事例が報告されました。プログラムは、二部構成になっており、その後、グループに分かれて、アクティブラーニングの意義や課題と対応につい検討を行いました。
遠藤准教授からは、東海キャンパスが位置する東海市の中心市街地をフィールドに行われている「東海市デジタル生活マッププロジェクト」における取り組みが紹介されました。このプロジェクトは、また東海市にある星城大学のあるゼミとも合同で行われています。今年度からプロジェクトを担当するにあたり、試行錯誤の中でプロジェクト科目を実施してきた葛藤や、思いもよらない学生の成果がでてきた喜びが話されました。先生の取り組みの中で印象的だったのが、「限られた期間の中で実現可能な目標を学生と一緒に設定すること」「目標に到達するために期間を区切って小さな課題にして学生に取り組みを実施させた」「共通の情報共有ツールを決め積極的に活用をした」など、工夫した点が話されました。一方で、「教員が計画をしたため学生にプロジェクトのスケジュールを計画させる機会を奪ってしまった」など、関心だけでなく、学生の”主体性”をどこまで引き出せるかといった点についても示唆いただいた。
今年度より赴任された藤井教授からは、前任の佐久総合病院で医師として地域医療について実践されてきた経験から「地域包括ケアにおける多職種連携」について学ぶプロジェクトを立ち上げ、学生の主体性にシラバスの内容を委ねることに対しての教員としての1つの科目の中で「学習」と「教育」との間のジレンマについて切実な話しがされました。また、大学として「アクティブ・ラーニングを実施する環境(教室)の確保の必要性」、「地域をフィールドにするにあたり交通費等を支援する体制の確立」など、環境面の整備について示唆をいただきました。
この日は、教員の口から伝えるだけでなく実際にプロジェクトの学生が講義の中で考案した「多職種連携ゲーム」を、学生自身がロールプレイして教員に見せたことで、学びの成果を目に見えるカタチで分かちあうことができました。質疑応答の中で、学生に対して「何を一番学だか?」という質問が出ると、学生からは、「先生からいろんなことを任せてもらえたので、自分たちなりにやっていくなかで、(自分自身に対して)自信をもつことができた。先生には、このような機会を与えていただき感謝している。」と回答していました。
その後行われたグループディスカッションでは、5つのグループとも活発な議論が行われて、全体共有では、「2つの具体的な事例をもとに色々なバックグラウンドを持った教職員が集まり議論したことで、この場に参加した人同士の相互作用が起こって大変素晴らしい学習の場になったと思う」といったフィードバックが行われました。
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Mihama F-es~地域の魅力発掘市~が開催されました
【地域研究プロジェクト】フードPJ~今年も名古屋市消費生活フェアに出展しました!②~
11月7日(土)、8日(日)名古屋市栄のオアシス21で、名古屋市主催の消費生活フェアが開催されました。今年も第1日目は経済学部近藤ゼミ、第2日目は加茂先生ご担当の地域プロジェクトが出展しました。
2日目は、今年から始まった新たな企画「なごやHAPPYタウン~こどものまち~」です。主に中学生以下の子どもたちを対象にした体験型のイベントで、参加者は、クイズや工作・実験などで暮らしに役立つことを学ぶとともに、学習して獲得した買物券を使って会場内で買物をします。地域研究プロジェクトのなかのフードプロジェクトは、このイベントに果物や野菜、ポン菓子を販売する店として出展しました。参加した子供たちには、農産物や加工食品の表示等について学んでもらい、また学生が収穫した米やその米で作ったポン菓子等を買ってもらいました(写真参照)。
さらにこの企画のルールにより、参加した子供たちに出展者の仕事を手伝ってもらいましたが、学生にとっては、仕事を適切に分担し、その内容を小中学生にわかりやすく伝えるという点で貴重な学習の機会になりました。
この日は雨にもかかわらず開場前から行列ができるほど多くの来場者があり、商品が不足して、一部の購入希望者にはご迷惑をおかけすることになりました。今年初めての企画ということもあり、用意する商品の数や種類、価格の設定など、難しい問題も多く、勉強させられることの多いイベント出展だったと思います。
Copyright 日本福祉大学経済学部
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今年も名古屋市消費生活フェアに出展しました!①
【地域研究プロジェクト】 認知症プロジェクト~中間報告会~
地域研究プロジェクトの認知症啓発プロジェクト(担当:斉藤雅茂社会福祉学部准教授)の中間報告会がありました。
本プロジェクトでは、3つのグループ4~7名に分かれ、取り組みをしています。
① “ヤングケアラー(若年介護者)”の認知度等の調査をする
② 認知症の啓発のためのゲームづくり
③ 認知症予防のためのサロン企画
「調査のためのアンケート作りに、4か月以上かかった。」「パソコンは得意ではなかったが、認知症の啓発ゲームをつくるために、パソコンを触っているとゲームが作れるようになった」「参加した高齢者が笑顔になれるサロン企画を実施したい!」と、今までの経過とともに今後の抱負も聞くことができました。また、他グループへの質問や提案、感想も伝え合い、学びを深めていました。
(※今日の授業内容の詳細は、学生がまとめてくれているので、私は簡単にお伝えして後日のお楽しみとさせていただきます。)
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Cラボでは知多半島の地域創生に資する取組で、学びの機会となる情報を学内外に紹介しています。Cラボ美浜・半田・東海の地域連携コーディネータまでご相談ください。連絡先:info@ml.n-fukushi.ac.jp
【Cラボ美浜】MIHAMA Fes~地域の魅力発掘市~が開催されました
10/18(日)美浜町総合体育館にて、MIHAMA Fes~地域の魅力発掘市~(主催:美浜町商工会青年部 共催:美浜町・日本福祉大学)が開催されました。
「MIHAMA Fes」は、今年の春から美浜町商工会青年部と、美浜キャンパスの学生有志が中心となって集まり、美浜町の魅力をみんなで感じられる楽しいお祭りを、ということで一緒に企画してきた事業です。
社会福祉学部2年生の地域研究プロジェクト「地域包括ケアにおける協働プロジェクト」が子ども向けに開発した、チームワークを体験できるゲームも初お披露目され、ブースは大にぎわいとなりました。
他にも社会福祉学部地域福祉コースの地域型サービスラーニングのゼミ生たちが企画・運営に関わったほか、災害ボランティアセンター、大道芸サークルBoochi Boxもブースを出しました。また、ラテン音楽同好会はステージでの演奏を披露し、訪れた人を楽しませていました。
また、地域福祉コースの学生たちがお願いして出展していただいた町内の福祉系NPOブースも人気で、子どもたちも車いすや高齢者体験などを楽しんでいました。出展した方からは「行政、商工会(企業)、NPOや町内のサークルなど、こんなに様々な人が一堂に会する催しは初めてではないか」と話されました。
そのほかにも、会場内の段差がある場所では車いすで来場されたお客様にさっと気遣いをしたり、聴覚障害のある学生が来場した子どもに手話を教えたりと、日本福祉大学の学生らしい気配りも随所に見えました。多くの人と関わり、自分たちで決めたことを広く伝え、一緒に活動するという大きな学びの機会をいただいた美浜町の皆さん、ご協力いただきました皆さん、本当にありがとうございました。
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【地域研究プロジェクト】はんだPJ~ラジオ番組でプロジェクトの学びをふりかえる~
はんだプロジェクトは、地域のにぎわいを創出するというテーマのもとで、半田市岩滑にお店を構えるパンのトラを経営する株式会社トラムスコープさんと連携をして5月〜8月下旬にかけて、地域の特産物を活かした24時間TVで販売したチャリティパンの企画に取り組んできました。
夜通しパンの販売に協力した経済学部2年の杉浦くんは、「プロジェクトのプロセスを通して1つのものをつくり出すためには、こんなにも多くの方が関わっていることをしることができた。普段知ることのできない仕事の裏舞台をしることができて本当に勉強になった。また、限定商品が何故うれるのか、広報の力など現場で実際に体験することで、普段学んでいる内容を理解することができた。」とプロジェクトの経験を通した学びをふりかえっていました。
プロジェクトを担当する鈴木先生からは、「企業と連携することで、売れる商品をつくるためには学生の視点だけなく様々な要素を調整していくことが必要だということを身をもって学べた。」とふりかえりの言葉がありました。
半年間の短いプロジェクトの中で、学生が自らの体験を言葉で振り返ることができたのは、大きな成長の証だとおもいます。
本番の収録は、2015年10月28日(水)14:00〜@FM80.7から行われ、そのまま生放送にて流れます。みなさん、本番でもうまく話せることを祈りながら番組を視聴ください。
関連記事:経済学部ブログ
パンのトラさん連携①
パンのトラさん連携②
パンのトラさん連携③
【地域研究プロジェクト】VCプロジェクト~ 全校児童13人の運動会を盛り上げました~
日本福祉大学では、地域貢献をテーマに「あんしん」「にぎわい」「つたえる」の3つの要素をコンセプトとして、正課科目『地域研究プロジェクト』を開講しています。この科目は経済学部と社会福祉学部の学生を対象としており、現在7つのプロジェクトが展開されています。人の繋がりによる地域活性化を目指すボランティアコーディネートプロジェクト(通称:VCPJ、担当教員:後藤順久経済学部教授)では、9月20日(土)に長野県下伊那郡辰野町川島小学校の運動会の支援を目的に、学生4人が参加しました。
日本福祉大学と辰野町・辰野高校は2007年に交流連携協定を締結しました。学生たちは辰野町で川島地域に向かうアクセス道路沿いに花を植栽する花街道整備や高齢者生活実態調査、辰野高校との交流キャンプ事業などを行ってきました。本年度は、新たに川島区住民減少対策委員会と連携を行い、新たに定住・移住促進に向けて取り組みを進めています。川島小学校は町の中心部から北西に10キロほど離れた谷筋に位置し、およそ300世帯が暮らす川島地区にあり、 13人の児童が学んでいます。川島小学校の運動会は、児童だけでなく中学生や、地元の警察官、消防団の方など地域で盛り上げる全員参加型のものでした。児童らは、時間をかけて練習をしてきた一輪車での演技を通して成長の歩み披露していました。演技が終わり全員で礼をした瞬間、会場からは温かい拍手と歓声が湧き起こりました。
◆一輪車での演技を終えて礼をする児童
◆児童や保護者、地域住民と一緒になって
綱引きに参加する学生
この日に向けて、プロジェクトのメンバーは「華のステージ」と称したプログラムを考案し、準備を進めてきました。このプログラムは、あらかじめ設置したビニールシートの上に参加者全員が乗るまでのスピードを競う紅白対抗戦です。本番を前に練習してみると、ビニールシートが広すぎて全員があっという間に乗ってしまいました。そこで当初の8分の1ほど小さくしてみたところ、参加者たちは肩車やおんぶなど工夫し、歓声をあげながら競技する姿が見られました。
この取り組みに参加し、プログラム内容の説明を行った高栁未佳さん(社会福祉学部3年)は、「川島地区のみなさんの団結の強さを感じることができました」と感想を話してくれました。
◆リレー走者をゴールで待ち構える
名取さんと高栁さん
◆どれだけ多くの人が乗れるかを競う
「華のステージ」
運動会の片づけ後、後藤教授と学生たちは、住民減少対策委員会の方と、本年度行う予定の住民意識調査アンケートの打ち合わせを行いました。その際に、名取奏さん(社会福祉学部3年)から、太陽生命厚生財団より助成金の採択を受けたことが報告されました。助成を受けて「地域交流による高齢者孤立化の防止と認知症における正しい知識の啓発 」を行ってきます。VCプロジェクトは、今後、11月に開催される紅葉まつりや、2月に予定されている川島小学校学習発表会にも参加し、辰野町の地域活性化にかかわっていきます。
◆住民アンケートの打合せを終えて、記念撮影する住民と後藤教授、VCプロジェクトの学生たち
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【地域研究プロジェクト】多職種連携プロジェクト MIHAMA F-es2015〜地域の魅力発掘市〜へ参加
多職種連携プロジェクト(担当:藤井博之教授)の社会福祉学部の学生が、サービスラーニングセンターにて、プロジェクトを行っています。多職種連携プロジェクトでは、専門職が連携し合い社会の課題解決を目指す働き方をフィールドワークや実践を通して学んでいます。
今日は、10月18日(日)10:00〜15:00に美浜町総合体育館で行われる「MIHAMA F-es2015〜地域の魅力発掘市〜」(主催:美浜町商工会青年部、共催:日本福祉大学・美浜町・美浜商工会)の中のおたのしみ企画である「カフェ運営ゲーム」のシュミレーションを行っています。
振り返りでは、「知らない中学生の子同士で作業するのは難しいのでは?」「コミュニケーションをどう取るかが鍵だよね。」など、本番に向けて修正しないといけない課題点がみつかったようです。
狙いにあわせたゲームを0から創る力を養うことは、大学生ならでは。そして、このプロセスをプロジェクトで共有する中で、チームで働く力を身につけているようです。
本番が、楽しみにですね!